「プロ宣言」をした真意 | 境目研究家@ありさん。

境目研究家@ありさん。

世の中色々な境目があります。成功する人しない人、うどんの関東ダシと関西ダシ、氣になる境目研究します。

【今日の良い言葉 527 (161)】

おはようございます。

今日も中国、江門市からの発信です。

今日からいよいよ本番の実験の開始です。

先週までは現場の心に灯をともすことに
注力してきましたが、
これからは自分で実績を示すことに集中したいと思います。

率先垂範。
有言実行。
です。

今日の良い言葉は、久々に
致知出版社「人間力.com」からのシェア。

プロとしての覚悟。

サラリーマンでも会社からお金をいただいている以上
その道のプロです。

プロとアマチュアの違いは
その仕事でお金をいただけるかどうかの差なのですから。

そしてその差は”覚悟”の差なのでしょう。

その道のプロを目指して懸命に働いて参りましょう。

新たな週が始まりました。

皆様の今週一週間が愛と光と忍耐で
喜びに満ちた週となりますよう
お祈り申し上げます。

コメント楽しみにしております。

─────────────────────────────────

「プロ宣言」をした真意

─────────────────────────────────

2006年、私はプロ宣言をしました。
記者会見を開き、8000㍍峰十四座を
すべて登り切ることを宣言したのです。

発表前に思ったことは、
その発表をする自分は
いったい何者かということでした。

 
それまでの私は、一人の登山愛好家として
ただ自分の登りたい山に登り続けてきました。
しかしそういう宣言をする以上は、
単なる愛好家では済まなくなりました。

 
十四座完登というのは、それまで数多くの
先輩登山家たちが命懸けで挑戦してきた目標でした。
実際、山田昇さん、名塚秀二さんを
はじめとする先輩登山家たちが、
九座まで登頂を果たした後、命を落とされています。

その志を継いで登るからには、いつか登れると思いますとか、
やはり無理でしたというわけにはどうしてもいかない。
やると宣言して、最後は這ってでも
登らなければならないと私は考えたのです。

記者会見に向け、そうした思いを綴っていた時、
「登山家」という肩書に私は違和感を覚えました。

世の中には評論家、芸術家など、
「家」のつく職業がたくさんあります。
その共通点をあらためて考えて気づいたことは、
「家」のつく職業の多くは資格が要らず、
自分で名乗るだけでなれるということでした。

それは逆に、いつでも勝手に
辞められるということでもあります。
それは自分の思いとは全く釣り合いませんでした。

私は十四座必ず登り切るということ、
山の世界で生きていくという覚悟を込めて、
「プロ登山家」と名乗ることにしたのです。

プロとはいったい何か。
いろいろな考え方があると思います。
私が考えるプロとは、
覚悟があるか否かだと思います。

プロ宣言は私にとって、
十四座を最後まで辞めずに
登り切ってみせるという
覚悟を定めるために必要でした。

辞めないでやり通す覚悟があるのがプロ。
やると宣言し、
それを確実にやり抜いてこそプロだと思うのです。

竹内洋岳(プロ登山家)

(『致知』2013年6月号特集「一灯照隅」より)