心にナイフをしのばせて 奥野修司 | アタローの読書

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1969年春、横浜の高校で入学して間もない男子生徒が同級生の少年Aに首を切り落とされ殺害される事件が起きた



殺害された少年の母は、事件から1年半をほとんど布団の中で過ごし事件の事や全ての記憶を失っていた



犯人の少年Aは、その後大きな事務所を経営する弁護士として地方の名士になっていた



彼は謝罪を求める被害者の母親や妹を拒絶する



少年の犯罪は前歴となっても前科にはならない



前科とは刑事公判によって有罪判決を受けた事を意味し、犯行当時15歳のAは当時の少年法第二十条(16歳に満たない少年の事件については、これを検察官に送致することはできない)という規定から刑事処分を科される事はなかった



これにより少年Aの過去につけられた殺人者という犯罪歴は少年院を出た時点でキレイになり国家によって新たな人生の第一歩を約束される



国家によって前科は消されても犯罪の事実は消えない



そしてその事件によって息子を奪われた両親・妹の時間はあの時から止まったままである、だが被害者の家族は心を置き去りなままなのに自分だけのうのうと生きていく事が果たして更生といえるのか?



釈然としないやるせない思いが残りました