アタローの読書 -32ページ目

アタローの読書

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10月に読んだ本のまとめです( *ˊᵕˋ ) ⁾⁾


2016年10月の読書メーター
読んだ本の数:45冊
読んだページ数:14720ページ
ナイス数:6782ナイス

デトロイト美術館の奇跡デトロイト美術館の奇跡感想
デトロイト美術館が市の財政破綻の危機にさらされる。そしてデトロイト美術館に所蔵されているポール・セザンヌが自分の妻を描いた肖像画マダム・セザンヌその絵に魅せられた夫婦、コレクター、DIAのコレクション担当チーフキュレーターの視点からマダム・セザンヌに対する強い想いを描かれデトロイト美術館の存続を切に願う想い、そして本当に起こった奇跡に感動した。
読了日:10月1日 著者:原田マハ
冬虫夏草冬虫夏草感想
私の好きな家守綺譚の続編。綿貫、亡き友高堂そして自分の周囲の自然が静かに活き活きと描かれ今作では綿貫は旅に出る。綿貫の周りで不思議なものが集まってくる。自然を尊び崇める山の人々、植物や水、川、生き物全ての物に生命を見出し慈しむ。そしてゴロー、様々な生き物や不思議な存在を結びつけたり現実と非現実の境目みたいなところにいて行き来しているようなゴローは不思議な存在。この世界観がなんとも良い。
読了日:10月1日 著者:梨木香歩
ストールン・チャイルドストールン・チャイルド感想
知り合いから過去の事件の再捜査を依頼され、その事に打ち込むことで妻の死を乗り越えていく外岡。神奈川県警の司法解剖制度の劣悪な環境や保土ヶ谷署の捜査の杜撰や保身の為の腐りきった対応、そして39年前と24年前に起きた乳児失踪事件に関連しその事を告げる匿名の手紙の意外な差出人の正体などを描きながら、やがて驚くべき真実が明かされる。二転三転する展開、出生時から悲惨な運命にもてあそばれた一人の女性の悲哀。身勝手な事件がなければ彼女らの人生は全く違っていたのではないかと思わずにいられない。
読了日:10月2日 著者:緒川怜
ジャッジメント (祥伝社文庫)ジャッジメント (祥伝社文庫)感想
高校時代のチームメイトであるプロ野球選手の宇土の弁護を担当する中垣。宇土はチーム監督を殺害、凶器に使われたのはかつて宇土が監督から貰った記念のバットで宇土には監督を殺す動機もあった。中垣は宇土の無実を立証するため周囲の人に聞きこみながら他のチームメイト達と協力し無罪にしようと尽くす。宇土と中垣の現在と甲子園を目指した過去の話が交錯しつつ展開していく。本当に宇土は殺人を犯したのか?犯人は誰なのか?そして過去名もない高校の野球チームか甲子園まで行けるのか?仲間達と一つのものに向かい心をひとつにしていく。
読了日:10月3日 著者:佐藤青南
眠りの牢獄 (講談社文庫)眠りの牢獄 (講談社文庫)感想
ミステリ作家の浦賀の恋人が階段から落ちて昏睡状態になってしまった。亜矢子を巡り集められた3人の浦賀、北澤、吉野は亜矢子の兄から呼び出され地下室に閉じ込められてしまう。解放の条件は亜矢子を突き落とした人物の告白。そして恋人だった博に振られた冴子はネットの掲示板で知り合った沙羅子から交換殺人を持ちかけられ…。トリックが何重にも仕掛けられていて地下室内部との結びつきが明らかになる過程は面白い。
読了日:10月4日 著者:浦賀和宏
ヒポクラテスの憂鬱ヒポクラテスの憂鬱感想
コレクター(修正者)と名乗る人物がネットへの書き込みに「全ての死に解剖が行われないのは、わたしにとって好都合である。埼玉県警は今後県下で発生する自然死・事故死において、そこに企みが潜んではいないかどうか見極めるがいい」があり埼玉県警、浦和医大も翻弄されていく。解剖は一件25万円かかりコレクターの指摘する解剖の量が増え県警、大学も予算が底をついてしまうが意外な技を使い解剖、事件の真相にたどり着く。遺体から事件の真相を解明する本書は面白い。
読了日:10月5日 著者:中山七里
異人館画廊 当世風婚活のすすめ (集英社オレンジ文庫)異人館画廊 当世風婚活のすすめ (集英社オレンジ文庫)感想
シリーズ第4弾!初めの方から殺人事件が起こり千景は旧家から失われた絵を探すという謎、図像術が使われていない6枚の絵に纏わる陰謀に巻き込まれる。秘密クラブ、過去の因縁に囚われている旧家、人の悪意に晒されながら千景は絵の為にそれらと向き合い誰かを救おうとする。今作で事件を通じて千景と透磨の距離が少しずつ確実に近づいている。千景は自分の過去と向き合う決心をしたように見え、透磨も千景を守る為には過去の事件の真相を知るべきだと考え始めている。
読了日:10月5日 著者:谷瑞恵
魔術師 (イリュージョニスト)魔術師 (イリュージョニスト)感想
シリーズ第5弾!リンカーンとアメリアの面々が追うのは魔術やイリュージョンの主管に長けた殺人犯。犯人がマジックのトリックを使いショーの演目通りの殺人、早変わりでくるくると姿を変えてしまう犯人。犯人が次々と仕掛けてくる誤導にリンカーン達は惑わされていく。魔術師のどんな小さな手の動きや大掛かりなイリュージョンと気を抜けない緊迫感。犯人とリンカーンとの頭脳戦が展開されどんでん返しあり、そしてラストに驚愕がありと息をつかせぬ展開に読み応えがあり満足の一冊だった。
読了日:10月6日 著者:ジェフリー・ディーヴァー
いつもの朝に〈上〉 (集英社文庫)いつもの朝に〈上〉 (集英社文庫)感想
画家の母、英雄のような死に方をした完璧な父を持つ兄弟。兄の桐人は中学3年生、学業優秀、スポーツ万能そしてイケメンであり学校一の人気者。弟の優太は勉強スポーツも不得意。名前をもじってキリストとユダに例えられる二人が見つけた手紙。その手紙は二人の人生を揺るがす穢れた秘密への扉だった。二度と訪れないいつもの朝、顔のない少年が描かれた母の絵そしてカインとアベルの物語。欠点すらない兄と欠点だらけの弟。弟からすれば兄は嫉妬の対象であり憧憬の対象。兄はそんな弟を完璧な心遣いで思いやる。
読了日:10月7日 著者:今邑彩
いつもの朝に〈下〉 (集英社文庫)いつもの朝に〈下〉 (集英社文庫)感想
そして物語の大きなカギとなる母の沙羅の話は興味深い。桐人はあまりに完璧であるが故にどこか欠如しているという矛盾を抱えている。そんな桐人に比べ優太は普通の少年であり正直に自分をさらけ出せる。様々な場面での兄弟の気持ちの葛藤が描かれ一瞬にして崩れ去るところに物語の恐さがあった。そしてどうなってしまうのかと思いきやラスト一行で母と子の絆の強さを想った。
読了日:10月7日 著者:今邑彩
ミステリなふたり (幻冬舎文庫)ミステリなふたり (幻冬舎文庫)感想
景子は愛知県警捜査一課の警部補。美人だが鉄の女の異名を取り数々の難事件を解決、そして彼女の夫でイラストレーターの新太郎はイケメンだが草食系男子で家事・料理が好き。外では鉄の女だが家に帰れば甘えん坊の景子が不可解な事件に遭遇しそれを自宅で新太郎に相談、景子の話から新太郎が犯人を指摘する短編集でサクサクと読めて面白い。
読了日:10月8日 著者:太田忠司
計画感染計画感染感想
急激に病状が進行し死に至る謎のウイルスで発症した患者を乗せた旅客機。謎のウイルス、製薬会社の陰謀、政治家や官僚の保身。機内の中での修羅場と化した状況の中で懸命に対応する人達。スピード感がありハラハラドキドキしながら一気に読めた。
読了日:10月8日 著者:大原省吾
E高生の奇妙な日常E高生の奇妙な日常感想
高校生の一風変わった日常が繰り広げられている18編の短編集。怖いもの知らずや無鉄砲さや、その中に潜む小気味の悪さ。自分の高校生活はどんな毎日だったのかと思い出しながら、溌剌として不思議で爽やかでおバカでとても生命力が満ち溢れていた時だったのでは。作者の創造力の幅広さに圧倒された。
読了日:10月9日 著者:田丸雅智
ライアの祈り (小学館文庫)ライアの祈り (小学館文庫)感想
津軽百年食堂のお姉ちゃん桃子。合コンに誘われそこで出会った五朗ことクマゴロウさん(縄文が専門の考古学者)。この2人を中心にした現代の話と桃子が夢で見たという縄文の話も同時に語られていく。縄文時代のライアの祈りと現代の桃子の祈り。祈るだけじゃ変わらない、そして行動しなきゃ変わらないと思う。行動して変えることが出来ると信じる。祈りと信じるということがテーマになっている本作。とても希望を持てる温かい気持ちになれクマゴロウさんや桃子も幸せで優しい気持ちになれた。
読了日:10月9日 著者:森沢明夫
望み望み感想
四人家族に突然降りかかった不幸。無断外泊をしたまま行方が分からなくなった高校生の長男が殺人事件に関わっているらしい。長男の友人が死体で発見、犯人と思しき若者が現場から逃亡する姿が目撃される。ネットでは誹謗中傷される。長男は加害者か被害者なのか?父親は息子は被害者であると信じ決して人を殺すような人間ではないと願う。母親は加害者であることを望み人を殺したとしても生きてさえいればやり直すことが出来るはずだと息子と共に一生罪を償っていこうと覚悟する。
読了日:10月10日 著者:雫井脩介
家族シアター家族シアター感想
家族に纏わる7つの短編集。姉妹、母娘、父と息子、姉弟、祖父と孫と時にあけすけに、時に気を使い、時に傷つけ、時に傷つけられる関係。どんなに相手が嫌いでも、どんなに相手が疎ましくても血を分けた家族の情や絆は深く切っても切り離せない。家族同士が少なからず反発しあう様子が描かれる。誰でも家族をウザいと思ったことがあるはず、でもそんなあなたを家族はいつでも受け入れてくれて誰よりもあなたを理解し愛してくれている。家族とは一番身近で一番愛すべき存在なのだということを改めて感じられた。
読了日:10月12日 著者:辻村深月
クウネルがゆく (クウネルの本)クウネルがゆく (クウネルの本)感想
クウネルくんの飾り気のない普段の生活を絵本に描かれている。友人であるムクネルくんとの友情やマリカおばさんの言葉はとても素敵で心に沁みました。絵本なので文章も少なくイラストを見ているだけでも心にゆったりと沁み渡る。大事にしたい絵本です。
読了日:10月12日 著者:坂崎千春
ツバキ文具店ツバキ文具店感想
鎌倉にある小さな文具屋・ツバキ文具店。店主はポッポちゃん、祖母から引き継いだ店とは別にもう一つ継いだ家業それは手紙の代書屋。先代との確執から家業を継ぐことへの反発や未熟なポッポちゃんが受け継いだ家業に舞い込んでくる様々な代書といろいろな事情を持つ依頼人との関わりの中、鎌倉という地そこに住む人達に見守られながら葛藤しつつも徐々に成長していく穏やかで緩やかな心地よい自分をも見つめ直せるような時間を過ごせる。
読了日:10月13日 著者:小川糸
ストロベリーナイト (光文社文庫)ストロベリーナイト (光文社文庫)感想
警視庁捜査一課殺人犯捜査十係の姫川玲子と姫川班達が凶悪犯罪に挑む。ノンキャリアでありながら27歳で警部補になるという優秀な警察官でチームのメンバーとも良い関係を築き周りとの反発も多く大変目立つ存在。警察官を志すきっかけとなった過去の事件で人間としても女としても心と体に消し去ることの出来ない傷を受け常にそのトラウマに怯え闘いながら生きている強い女性。溜池の側で見つかった惨殺死体は狂気の連続殺人の被害者だった。捜査上に浮んでくるネット上のストロベリーナイトの言葉。
読了日:10月14日 著者:誉田哲也
カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
平凡な日常を送る大学生。そんな彼の前に突如現れた美少女、かつて交わした約束の為に会いに来たと。急に始まる同棲生活、次第に彼女に惹かれていくが彼女は難病に侵され僅かな命。ともに過ごす時間を大切にするが彼女には隠された秘密があり…。彼と彼女の過去も後半にどんな関わりがあったか明かされる。ミステリ色はあまり感じられず綿密に計画していたというある人物の執念は凄いと思った。ホワイトどんでん返し、希望のあるラストなるほどと思った。
読了日:10月15日 著者:才羽楽
身の上話 (光文社文庫)身の上話 (光文社文庫)感想
ミチルという平凡な女性が転落していく話を夫の口から訥々と語られる。若いミチルは親元から通う書店員で彼氏もいるが結婚を決める気になれず出版社から時々出張に来る男性と不倫に。そして一緒に東京に行き居着いてしまう。勤め先では大騒ぎになり職場を出る時に宝くじを買うのを頼まれていてそれが当選し独り占めしようと画策するミチルだが大金を手にしたが故に災難に巻き込まれる。ミチルの夫は結婚したが故に不幸になり意図も簡単に罪を犯してしまう人間の愚かさ幸福の在処とは何なのだろう。
読了日:10月15日 著者:佐藤正午
天帝妖狐 (集英社文庫)天帝妖狐 (集英社文庫)感想
中編2本立て。『A MASKED BALL』高校生が主人公、学校内のトイレの落書きから始まるサイコな人間の犯罪が次第にエスカレートし殺人まで示唆するようになる。トイレの壁がネットの掲示板のように使われる不気味な話。『天帝妖狐』行き倒れ寸前で少女に助けられた青年は他人との接触を拒み包帯を巻いて素顔を見せない。だが少女と、その家族に心を通わせるようになる。ある日事件が起こり彼の呪われた素顔が露わになる。人の心の弱さ優しさ孤独そして切なくしんみりとした話だった。
読了日:10月16日 著者:乙一
十号室十号室感想
詩乃の伯母が亡くなる。兄妹とは疎遠だったが詩乃とは交流があった。そんな伯母が住んでいたのはコーポ中里という4階建てで庭に枇杷の木が茂る古い鉄筋のアパート。伯母は詩乃にアパートの部屋とお金を遺して亡くなった。部屋に入り絵本の中から自分宛ての手紙がありそこに伯母からの依頼が書かれていた。伯母からの依頼を調べていくうちに各部屋の住人達の家庭の事情や秘密、心の中などが描かれ少しずつ核心に迫っていく。シングルマザーだった伯母の5歳の息子が行方不明となった事件。住人達の目を通して描かれ明らかになる息子の事件の真相?
読了日:10月16日 著者:加藤元