1年も残すところ後ひと月で終わりですね!
毎月が早くてたまりません(笑)
読んだ本の数:37冊
読んだページ数:11747ページ
ナイス数:6407ナイス
悪魔交渉人(1) ファウスト機関 (富士見L文庫)の感想親友の音井と共に訪れたエジプトで事件に巻き込まれたが九死に一生を得た鷹栖。だが音井は死に悪魔に憑依されてしまう。それから5年後鷹栖は音井とWMUAという組織で他の悪魔と交渉し悪魔絡みの事件を解決する仕事をしていた。鷹栖は音井に憑依した悪魔の存在が正体不明であるものの鷹栖の命の危険な時に助けてくれたりある意味従順。こんな境遇から真っ直ぐに物事を見、他者と接する。音井に憑依している悪魔とのわだかまりがあるが少しずつお互いの距離が詰められたのではないかなと思った。
読了日:11月1日 著者:栗原ちひろ
人影花 (中公文庫)の感想9話からなる短編集。表題作のひと影花は椿の花ということを初めて知った。だがこの昔話がホラーみたいで最後の女の話が本当なのか嘘なのかと読みながら背筋がゾクゾクときた。短編という短い話の中でミステリーあり、そしてラストは不穏な予感を漂わせる。世にも奇妙な物語みたいな短編集面白い。
読了日:11月1日 著者:今邑彩
猫には推理がよく似合うの感想田沼清吉法律事務所で事務員として働き出した花織。事務所には田沼の亡き妻が溺愛していたスコティッシュフォールドのひょう太がいた。花織はひょう太が人間の言葉を喋ることが出来るのを発見彼の本当の名はスコティであるのを知る。花織とスコティはミステリ好きという共通点がありスコティは小説を考える猫で推理合戦を繰り広げる。だが現実に花織が何者かに頭を殴られ金庫にあった5カラットのダイヤの指輪が盗まれる。そして意外な人物が登場するという展開になっていく。スコティが考えたミステリ小説、現実に起きた事件⬇︎
読了日:11月2日 著者:深木章子
デッド・オア・アライヴ (講談社文庫)の感想江戸川乱歩賞を受賞した7人の作家による書き下ろし。生か死かという共通点で帝国ホテルという舞台の元ミステリーやファンタジーが展開する。その他の作家のアンソロジーも面白かったが薬丸岳さんの法務技官から刑事になった夏目の「不感」が良かった。
読了日:11月3日 著者:薬丸岳,竹吉優輔,高野史緒,横関大,遠藤武文,翔田寛,鏑木蓮
おとぎ話の忘れ物 (ポプラ文庫)の感想昔親しんだおとぎ話。スワンキャンディーという飴の製造及び小売の店の片隅に「忘れ物図書室」はある。あちこちの忘れ物の保管所から救い出されたおとぎ話たちが翻訳され製本され静かに並べられている図書室。さぁお好みのキャンディーを口に入れおとぎ話の世界へ。4編の物語は甘く柔らかく少し教訓じみた優しさはあっさりと切り落とされる。そして透明な残酷さ乾いたグロテスクさ。世の中は甘くはなく美しく見えるモノの裏にはこんな世界が広がっているという物語。毒をはらんでいて良い感じ。
読了日:11月3日 著者:小川洋子
万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)の感想莉子が追う事件はムンクの叫びオリジナル油彩画の叫びは在日ノルウェー大使館の催し物のためにオスロ美術館から貸しだされてある画廊に展示される予定で保管してあったがお披露目になる前に4つに引き裂かれ盗まれてしまう。引き裂かれた絵画を奇跡のように修復出来るという万能修復家の植村が莉子に明治時代の幻の懐中時計の鑑定を依頼した事で2人の縁が出来、叫びの全てのピースが見つかり次第修復にかかる事に。修復出来るタイムリミットは120時間それまでに犯人の出す難問を解かなければ。他のシリーズのオールキャストが登場面白かった
読了日:11月4日 著者:松岡圭祐
自薦 THE どんでん返し (双葉文庫)の感想6人の作家が自らの作品の中からセレクトしたアンソロジー。綾辻行人さんの「再生」は白いドレスを纏った頭の無い女性の描写から始まるホラー。彼女の身体は不思議な能力があり手や足を切ってもトカゲのしっぽのように再び生えてくる。そしてどのように首が生えてくるのかと思ったら結構びっくりさせられどんでん返しの醍醐味を感じられ一番印象に残った。
読了日:11月4日 著者:綾辻行人,有栖川有栖,西澤保彦,貫井徳郎,法月綸太郎,東川篤哉
代体の感想長期入院を伴うケガや病気の治療中でも患者が社会生活をする事が出来るよう開発された意識を収納出来る代わりの身体を代体という。近未来の設定そしてある天才科学者の巻き起こす騒動が主軸となって展開していく。意識と身体が分離したら意識のない身体は一体何なのか?一つの身体に二つの意識が入り込んだらどうなってしまうのかと考えさせられ、生きる事に執着するあまり犠牲にした大切なもの。徐々に明らかになっていく展開、切なく意外な結末で恐ろしいと思ったが読後感は良かった。
読了日:11月5日 著者:山田宗樹
傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4)の感想ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の完結編たまたま強盗の現場に居合わせ事件に巻き込まれたアンヌという女性がカミーユの恋人だった。カミーユは上司に嘘をついて事件を担当しアンヌを守ろうとするが嘘が嘘を呼び泥沼にはまり孤独な戦いを強いられる。しかも犯人は執拗にアンヌの命を狙ってくる。何故なのか、そしてカミーユはアンヌを守りきれるのか?ハラハラドキドキの展開終盤でのどんでん返しは前2作に比べると物足りない気もするが1作目でどん底に落とされ2作目で人間としても警官としても立ち直り今作で新たな一歩を踏み出せたかと思うが
読了日:11月5日 著者:ピエール・ルメートル
匿名交叉 (『このミス』大賞シリーズ)の感想ネットがきっかけで人生を狂わされてしまった2人。2人それぞれが自分は相手を見ないで自分ばかりを見ていたということに気づいた時にはもう既に遅かった。様々な人間の悪意が複雑に絡み合う。ネットの世界、人間の隠れた部分や悪意と怖さを感じる内容だった。
読了日:11月6日 著者:降田天
増補版 放浪探偵と七つの殺人 (講談社文庫)の感想さすらいの名探偵・信濃譲二が奇想天外な難事件の謎を見事な推理で解決する七つの短編集。時代背景が90年代で手法もトリックも80年代後半か90年代という懐かしい感じ。事件の傍には信濃譲二。彼の周りで事件が起こると趣味である探偵をしまくり最後まで読んでもつかみにくい男。
読了日:11月6日 著者:歌野晶午
黒面の狐の感想物理波矢多は満州の建国大学から日本に帰国、道を見失い北九州に流れ着き炭鉱夫となった。炭鉱の仕事を紹介してくれて同室でもある合里が落盤事故で坑道に取り残される事件から炭鉱夫が次々と自室で注連縄で首を括る不気味な密室連続事件に遭遇していく。そしてその現場には黒い狐の面をかぶった人影が目撃される。戦後すぐの炭鉱を舞台に戦争中に朝鮮人が日本の炭鉱で働かされどのような扱いをされていたのか、そして炭鉱で起きた連続殺人とどんな繋がりがあるのか。二転三転する推理そしてラストでさらなる驚きが読み応えのあるミステリーだった
読了日:11月8日 著者:三津田信三
水鏡推理3 パレイドリア・フェイス (講談社文庫)の感想栃木県北部を震源とする震度5の地震。福島県との県境に近い山林の中に突如浮かび上がった人の顔。謎の人面塚の近郊で75年前の地磁気逆転現象の証拠が見つかる。過去にも発見されていた物証のうち最近のものは全て同じ調査チームのものだった。文部科学省では旧石器捏造事件で教科書改訂を迫られた事がある。研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォースの水鏡瑞希がこの謎を解明していく。
読了日:11月9日 著者:松岡圭祐
恋のゴンドラの感想浮気相手とスノーボード旅行をしている男性がゴンドラに乗ると婚約した同棲相手の女性がいるという展開から物語は進む。ゴーグルをしているからバレないと良い方向に考えている心情そして旅行を楽しもうとした矢先、浮気相手と婚約者が高校の同級生ということが分かり…。友人のプロポーズの演出を頼まれた者、悪気はないが恋愛ベタで無神経な男、様々な登場人物達のストーリーが繋がっていく。笑いながら楽しめる恋愛コメディ。
読了日:11月10日 著者:東野圭吾
校閲ガール トルネードの感想今作は3本立てで是永との仲が深まりつつある一方で謎のメッセージを送る作家の真意を推理したり…。悦子はファッション誌が好きで編集者になることにしたが何の因果か校閲者になりそこで才能を発揮していく。そんな経験を経て念願の職業に(臨時だが)就くことが出来た悦子はその結果をどう受け止めていくのか。意外に貝塚の言葉が救いとなるとは思わなかった。これで完結みたいだがその後の悦子の活躍も見てみたいと思った。
読了日:11月11日 著者:宮木あや子
悪魔の手毬唄 (角川文庫)の感想昭和初期岡山県と兵庫県の境にある四方を山に囲まれた鬼首村で起こった事件。鬼首村に昔から伝わる手毬唄に添って殺人が行われる童謡殺人。それから20数年後童謡どおりに次々と起こる連続殺人。複雑な人間関係や細かな人間描写その背景に潜むおぞましい男女の関係。男女関係のもつれや憎しみがこんなに悲しいものを生み出してしまうのか、切なかった。
読了日:11月12日 著者:横溝正史
密室の神話の感想北海道裏幌市で駐在所に川沿い八丁目の川原にある裏幌美術アカデミーの別棟の中に天の十字架に架けられた遺体がある対処されたいという怪電話がかかってきた。刑事が管理人と共に密室状態の別棟に入ってみるとそこには男子学生の変死体が。だが現場の異様さは密室だけではなかった。三重に施錠され周囲を覆う雪上には足跡がないというか現場近くに一つだけぽつんとあるのを発見。事件を調べていくのだが氾濫するさまが描かれ意外と面白い。
読了日:11月14日 著者:柄刀一
ティファニーで昼食を ランチ刑事の事件簿 (ハルキ文庫 な 14-1)の感想刑事もののミステリーでランチ好きの女刑事・國吉が主人公。國吉のいる警察署内にリニューアルされ値段が高めの食堂「ティファニー」があり超人的な料理を作る古着屋がいる。そんな古着屋の料理技術が推理を助ける。ミステリー色はあまり強くはないが國吉と相棒の高橋がティファニーの古着屋の作る料理で容疑者を自白に追い込む。ありえない設定だが楽しめた。
読了日:11月15日 著者:七尾与史
あおぞら町 春子さんの冒険と推理の感想野球選手と結婚し仕事を辞め専業主婦の春子。春子が住む青空市で出会うちょっとした不思議に向き合うことで事件や謎が解決していく。前向きで可愛い春子と優しく頼りになる拓ちゃん。謎解きも面白いのだが新婚夫婦である春子と拓のお互いを大切に思っているところが伝わり、とても素敵な夫婦でほっこりする。
読了日:11月15日 著者:柴田よしき
真実の檻の感想大学生の洋平は病死したよ母の遺品整理の為に実家に帰省し天井裏に隠されていた小箱を見つける。中には若い頃の母が見覚えのない男性と写っている写真が数枚と赤峰という差出人の手紙が入っていた。洋平は写真と手紙から自分がその赤峰の子供ではないかという疑問を抱き父に疑問をぶつけるが否定しなかった。洋平は諦めきれずネットで調べ始める。すると20年前赤峰は殺人事件の犯人として逮捕され死刑囚として収監されているという。様々な冤罪事件を調べていくうちに実の父親の冤罪を証明する証拠が見つかり真犯人までたどり着く。⬇︎
読了日:11月16日 著者:下村敦史
朝が来るまでそばにいるの感想心が弱っている主人公たちの前に現れた怪しいもの。主人公たちにとってそれは吉なのか凶なのか、そんな共通の趣向をもつ6つの短編集。読んでいくうちにどうなっていくのかと不安をかき立てられる気分になる。だが主人公たちが心理的な危機を乗り越え前に一歩踏み出すという穏やかな気持ちになれる。
読了日:11月17日 著者:彩瀬まる
忍びの国 (新潮文庫)の感想伊賀一国の内でもその腕絶人の域と評され百地三太夫の秘蔵の忍びと呼ばれた無門。2年前無門が西国の安芸国からある侍大将の娘お国を連れ出す。無門はお国に「わしは伊賀一の忍びじゃ、それ故お国殿には銭の心配など生涯かけさせぬ。さればわしと伊賀に参り夫婦になれ」と口説き文句を。怠け者で不真面目な無門はお国の為に天正伊賀の乱に巻き込まれていく。忍びの国は戦いの物語であり一組の男女の愛の物語でもある。
読了日:11月17日 著者:和田竜
まるまる、フルーツ (おいしい文藝)の感想著名人42人によるフルーツのアンソロジー。いちご、さくらんぼ、夏みかん、マンゴー、梨、ドリアン、ぶどうなど作家の感性にフルーツはきらめくような輝きを放つ。三浦しをんさんは桃が果物の中で一番好き、角田光代さんはバナナって本当に偉大だが好きな果物はと聞かれるとバナナとは答えないそう。果物への想いはそれぞれ複雑だが果物は心も体もみずみずしくしてくれる。それに自分もフルーツを手に取りたくなった。
読了日:11月18日 著者:池波正太郎,佐藤正午,辻村深月,堀江敏幸,三浦哲郎,宮尾登美子
ちょっと変わった守護天使 (文春文庫)の感想読友さんのレビューから知り読みました。2次元を愛する29歳の草食男子と34歳独身女性の恋愛小説。ある事がきっかけで年下のオタク男子とつき合うことになった本宮つぐみ。つぐみは不倫をしていたが振った途端に閑職に飛ばされる。オタク男子である桜井くんとキャンプでの出来事でつぐみが体を張って助ける行動など面白く、そして桜井くんの正体が分かった時にも笑えた。少女マンガのようなストーリー是非続編が出てほしい。
読了日:11月18日 著者:山崎マキコ
遮光の感想恋人の美紀が亡くなったことを周囲に隠しながら彼女は今も生きていると、あたかも幸福に振る舞う主人公。彼の手元には黒いビニールに包まれた謎の瓶が…それは恋人の体の一部を持ち歩きそれに依存している。非日常性に満ちた事柄で生まれる人格の狂気や歪みが充満している。大切な人の死の喪失感、行き場のない怒り、本当の気持ちを出せたのは主人公にとって救いになったのか。主人公の気持ちがとても辛かった。
読了日:11月19日 著者:中村文則