目標を高く持たない | 境目研究家@ありさん。

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世の中色々な境目があります。成功する人しない人、うどんの関東ダシと関西ダシ、氣になる境目研究します。

【今日の良い言葉 1157 (061)】
 
おはようございます。
今日もいつもの倉敷からの配信です。
 
 
今日から3月の仕事始めですね。
3月は運氣が変わる月とのことですので
上げ潮に変えて参りましょう。
 

早速、今日の良い言葉。
致知の3月号にイチロー選手の
違いをもたらす違い(DMD)が
載っていたのでそのお話を
シェアしたいと思います。
 
 
”目標を高くもたない”
決して手を抜いてラクラクにいけ、
と言う話ではありませんので
ご安心を。
 
 
今日も日々成長して参りましょう。
 
  
今日一日、
愛と光と忍耐で
喜びに満ちた日となりますよう
お祈り申し上げます。
 
 
コメント楽しみにしております。
 
 
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目標を高く持たない
 
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イチロー選手は周囲の雑音を避けるため
スポーツ新聞には目もくれなかったが、
私にとって彼の成績は常に注目の的だった。
 
 
その中で私が特に注目していたのが
四月に二十九本、
五月に三十本を超えていたヒット数だ。
 
 
彼の頭の中にはヒット数についての考えは
なかったようなので、私は何氣なく
「一か月にヒット三十本という目標は
 難しいの?」と尋ねた。
 
 
「その目標いいですね」と、
イチロー選手の返事は早かった。
 
 
その目標をクリアするには、一日に一本、
調子がよい時は二本打つことをイメージ
すれば決してクリアできない数字ではない。
 
 
一日に確実に二本ヒットを打つのは
難しくても、それならできるかもしれない
と考えたのだろう。
 

蓋を開けてみれば七か月にわたるシーズンを経た時点で、
当時の日本プロ野球史上
最多安打となる二百十本まで
到達したのだから本当に驚くばかりだった。
 
 
もっとも、イチロー選手は常に
「一本一本の積み重ね」ということを
意識していたので、二百十本という数字は
あくまで結果にすぎない。
 
 
彼が目標設定をする上で、
私と話したことがうまくマッチしたということだろう。
 
 
目標を設定するにあたって、
イチロー選手は二十代にして
既に明確な考えを持っていた。
 
 
「奥村さん、
 目標は高く持ったらダメなんですよ」。
 
 
初めてこう言われた時、私は正直戸惑った。
なぜなら一般的には
「目標は高く持て」と言われているからだ。
 
 
彼はこう続けた。
 
 
「目標が高すぎて手に届かなかったら
 どうするんですか。
 
 
そこで諦めてしまうでしょう。
それは目標としておかしいんじゃないですか。
 
 
まず自分がクリアできるところに
目標を設定して、それをクリアできたら
次の目標を立てればいい。
 
 
目標をクリアするたびに
達成感を味わうことで、さらにプラスに
物事が考えられるようになっていくんですよ。
 
 
逆に達成できない目標だったら、
追い込まれるばかりで何が楽しいんですか」
 
 
イチロー選手の言う「楽しい」とは
世間的な和氣藹々(わきあいあい)
としたものではない。
 
 
勝負の世界において
彼のいう本当の楽しみとは何か。
 
 
それは自分自身に欠けているものを
一つひとつクリアしていくことで
自分を成長させていくことにあった。
 
 
だからこそ
彼はその「楽しみ」を味わいつつ
いまも成長し続けているのだろう。
 
 
奥村幸治(NPO法人ベースボールスピリッツ理事長)
 
 
(『致知』2015年3月号 特集「成功の要諦」)