7月のまとめ ① | アタローの読書

アタローの読書

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2015年7月の読書メーター
読んだ本の数:38冊
読んだページ数:11297ページ
ナイス数:3411ナイス

テミスの求刑テミスの求刑感想
平川星利奈は検察官・田島亮二の立会になるが田島が黒宮という弁護士の殺人容疑をかけられる。黒宮は田島が関わったある事件が冤罪だったという事を証明しようとしていた。その事件とは星利奈の警察官だった父親が殺害された事件の事。田島は姿をくらますが逮捕される。田島の後任の滝川の立会になる星利奈。田島の弁護を引き受けたやり手の深町。裁判での攻防で田島が無実だと言うが真相を語ろうとしない状況。明らかになる事件の真相、意外な真実。ラストにもう一人テミスの求刑をもつ人物が序章での人で、この人だったと納得しました。
読了日:7月1日 著者:大門剛明
注文の多い注文書 (単行本)注文の多い注文書 (単行本)感想
世界で稀なる品を小川洋子さんとクラフトエヴィング商會とで註文書という名の不思議な話で伝え、それに対し納品書が作られ受領書が添えられている展開。都会の引き出しの奥のような所にあるクラフトエヴィング商會「ないものもあります」という看板を掲げている。人体欠視症治療薬やバナナフィッシュの耳石や貧乏な叔母さんなど、どれもありえないもの、ないものを「あります」にしてしまう。小川洋子さんとクラフトエヴィング商會のお二人の息の合った対談、9年がかりで本になったそうです。不思議な世界観のある話に惹き込まれました。
読了日:7月2日 著者:小川洋子,クラフトエヴィング商會
レイクサイド (文春文庫)レイクサイド (文春文庫)感想
中学受験の為の勉強合宿をしに4家族と塾講師の合計13人が別荘地に来る。その別荘地に並木の愛人が突然やって来て問題を起こすが並木の妻が愛人を殺害してしまう。4家族が協力して殺人隠蔽を図るが並木は何故ここまでの団結力があり協力するのかと疑問を抱く。並木が探偵役になり話が展開していく。並木は子供と血の繋がりはなく実の子供ではない分愛情もそれ程ではない。並木に隠して事件を隠蔽しようとするが真相を暴いていくうちに裏で繋がりのある4家族。家族の繋がりを意識しながら読んでいくとだいたいの事が分かり。家族、親子の絆の話。
読了日:7月3日 著者:東野圭吾
総理大臣暗殺クラブ (単行本)総理大臣暗殺クラブ (単行本)感想
小松茂子は一卵性双生児の妹・三重子と複雑な事情から離ればなれになる。妹を必死で守ろうとする茂子は同じ高校に入学するが妹から総理大臣の暗殺をしたい為に総理大臣暗殺クラブを作り部員が足りないので茂子を入部させる。他の部員も個性的な面々でそれぞれが知られざる家庭の事情が隠されている。総理大臣暗殺クラブに求めていたのは自分達の居場所だった、そしてこのクラブの顧問である川上に隠された切ない事情、ラストの意外な結末。楽しいような切ない青春ミステリー。
読了日:7月4日 著者:白河三兎
あい―永遠に在り (時代小説文庫)あい―永遠に在り (時代小説文庫)感想
実在の人物である関寛斎の妻・あいの伝記。関寛斎は貧しい出であるが利発で順天堂という医学校へ進学、長崎のオランダ人医師・ヘボンの下で医学を学びその後徳島の藩医になる。戊辰戦争では軍医として官軍に同行、野戦病院で敵味方の区別なく怪我人を治療。戦争終結後は全ての誘いを断り徳島で医院を開業、貧しい者からは一切治療費を取らない姿勢を敬われる。晩年齢73歳にして北海道開拓事業に取り組む。夫を傍らで支え続けた妻・あい。幕末から明治へと激動の時代を生き波乱の生涯を送った二人の夫婦の物語。
読了日:7月5日 著者:高田郁
仙台ぐらし (集英社文庫)仙台ぐらし (集英社文庫)感想
多すぎるタクシー、閉まっていく店、機械任せの落とし穴、心配事が次々と増えたり、そして2011年のあの日とその後。伊坂さんの生活、自身について語られている。見知らぬ相手に話かけられて密かに期待(本読んでます!的な)をしてみたり些細な事から大きな事までどんどん心配事を増やしていったりと伊坂さんがこんな人なんだと親近感が湧いた。そして2011年のあの時の伊坂さんの心境が短いながらも綴られている。伊坂さんのエッセイを読み面白かった。
読了日:7月6日 著者:伊坂幸太郎
バケモノの子 (角川文庫)バケモノの子 (角川文庫)感想
人間界(渋谷)とバケモノ界(渋天街)が並行して存在している。主人公の九太は、ひょんなことからバケモノの世界に迷い込み熊轍(くまてつ)というバケモノの剣士と出会い弟子となる。熊轍は身勝手で荒々しい性格で孤独。喧嘩しながらも孤独を理解し次第に打ち解けあい修行をしていく。人間の少年とバケモノの交流、家族をテーマに描かれている。面白かった。
読了日:7月7日 著者:細田守
ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2 (集英社文庫)ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2 (集英社文庫)感想
渡瀬から昴達に下された指令は国際会議にやって来るアゲハの生みの親である科学者を囮にアゲハを捕まえる事。更に世界を壊したいと考えているセキュリティ会社社長の神谷と彼に雇われた暴力的な男達、そして渡瀬の下で働く井原が加わり凄惨な状況になってくる。昴達とアゲハ達との戦いも始まり、前作に登場した壮の仲間の個々の特殊能力も明らかになる。どう考えても昴達には対抗できそうもない。どう昴達が困難を乗り切っていくのか?アゲハ達の事情、先の展開が気になります。
読了日:7月7日 著者:本多孝好
ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3 (集英社文庫)ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3 (集英社文庫)感想
渡瀬浩一郎という政治家はいったい何をしようとしているのか?昴達は亘を助け出す事が出来るのか?学達アゲハは渡瀬を殺すのか?これらの答えが富士山の裾野に広がる自衛隊の演習場で昴達、アゲハ、渡瀬の戦いの中で明らかになる。渡瀬から昴の殺害を依頼された武部という暗殺者。武部という暗殺者の意外で衝撃的な展開。アゲハの悲しい運命を背負って生まれてきた事実。若くして寿命が尽きるとは悲しすぎるアゲハ達の運命。アクションありのストーリー楽しめました。
読了日:7月7日 著者:本多孝好
新宿陰陽師 (メディアワークス文庫)新宿陰陽師 (メディアワークス文庫)感想
「現代だからこそ呪いはある。陰陽師が都会の闇を暴く。」新宿の片隅に赤星和真の事務所はある。和真は整った気品のある風貌で近寄りがたい青年。その和真の稼業が陰陽師なのである。大手企業に勤める本条千晶は自身の困り事をきっかけに和真と出会う。このご時世に陰陽師と名乗る和真を信用できない千晶。子供も大人もネットを介し手軽に呪詛の言葉を言い合う現代だからこそ呪いはある。千晶は身をもって知る事になる。現代の陰陽師異聞。陰陽師が登場するストーリーは前から好きなのですが面白かった。
読了日:7月8日 著者:安東あや
虹感想
大事に育ててきた娘の命を奪われた母親の喪失感は想像を絶するものである。相手に復讐を真っ先に考えるだろう。だがそれは娘が望んでいた事なのか?それと死刑制度についての議論も交わされる。突然愛娘を喪った晶子の心理や行動が描かれると共に、ある日のコンビニでの仕事風景が各章の始めに挿入されていく。それがある時点で重なり合う見事な構成。Rを殺したいという気持ちとダメだという気持ちのせめぎあう晶子の心理。考えさせられる内容だった。
読了日:7月8日 著者:周防柳
スノーホワイト (講談社文庫)スノーホワイト (講談社文庫)感想
襟音ママエは異世界出身で白雪姫に出てくる何でも知る事のできる魔法の鏡を使い小人の助手と私立探偵をやっている。ママエを訪ねてくる依頼人は探偵が中学生という事で不審を抱き依頼内容を切りださない。面倒くさがりなママエは鏡に尋ねて依頼人が話していない内容までも調査結果として話してしまう。なので依頼人は不信感を募らせる。仕方なく鏡で見た経過と結果から推理して辻褄を合わせ依頼人に解説。白雪姫のエピソードを発展させた展開、スリルとサスペンスありこういうストーリーも意外に良かったです。
読了日:7月9日 著者:森川智喜
じつは、わたくしこういうものです (文春文庫)じつは、わたくしこういうものです (文春文庫)感想
18人の人物それぞれの職業について語るのだが、その職業が月光密売人、秒針音楽師、果実鑑定士、チョッキ食堂、沈黙先生など摩訶不思議なものばかり。この職業を語る人達の姿がリアル。実際にそれらしく撮られたポートレート使っている道具の写真まで掲載されているので本当にこの職業はあるのだという気にさせられてしまう。紹介されている職業を想像するだけでも楽しめる。よくこんな事を考えだしたなぁと、それを本にするというのが新鮮。クオリティの高い内容楽しめました。
読了日:7月10日 著者:クラフトエヴィング商會,坂本真典
ルーキー - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)ルーキー - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)感想
交番勤務の巡査から千代田署で刑事として25歳の若者がある事件を通して先輩刑事の薫陶を受けながら段々と成長していく。あの震災直後の配属で一之瀬は警察学校の同期だった城田の東北での活躍に引け目のようなものを感じながらも仕事に取り組み始める。物騒な事件とは縁の無さそうな地域だが歓迎会のその日から殺人事件の捜査に駆り出される。一之瀬の指導係は藤島一成という倍近く年上の刑事。藤島は人間味のあるアドバイスを一之瀬にしたりと物の分かった上司。若者らしい観察眼で特定したりと彼の成長が楽しみなシリーズ。
読了日:7月10日 著者:堂場瞬一
ないもの、あります (ちくま文庫)ないもの、あります (ちくま文庫)感想
転ばぬ先の杖、勘忍袋の緒、左うちわ、冥土の土産、相槌、他人のふんどしなどないものたちを古今東西より取り寄せ商品26点を簡単な紹介文とノスタルジックなイラスト付きで掲載している。クラフト・エヴィング商會の文章は架空の世界を構築して、時には皮肉っぽくもあり優しくも感じる。そして唯一無二の世界観でたった一冊の本の中に広大に広がっている。装丁にもこだわって作られていて非常に美しい。
読了日:7月11日 著者:クラフト・エヴィング商會
翔ぶ少女 (一般書)翔ぶ少女 (一般書)感想
震災によって両親を亡くした3人の兄妹。目の前で妻を亡くした心療内科のゼロ先生。身寄りのない兄妹をゼロ先生は養子として育てていく。両親の死という悲しみを乗り越え人を愛する気持ちに目覚めたニケは自身の翼で翔ぶことを知る。阪神淡路大震災を題材に震災から復興、そして少女の成長と家族の再生が見事に描かれていた。
読了日:7月12日 著者:原田マハ
チア男子! ! (集英社文庫)チア男子! ! (集英社文庫)感想
男子だけのチアリーディングで全国を目指す青春小説。柔道の道場主の長男・晴希は大学1年生。自分の限界を察した晴希は柔道を辞め幼なじみの一馬とあるきっかけから大学チアリーディング界初の男子チーム結成を決意する。超個性的なメンバーを集め秋の学園祭に向けての初ステージ。男子チアリーディングへの冷たい視線や各メンバーの葛藤を乗り越え初ステージで大喝采を受ける。コーチや新たなメンバーを迎えチームは全国大会出場へ本格始動するが…。困難を乗り越え仲間との一体感、次に繋がるたしかな手応えを掴んで大変爽快なストーリー。
読了日:7月14日 著者:朝井リョウ
借金取りの王子借金取りの王子感想
村上真介はクビキリ人で派遣社員の川田美代子をアシスタントにリストラ対象者を面接し自己退職を受け入れさせる。年に2億を捌く外商ウーマン、女性恐怖症で自分から出世コースを降りた生命保険会社の元幹部候補社員など。生命保険会社の男性の話が凄く印象深かった。出世から外れリストラ対象者になってしまう、出世した同僚の表に出さない苦労。リストラ対象者になった男性の出した結論は良かった。真介も面談者に肩入れしてしまったり去り際に優しさを見せる対応が渋く人間ドラマや様々な職場の裏側など楽しむことができた。
読了日:7月15日 著者:垣根涼介
追想五断章 (集英社文庫)追想五断章 (集英社文庫)感想
伯父の経営する古本屋に居候している苦学生の菅生芳光は店を訪れた若い女性から昔父親が書いた短編小説5編がそれぞれ掲載されている本を探してほしいと依頼され芳光は高額な報酬目当てで伯父に内緒で依頼を請ける。僅かな手掛かりをあたり見つけ出していき、依頼主の父親が22年前の未解決事件の被疑者だった事を知り短編小説と事件が密接に関係、父親の真実に辿り着いてしまう。父親が遺した小説に込められた意味と現実における父親を取り巻く環境と心理の両方を読み解きながら真相に辿り着くという仕組みが素晴らしかった。
読了日:7月15日 著者:米澤穂信
貘の檻貘の檻感想
32年前に起きた殺人事件と関わりのある女性を見た主人公は昔からの因習が残る村を再び訪れる。事件の真相を明らかにする為に。だが村に訪れてから夢にうなされるようになり、何が幻で夢なのかと読んでいる私も区別がつかなくなっていく。誰が誰を殺したのか?次から次へと明らかになる驚愕の真実。そして思いもよらない真相が。閉鎖された田舎の陰鬱な情景、微妙な心のズレや人間関係などの描写、真相が明らかになる事で人間に巣食う悪夢を取り払っていくというミステリー読み応えがあり堪能できた。
読了日:7月16日 著者:道尾秀介
そして生活はつづく (文春文庫)そして生活はつづく (文春文庫)感想
LIFEを観るようになってから星野源という人を知り、ミュージックビデオを見て歌手である事を知った。本書は携帯料金の支払いがなかなかできなかったり、洗面台をビシャビシャにしてしまう事に悩んだり、人付き合いが苦手だったりと意外なダメっぷりに笑ったり共感したりと等身大の星野源に好感をもてる。そして重い脳の疾患で手術し生きることができた。星野源の祖父の話が一番印象に残った。エッセイだがどうしようもない自分を好きになってもいいと思わせてくれる、それでいて前向きに元気になれる文章素晴らしいと思った。
読了日:7月16日 著者:星野源
しゃぼん (集英社文庫)しゃぼん (集英社文庫)感想
30歳を目前に恋人との関係や家族や友人の変化、少しずつ若さが失われていく外見を恐れている主人公。そんな主人公を甘やかし優しく見守る彼氏。長年一緒にいる2人の間に流れる空気感やテンポの良い会話などとても面白く気持ちが良い。誰になんて言われようと一生女の子でいたい、年齢を重ねていくが自分の中にある女の子を捨てたくないと思っている女性には是非読んでほしい。
読了日:7月17日 著者:吉川トリコ
殺人出産殺人出産感想
恋愛をし結婚して子供を産む時代は昔話となり子供は人口受精をして産むことが主流になる。だが人口の減少に歯止めがかからず10人産んだら1人殺してもいいという殺人出産システムが導入された近未来の日本。殺人出産システムを利用し行う人は産み人として崇められるようになる。10人の子供を産み続け日本の人口の問題に対する救世主となるから。蝉や蟻などの虫の描写がよく出てきて世の中の価値観が変わればグロテスクな虫さえも受け入れられてしまう世論の恐ろしさ生殖から死までに絡んだインパクトの強い内容恐かった。
読了日:7月17日 著者:村田沙耶香
探偵の探偵4 (講談社文庫)探偵の探偵4 (講談社文庫)感想
前作で紗崎玲奈はスマ・リサーチを去っていき、琴葉の言葉から受けた心の痛みから立ち直れていない。東京拘置所で殺傷事件被告人の連続死亡事件が起こる。拘置所に忍び込んだ琴葉は事件とどう関わりがあるのか、本人も行方不明。警察は琴葉を犯人として追いかける。玲奈も事件に気づき琴葉救出の為に動き出す。事件の黒幕、前作でDV被害者の市村凛=死神を操っていた人物が姥妙という精神科医だと判明。玲奈と姥妙との戦い。琴葉の事で玲奈が自分に折り合いをつけ目覚めていく様子、須磨からの電話での重要なやりとりと面白かった。
読了日:7月18日 著者:松岡圭祐
暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出感想
25歳の著者が一人旅の途中であの震災に遭遇してしまった体験記。常磐線に乗って宮城県から福島県に入った最初の駅で地震に遭いたまたま座席が隣同士になった女性と避難したり避難民になった著者は電気も水道も使えず大変な日々を過ごし見ず知らずのおばさんの家にご厄介になる。ほっとしたのも束の間原発禍で住んでいる人々の不安が実際どういうものだったか身を持って体験した体験記はとても迫真に迫っている。その後の福島訪問で当時お世話になった人々を訪ね無事を喜ぶがお礼に貰った玉ねぎの放射能が恐くて持って帰れないそんな自分に葛藤する
読了日:7月19日 著者:彩瀬まる
見えざる貌 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)見えざる貌 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)感想
刑事2年目、千代田署の一之瀬拓真。皇居マラソンランナーの連続通り魔事件で半蔵門署との合同捜査に駆り出される。被害者の一人タレントの春木杏奈を警護することになるが、マネージャーや彼女の過去と次第に犯人の真相が明らかに。犯人は誰なのか、模倣犯は誰か、真の犯人は誰か。加害者が実は被害者、被害者が実は加害者とタイトルの通り見えざる貌を持っている。後味の悪い内容だが面白く読めた。
読了日:7月20日 著者:堂場瞬一