@虫も友達… | 溢れる想い 〔ポエムのささやき〕

溢れる想い 〔ポエムのささやき〕

心から溢れた言葉をつなげて、文章にしてみました。
あなたの小さな何かになれたら嬉しいです。

洗濯物を取り込もうとしたら


シャツには何かが付いています…。


目を凝らしてみたら


そこには黄緑色のカメムシが


シャツにへばりついています…。


それにしてもカメムシは


とても嫌な匂いを放ってる…。


そんな時に小学生の娘が


学校から帰って来ました…。


丁度、シャツを叩いて


カメムシをベランダに払おうとした…。


カメムシがベランダではなく


娘の目の前に飛んでった…。


今度は娘のシャツに引っ付いた…。


娘はシャツからカメムシを掴むと


自分の部屋に持って行きました…。


「カメムシ、くさいよ!」


そう伝えます…。


それから1時間ほど


娘は部屋から出てきません…。


気になって部屋をそっと覗くと


娘はカメムシを机に置いて


ずっと眺めています…。


もう娘の部屋はカメムシの


匂いがしています…。


そんな姿を見ていたら


「外に逃がしてあげなよ…。」とは


どうしても言えなかった…。


娘は折り紙で箱を作って


そこにカメムシを入れてあげています…。


世の中には


「虫の息…。」


「泣き虫…。」


「虫食む…。」


など虫が付く言葉が沢山あります…。


それほど人間と虫は昔から


縁があるんだと思います…。


カメムシは人間からは


匂いが臭いから嫌われる虫…。


覗いてる私を見つけて


「ママ、カメムシは何を食べるの?」


と聞いてきます…。


私は覗いているのがバレて


慌てて図鑑で調べます…。


すると、トマトやピーマンを


食べるようです…。


私は冷蔵庫からトマトとピーマンを


小さく切って娘に渡しました…。


トマトとピーマンは両方とも


娘が嫌いな食べ物です…。


「トマトとピーマンが嫌いだと、カメムシから嫌われちゃうね…。」


そう言うと娘はカメムシに向かって


何かを言っている…。


「ママ、わたしにもトマトとピーマンちょうだい!」 


そう言って来ました…。


私はトマトに砂糖を少しまぶして


娘に渡す…。


娘は目をつむってトマトを食べます…。


娘はただカメムシに


嫌われたくない為に


苦手な物を口にする…。


この世の中にカメムシに


嫌われたく人間なんて


きっと娘ぐらいだろう? 


きっと変わってるとか


どうかしてるねとか


言われちゃうと思う…。


けど、この子の親として


私の子供として


私を親にまでしてくれた


娘が私は


愛おしくて溜まらないんだ…。


「一寸の虫にも五分の魂…。」


そんな言葉が頭に浮かぶ…。 


人間の命も虫の命も同じ命…。


どっちが尊いなんて


人間の安直なエゴかも知れないね…。


 真っ直ぐな娘を見つめていると


きっと、いつか虫が


人間を助けてくれる


そんな日が来るんじゃ無いかって


親バカな私は


本当にそう信じちゃうんだよ…。


「虫は友達」って


娘の顔に書いてある…。


娘の笑顔が小さな尊さを


私に教えてくれるんだ…。