フィギュアスケート国別対抗戦2日目とフラメンコ講座65回目 | 野村眞里子のブログ <オラ・デル・テ>

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昨日は、「フィギュアスケート国別対抗戦2023」(4月13~16日、千駄ヶ谷・東京体育館)の2日目だった。ペアのショートプログラム(16:00~)、アイスダンスのフリーダンス(17:25~)、女子シングルのフリープログラム(19:00~)が行われるので、直接観戦したい気持ちもあったが、フラメンコ講座「スペインとフラメンコを知る」の14期1回目、65回目があったので断念。2013年の国別対抗戦記念Tシャツと「K7D1+」のロゴ入りトラックジャケットを着て、パソコンで生配信をチラチラ見ながら講座の準備をした。

 

 

 

 

 

 

時間を忘れないようにパソコンの音声を最大にあげて仕事をしていたので、16時に生配信のファンファーレが高らかに鳴った。エルスール財団記念館のカフェでは非公開のアリストテレス「詩学」の読書会が行われていたので、あわてて音を小さくした。(笑)

 

ペアの「りくりゅう」こと、三浦璃来選手&木原龍一選手組のショートプログラムは、後半のスピン、ステップなどで最高のレベル4を獲得。世界選手権でマークした自己ベストに迫る80.47点で2位となった。2年前の国別対抗戦で記録した65.82点(3位)を大きく上回り、 今季グランドスラム達成のペアの成長ぶりを印象付けた。11ポイント獲得。

 

しかし、この「りくりゅう」の点数を上回ったのが、世界選手権2022で優勝した――この時「りくりゅう」は銀メダルだった――アメリカのアレクサ・クニエリム選手&ブランドン・フレイジャー選手組。なお、彼らのたたき出した82.25は今季世界最高だ。いずれにしても、レベルの高い戦いだった。

 

通常、自分の演技が終わると選手は控室に戻るものだが、「りくりゅう」はリンクサイドに立ってアレクサ・クニエリム選手&ブランドン・フレイジャー選手組の演技を見ていた。そして技が決まるたびに、自分のことのように喜んで拍手した。この謙虚さ、相手へのリスペクトは見ていて嬉しくなった。

 

アイスダンスの「かなだい」こと、村元哉中選手&高橋大輔選手組については、いま彼らができる最高の「オペラ座の怪人」を観せていただいたと思う。とにかく、感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

「オペラ座の怪人」は、高橋選手がシングルスケーターだった2007年に、世界選手権で銀メダルを獲得した思い出の曲。16年ぶりに同じ東京体育館に流れた壮大な調べに乗せて、今度はアイスダンスでその世界観を演じた。2つのリフトで最高のレベル4を獲得するなど、テクニック面も、表現面も、何もかもが素晴らしい。「かなだい」はフリーダンスの自己ベストを更新し、116.63をマークした。5位で、8ポイントを獲得した。写真は「日刊スポーツ」(2023年4月15日付、6面)より。

 

 

 

 

 

女子シングルは講座の時間と同時刻だったため、配信は見られなかった。今日の夜にでもTV録画を見る予定だが、結果は坂本花織選手が145.75で2位(11ポイント)、三原舞依選手が131.21で5位(8ポイント)だった。この結果、日本は初日と同じ3位(74ポイント)で2日目を終えた。なお、2位の韓国とは1ポイント差。

 

今日はペアのフリープログラム、男子シングルのフリープログラムが行われる。「りくりゅう」には、今シーズンを笑顔で締めくくって欲しいと思う。男子はショートでは結果が出なかったが、フリーでの巻き返しを大いに期待している。頑張れ、日本!

 

さて、昨日のフラメンコ講座「男振り? 女振り? 今、男性・女性の枠を超えて踊るということ」は以下のような流れで進めた。

1. 前回の講座「椅子を使って踊る」について少しだけ復習

2. アーティストとLGBTQ

3. 男性が女性の衣装を着て踊ること

4. 最高のエンタテインメント『¡Viva!』

5. 男性同士のデュオ

6. 振付

 

講座で扱うのは少々難しいテーマだったが、出席者のみなさんはジェンダー不平等に関するご自身の体験談などを話されたり、昨今ジェンダーの視点でとらえられることの多い『カルメン』鑑賞の感想を披露されたり、男性舞踊手の先生に習っている方たちが先生がファルダ(スカート)をはいて指導してくださる時のことを話されたり……と、講座に積極的に参加してくださり、嬉しかった。

 

動画は、パンツスタイルで踊った「はしり」のカルメン・アマヤの「アレグリアス」、ロシオ・モリーナの「シギリージャ」他、マヌエル・リニャンの主導した『¡Viva!』のプロモーションなどを観た。

 

昨日観た映像のすべてが凄すぎて、振付に入るのもためらわれるほどだったが、これまでどういう踊りが女性的と言われてきたか、男性的と言われてきたかを整理するため、メルチェ・エスメラルダの「グアヒーラ~コロンビアーナ」とラファエル・カンパ―ジョの「アレグリアス」を例にとって、全員でやってみた。

 

メルチェのアバニコ使いのユニークさには驚いた方も多かったようだ。また、ラファエル・カンパ―ジョの「アレグリアス」は、時間の関係で冒頭の足とジャマーダまでしか振付けられなかったが、「クルシージョで続きをやりたい!」という方もいらした。写真は2004年の『アントロヒア・デル・フラメンコvol.4』(草月ホール、出演:ラファエル・カンパ―ジョ、アデラ・カンパージョ、高野美智子、野村眞里子他)で、私がメルチェの「グアヒーラ~コロンビアーナ」を踊った時のもの。(撮影:中尾務)

 

 

 

 

 

 

なお、エルスール財団では、来年も再来年も創作フラメンコ公演の開催を予定しております。特に2025年は男性同士のデュオをメインに考えているので、「このバイラオールとこのバイラオールのデュオがぜひ観たい!」というご希望がありましたら、ぜひお聞かせください。現在、スペイン人バイラオール/バイラリン2名を予定していますが、1名が日本人バイラオール/バイラリンになる可能性もあります。自薦も歓迎です。よろしくお願いします!;