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tokyo park water 2009

「昔は公園の水、フツーに飲んでたよねぇ。」

篠崎賢治 / STAND BAR niji  オーナー


全体的にクオリティが高いと思いました。


また、水というコンセプトということもあり
ブルー系の作品が多かったように感じました。

しかしながら、

今回選ばれた作品は必ずしもそうではなかったと思います。
実際に展示をしてからのお客様の反応も楽しみですね。

並川周作 / 株式会社らしく 代表取締役


今回の「タンブラー展」の最終目的は
「オリジナルデザインのSIGGボトルを作ること」
なわけで、個人的な選考の基準ポイントは以下の二つ。

 ■タンブラーのデザインとして優れているか

 ■実際にSIGGボトルにした時に格好良いか

SIGGボトルに印刷すると、
印刷範囲やボトルの地の色などの制約上、
「タンブラーのデザインとしては良いんだけど、SIGGにしたらどうかな?」
というものも多数見受けられました。

また、原画(平面)としてはよく出来てるんだけど、
実際にタンブラーに巻いてみると
一度に見える範囲が限られてしまうため
原画の全体像やコンセプトが途端に伝わりにくくなる

デザインが多かったのが残念でした。

ということで、
個人的にとても好きな作品は


(YURIKO FUKAZAWA )



見ているだけで楽しくなってくるし、
絵の中のストーリーに自分も参加したくなります。

ただ、SIGGボトルだと印刷範囲が限られてしまうので
このデザインはタンブラーの方が圧倒的に映えるなぁ

というのが率直な感想です。

なので、個人的には是非このデザインを生かして

ショップTシャツとかを作ってみたいですね。

ということで、
実際にSIGGボトルにするデザインは

 ■今回のタンブラーデザイン展のコンセプトが反映されているもの

 ■自分が持っていて一番しっくりきて、飽きずに長くつかえるもの

という視点から選ばせてもらいましたが、
どんなデザインがSIGGボトルになったかは
お店にご来店いただき、現物をご確認ください。

それと、最後まで粘ったのですが(笑)、
残念ながら選考に入らなかった作品はこちら。




嫌いじゃないです。
自分で持つのは若干恥ずかしいですが。。。

先日、行われた作品選考の総評を

小池アミイゴさんより頂きました。




小池アミイゴ  / イラストレーター


「虚ろな手触り」

まず始めに、審査は楽しかったです。
みなさんから送られてきたデザインデーターが出力され、

タンブラーに巻かれて並んでいる姿、ワクワクするものでしたよ。

審査委員の多くが実際にこのタンブラーを使う立場である

飲食店関係の方が多かったので、
ボクは職業にしているイラストレーターとしての視点と共に、

実際にこのタンブラーを街で使う1人の視点とでチョイスしました。

このタンブラーが使われるシチュエーションは東京に限られています。
ボクはちょくちょく地方に行くのですが、

その時の歩く早さと東京で歩く早さを比べると、
東京で歩くスピードがズイブン早いことに気がつきます。
そんな経験から、まずはズラッと並べられたタンブラーの脇を

ススーっと歩いてみます。

そんな中で1本と目が合いました。

結局審査が終るまでボクの一目惚れは変わらず、

個人賞を決めるとしたらコレでした。

その次にコレを持って歩くこと、
コレを持って実際に給水機から水を補充すること、

その時のボクのポーズとかね、
お店の中でコレについて女の子とどんな会話になるかとか、
ともかく「コレ持っていてオレかっこいいか?」なんて

しょうも無い視点で1点1点とご対面。

う~ん、なかなか恋に落ちないんだよね。

今ひとつ顔が見えて来ない。
何を考えているのか分からないタイプ。
「虚ろなアイツ」
そんな感じ。

「こんなんがカッコいいんじゃない」とか、
逆に、
「ボクがカッコいいと思うのはこれですから」「プチ、」
そんな感じ。

おいおい、もう1歩こっちに来てくれよ!
そんな淋しい気分。

全体的にみんなソツなくキレイに仕上がっている、
しかし、あともうちっとのLOVEなり恋心が足りないかな?
そんな印象。

“印刷され製品化される”というコンペの行方に、
ついマスの方ばかりを見てしまわなかったかな?
東京で生活している目の前の人ヒトリに対する

イマジネーションは重ねられたかな?
そんな印象。

ボトルの印刷がシルクスクリーンによるもの、

というレギュレーションの中で、
その意味を分かってなくて「エイ、ヤー!」と描いた感じで

グッとくるものはあったけどね、、

とは言ってもですね、
審査員のみなさんと「まずは12本選んでみよう!」なんて

かけ声のもと、
最初に意見の合った4~5本を並べてみたら、
なるほど!サア~ッと東京の心地よい風が吹き抜けたように

思いましたよ。

ヒトリヒトリが虚ろな存在でも、
こうやって集まると東京。

とても面白い経験でした!

どんな展示方法になるのかわかりませんが、
ボクの感じた面白さが反映されたものであれば展覧会楽しみです!

最後に、ボクの“個人賞”としての1本とは巡り会いましたが、
もし“大賞”が設置されていたら“該当者無し”です。
逆に、まったくダメなものは1本もなく、
それぞれ可能性が詰まった作品でありました。

応募されたみなさんも、展覧会に興味ある方も、
是非展覧会場まで足を運んで、
ご自身の東京の街を歩くスピードで恋を見つけてみてくださいね。

小池アミイゴ





小池アミイゴ賞 / アトリエブラヴォ



※作品データではなく、写真画像に致しました。

実物は是非、年明けのタンブラー展でご覧下さい。