@高校野球に導かれて… | 溢れる想い 〔ポエムのささやき〕

溢れる想い 〔ポエムのささやき〕

心から溢れた言葉をつなげて、文章にしてみました。
あなたの小さな何かになれたら嬉しいです。

「甲子園に連れてってやるよ!」


貴方のその一言で


私は野球部のマネジャーになりました…。


本当は、水泳部に入りたかったんだよ…。


だって幼稚園からずっと


習っていたんだからね…。


でも、貴方は半ば強引に


私を野球部のマネジャーに 


しちゃいました…。


「辞めたかったら


いつでも辞めていいから…。」


その言葉を添えられて…。


野球部のマネジャーは


毎日、毎日

洗濯ばっかりで


縫い物ばっかりだったよ…。


時々、グラウンドも整備したよ…。


いつ、貴方に


『もう、辞める!』って


叫ぼうかとウズウズしてたよ…。


そう言おうとすると


貴方、汗だくで

グラウンドを走ってる…。


ボールを追ってる…。


そんな貴方を見てると


いつも、言いそびれるんだ…。


そんなこんなで私


結局、2年半も


マネジャーしちゃったよ…。


お陰で洗濯も


縫い物も得意になったよ…。


肌もこんなに真っ黒に


焼けちゃったよ!


そして野球を


だんだん好きになれたよ…。


3年生最後の夏…。


江戸川球場で試合が始まる…。


1回戦で逆転サヨナラ負け…。


雨での中断が無かったら


勝っていたかも…。


貴方はしゃがみこむ


みんなの肩を叩いて整列させました…。


選手全員が帽子を脱いで


礼をした時


貴方の高校野球が終わりました…。


私は急いで片づけをして


グラウンドの外に出る…。


すると早々と


みんなが制服に着替えて出てきます…。


監督の最後のミーティングです…。


監督がみんなをねぎらいます…。


その後、3年生が一人ずつ


みんなに挨拶をします…。


すると監督が


最後に私の名前を呼ぶ…。


私は今までの思いの丈を素直に話す…。


『私は、本当は水泳部に


入るつもりでした…。


でも、キャプテンが


もう、強引に強引に


なかば、拉致みたいに


私をマネジャーにさせちゃって…。


本当は、2年半


いつ辞めようかばかりを


考えていました…。


でも、野球部員みんなの


ボールを追っている姿見ると


どうしても言えなくて…。


マネジャーをする条件は


絶対に甲子園に連れて行ってやる!


でした…。


でも、2年半


神宮球場さえも行けませんでした…。


でも、甲子園よりも


大きな、大きな夢を


見させてもらいました…。


私が大人になって


いつか高校野球を見たら


私はきっとみんなを


自分自身を誇りに思えると思います…。


2年半、本当にありがとう…。


ずっと、みんなの夢の中に


居ることが出来て


私はとっても幸せでした…。


一生、忘れられない思い出を


どうもありがとうございました…。』


言い切った途端


涙がこぼれます…。


その時キャプテンの貴方が


私の頭に自分の帽子を


かぶらせてくれました…。


今、小雨の粒がまた落ちてきた…。


キャプテンの帽子から


雨と一緒に2年半の思いが流れてくる…。


土の匂い…。


汗の匂い…。


一生懸命に頑張った匂い…。


そして

私の2年半が


雨と涙に混じって


私の心に


私の体に


染み込んでいきます…。


今、ここに誓います…。


高校野球は

私の青春の全てだったよ…。