終戦記念日だった | California Style, Part2

California Style, Part2

Born in Japan, immigrated CA 2006 and love the States so much.
在カリフォルニア17年目、やっとこの土地に馴染んできたところです

アメリカ生活が長くなり日本の季節感はもとより、国際結婚のため盆正月といった日本の行事や終戦記念日さえ年々記憶の片隅に追いやられようとしています...

 
 
一昨日は日本の終戦記念日でした。忘れないようにと思っていましたがやはり記憶が遠のいていましたガックリ
 
 
でもジャンパンTVで戦争ドキュメンタリーが多く放送されるこの時期。今年もしっかりNHKスペシャルで特集してくれていました。昨日からいくつかビデオを(夫のいない時間に)こっそり観ています。今年も、今までよく知らなかった戦争中のことをNHKさんに詳しく教えてもらいました。
 
 
私が子供の頃の教育では今ほど戦争関係者のリアルな体験談は聞けなかったですね。というか悲惨な体験をした方々の多くは口をつぐんでいましたし政府も公にさらしたくなかった風潮?海外から入ってくる悪者日本の話の方が多かったです。日本国内にいるとどうしても日本人寄りになりますからね。広島に5年過ごした当時は原爆投下による被害者側の立場からアメリカを責めたりしていました。
 
 
日本が戦争加害国だとあらためて強く認識したのは海外に出てからの事。今思えば戦争当事国の国民でありながらのほほーんと何年も過ごしてきたことかと、年取ってからも知らないことが多すぎてとても恥ずかしい...。
 
 
NHKスペシャルで観たのは、「駅の子」と言われた戦争孤児の話、NHKアナウンサー(ためしてガッテン司会者)の小野文惠さんの見たことのない祖父様のフィリピンでの戦死を追ったドキュメンタリー、ノモンハン事件の真相の3本。3本とも観ていて辛かった。どれも現在の一般人の暮らしから想像もできない、戦時中や戦後の過酷な実体験だったのです。
 
 
小野さんはフィリピンで、ある高齢の女性にインタヴュー。その女性は日本軍にレイプされた方で、「日本のことは許したけど決して忘れません」と。こういう言葉、直接ご本人から聞くと胸をえぐられますよ。平和な世の中では起こりそうもないことなのに、戦争って人を悪魔に変えちゃうんです。
 
 
それからこれもよく知らなかった、ノモンハン事件。(話にはきくけど)関東軍って本当に悪者揃いだったんですね。歴史家曰く、この事件がアメリカ開戦後の日本軍の戦い方を象徴するスタートとなったのだと。何とこの事件を主導し暴走させたのはトップ指揮官でなく、若い下っ端参謀の辻少佐だったというではありませんか!びっくりなのがこの時の大敗北の責任をトップが現場の部隊長に押し付け自決させたらしいのです(しかし上官らは最後まで知らん存ぜぬで押し通した)。辻少佐の開戦後の超強硬派ぶりはものすごく、多数の日本兵を自決に追いやった張本人らしいですが、東京裁判中は処刑されることを恐れ雲隠れし生き延び、ほとぼりが冷めて後は戦争体験記を執筆しベストセラーになる。終いには政治家になり、生きることに対し凄まじいエネルギーをお持ちのカリスマ性のある方だったようです。憎まれっ子世にはばかるとは本当ですね?ご家族の方には失礼な言い方ですみませんが私はそう感じました。
 
 
話が逸れましたが、今日言いたかったことは、日本は戦争敗戦国だけど、被害者ではなく世界からみたら当事者だったってことです。アメリカでこのことは重々承知の上暮らしています。これからもそうです。戦争を起こした国の人間だってことは忘れていません。
 
 
だからこそ今後も世界平和を願って生きます。