#2ですが、独立しているので、#1を読んでいなくても楽しめます。

 

ちなみに、#1はこちら

 


 

木こり
「(泉のほとりにやってきた)
 ここが噂の泉か・・・。
 
(ガイドブックを取り出す)
 ここに斧を投げ込んでから・・・
 
 『いいえ、私が落としたのは、金の斧ではありません』と言って、
 次に、
 『いいえ、私が落としたのは、銀の斧でもありません。』と言って、
 最後は、
 『そうです。その斧です。』
 
 よし、完璧だ!行こう!」

 


(木こり、斧を泉に投げ込む。)

 


(泉が光りだし、泉の中から女神が浮上する。)

 


木こり
「おぉ・・・。」

 

 

(女神がどんどん浮上していく。)

 

 

木こり
「おおぉぉぉぉぉ・・・。」

 

 

(女神が浮上するが、女神の背後に強盗がおり、

 女神を羽交い絞めにして、ピストルを突き付けている。)

 

 

木こり
「・・・ぉぉぉぉぉぉぉおお?」


女神(強盗にピストルを突き付けられている)
「・・・。」


木こり
「・・・。」


女神(強盗にピストルを突き付けられている)
「・・・。」


木こり
「・・・いいえ!私が落としたのは金の斧ではありません!」


女神
「続ける?!この状況で、それ続ける?!
 見て!この状況!緊急事態なんです!」


木こり
「・・・いいえ!私が落としたのは銀の斧でもありません!」


女神
「人の話、聞いてる?!
 金の斧とか銀の斧とか言ってないでしょ?それは後でやるから!」


木こり
「そうです!その斧です!」


女神
「どの斧?!完全に言うこと決めてきてない?」


木こり
(両手を差し出す)


女神
「・・・?

 なんですか?」


木こり
「金の斧と銀の斧を。」


女神
「だから、今、それどころじゃないんだって!
 見えるでしょ?!ピストル突きつけられてるの!強盗に襲われてるの!」


木こり
「強盗・・・?」


女神
「そう!」


木こり
「いいえ!私が落としたのは、その強盗ではありません!」


女神
「知ってる!あなたの差し金じゃないのは知ってる!」


木こり
(両手を差し出す)


女神
「なに?」


木こり
「金の斧と銀の斧を。」


女神
「一旦それ置いとこうか!
 まず、この強盗から対処しようか!
 一個ずつ解決していこう!」


木こり
「チェッ!」


女神
「チェッ!じゃない!
 まず、警察呼んで。」


木こり
「警察・・・?」


女神
「そう!警察!」


木こり
「金の警察ですか?」


女神
「違う!金の警察じゃない?」


木こり
「銀の警察ですか?」


女神
「違う!銀の警察でもない!普通の警察!」


木こり
「普通の警察?」


女神
「そう!」


木こり
「あなたは大変、正直者ですね。ご褒美に金の警察と銀の警察を・・・」


女神
「それ私のセリフ!私の見せ場のヤツ!
 何?金の警察と銀の警察って!
 呼ばれても困るし。
 普通の警察呼んで!」

 

強盗
(ピストルを上空に向けて発砲)

 

女神

「っ!!」


強盗
「警察は呼ぶな!」


女神
「初めてしゃべった・・・。
 羽交い締めにされてから、ずーっとしゃべらなかったから、
 ずっと、こうしていたいのかと思った・・・」


強盗
「いいか、逃走用の車を用意しろ!」


女神
「逃走用の車って、この人に用意できるわけないじゃないですか!ねぇ。」


木こり
「いいえ。私が用意するのは、金の逃走用の車ではありません。」


女神
「うん。何かいろいろごっちゃになってるね。整理してからしゃべろう。」


強盗
「逃走用の車が無理なら、逃走用のバイクを用意しろ!」


女神
「バイクも無理です!ねぇ。」


木こり
「いいえ。私が用意するのは、銀の逃走用のバイクでもありません。」


女神
「言ってて変だなって思わない?銀の逃走用のバイクって。」


強盗
「だったらヘリだ!ヘリを用意しろ!」


木こり
「そうです!そのヘリです!」


女神
「うん。わかった。一旦、黙ろうか。」


木こり
(両手を差し出す)


女神
「何?」


木こり
「金の斧と銀の斧を。」


女神
「まだ!なんでこのタイミングでもらえると思った?!」


木こり
「チェッ!」


女神
「チェッ!じゃない!」

 

強盗
(スマホを投げる)


女神
「・・・?」


強盗
「そのスマホでレンタカー会社に電話して、車を手配しろ!」


女神
「とりあえず、電話お願いします。」


木こり
「(スマホを拾い、電話をかける)
 もしもし。」


女神
「お、つながったかな?」


木こり(電話中)
「・・・はい。」


女神(ピストルを突き付けられている)
「・・・。」


木こり(電話中)
「・・・はい。」


女神(ピストルを突き付けられている)
「・・・。」


木こり
「いいえ。私が落としたのは、金の斧ではありません。」


女神
「どこに電話した?!レンタカー会社に電話したんじゃないの?!」


木こり
「・・・はい。」


女神
「・・・。」


木こり
「いいえ。私が落としたのは、銀の斧でもありません。」


女神
「レンタカー会社に何聞かれてるの?!そもそも、電話先はレンタカー会社なの?」


木こり
「・・・はい。」


女神
「・・・。」


木こり
「あ!」


女神
「どうした?!」


木こり
「そうです!その斧です!」


女神
「ダメだ・・・。この木こりダメだ・・・。」


木こり
(電話を切る)


女神
「突然電話切ったけど大丈夫?レンタカー手配できたの?!」


木こり
「すぐ来るそうです。」


女神
「本当に?『レンタカーお願いします』のレの字も出なかったけど・・・。」


木こり
(両手を差し出す)


女神
「まだだ!」


木こり
「チェッ!」


女神
「チェッ!じゃない!」


クラクション

「プッ!プーッ!」

 


(車がやってくる)

 


女神
「来たー!車来たー!
 あのやりとりでよく車手配できたね!」


レンタカー屋
「(車から降りてくる)

 お車を手配された木こり様でよろしいですか?」


木こり
「いいえ。私が落としたのは、金の斧ではありません。」


レンタカー屋
「それでは、こちら、お車のキーになります。(キーを渡す)」


木こり
「(キーを受け取る)いいえ。私が落としたのは、銀の斧でもありません。」


レンタカー屋
「都内なら乗り捨て無料になっておりますので、ご利用ください。」


木こり
「そうです!その斧です!」


レンタカー屋
「ありがとうございましたー!(帰っていく)」


木こり
「お疲れさまでーす!(手を振る)」


女神
「大丈夫?会話、成立してなかったけど、大丈夫?
 (強盗に)とりあえず、車来ましたよ!私を解放してください!」


強盗
「まだだ!安全に逃げられるところまでついてこい!」


女神
「(連れていかれる)ちょっと話が違う!なんで?!ちょっと待って!」


木こり
(両手を差し出す)


女神
「(強盗に連れていかれながら)無理だ!」


木こり
「チェッ!」


女神
「チェッ!じゃない!」

 


(強盗と女神、車に乗って走り去る)

 


木こり
「行っちゃった・・・。
 どうしよう・・・。
 (泉の方を見る)」

 


(泉、未だに光っている)

 


木こり
(泉に手を突っ込んでみる。)

 


(泉から、普通の斧が出てくる)

 


木こり
「チェッ!」


女神
「(遠くから)チェッ!じゃない!」

 

 

 

 


【コント・セルフ・ライナーノーツ】

金の斧と銀の斧の話で、女神が人質の状態で出てきたら・・・?という発想から広げた話。

その設定のまま、1人は普通に進行して、もう1人はツッコんで・・・というところは決めていたのですが、

女神が普通に進行するか、木こりが普通に進行するかで今週1週間悩み続け、

最終的に、木こりに普通の進行をさせることにしました。

 

公開直前まで手直しを続ける非常に難産なコントでした。

 

 

【実際にコントを演じたい方のためのメモ】

人数:4人

女神

木こり

強盗

レンタカー屋

 

所要時間:4分~5分
難易度:★☆☆☆☆
備考:基本的に会話劇で難しい演出もないので、上演難易度は今回も低めです。

最初の女神と強盗の登場がすべてのカギを握っていると思います。

 

※コメントをいただいた方のブログには、近日中に伺います。(だいたい土曜日か日曜日)

 

【コメントを書きたいけど、感想がない方のためのコメントテーマ】

・このコント、演じるとしたら、誰が適任?

・こんなお題でコント書いてほしい(お題は1つのワードでお願いします。)

・このセリフ、いいね!(気に入ったセリフをコピペしていただければOK)


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(もふもふって名前ですが、僕です。

コントのこともつぶやきますが、コント以外のこともゆるくつぶやいています。)
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