「不要不急の仕事」の必要性を巡る補足の断章(3) | 新・ユートピア数歩手前からの便り

「不要不急の仕事」の必要性を巡る補足の断章(3)

私は哲学が自分の仕事だと思っている。もう大学で教えてなどいないし、そもそも論文らしきものを書いて原稿料を戴いたのは一度しかない。到底自ら「哲学者」を名乗る資格はない。けれど、自分の仕事は哲学しかないと思っている。しかし、それは私に限ったことではないだろう。あらゆる人間にとって、哲学は不可避だ。生きていれば、哲学は必要になる。生き続けるために、哲学は必要になる。時に自ら死ぬために哲学を必要とする場合もあるが、それはあくまでも邪道だ。哲学の本道は生を輝かせることにこそある。それは生命の輝きとは違う。生活の輝きとも違う。そうした二つの輝きに比べれば、哲学は「不要不急の仕事」に他ならない。しかし、必要なのだ。私は一生、その必要性を思耕していきたい。