引越しは毎回たいへんだが、今回の場合「壮絶」の一言に尽きる。友人知人が「絶対無理!」と言い続けたのもわかるような気がする。(笑)
12月21日(日)。この日は業者を頼んでいなかったので、早朝ではなく昼過ぎに今やトランクルームと化したエルスール財団記念館の片付け予定。そのため、下北沢でランチを食べてから向かうことにした。
ところが、エルスールスタッフの一人が「昼過ぎに引越しの手伝いに行きます」とメールをくれていたことに気づかず――大量の迷惑メールに紛れていたのだ。LINEだったら気づいていたと思う――、下北沢の「正音」でおそばを食べていた時、「記念館に着きましたが、鍵が閉まっているので帰ります」とLINEをくれたのだ。
(忙しい中わざわざ時間を作ってくれたのに、本当にごめんなさい!)
少しばかり落ち込んで、記念館へ。夫は用事をすぐに終えたが、私は居残りでもくもくと作業を続けた。そして、ようやく自分のフラメンコシューズや舞台メイク用品、小物などの整理もできた。ホッとする。
帰りに自宅をのぞくと、インターホンのランプがまだ点灯していた。動力も含め、2契約分たしかに解約したはずなのにヘンだ。あわてて新居に戻り書類を調べると、全部で3契約もあった! 親の電気の契約をそのまま引き継いだため、わからないことだらけの手続きだった。(涙)
12月22日(月)、7時に記念館へ。自宅引き渡しにあたり、自宅から記念館の軒下に大量に運んできた荷物を産廃業者さんに処分していただくためだ。あり得ない話だが、すでに6回目!
産廃業者さんは実に手際よく、私たちのパリ時代の思い出の品や私のお気に入りのバッグなどをトラックに積み込んだ。トラックを見送ると、働き盛りから老後の生活に入る準備ができたように感じた。
一方、自宅ではこの日が解体工事初日。現場監督さんはとてもよさそうな方で、しばし立ち話。後から到着した数人とともにテキパキと足場を組み始めた。私は、どうやらこれから毎日自宅解体の様子を見る羽目になる。(苦笑)






