「はじめてのダイイングメッセージ」

 

第3回
「ダイイングメッセージを書くときの注意点」

 


司会
「こんにちは。
 『はじめてのダイイングメッセージ』。
 今回は第3回です。
 講師は山ノ内秀幸先生です。
 よろしくおねがいします。」


講師
「よろしくお願いします。」


司会
「さて、先生。
 『はじめてのダイイングメッセージ』。
 今回で第3回目ですね。」


講師
「はい。
 第1回は『ダイイングメッセージってなぁに?』
 第2回は『ダイイングメッセージを書くときの心構え』について勉強しました。」


司会
「はい。
 そして、今回のテーマは?」


講師
「ズバリ、『ダイイングメッセージを書くときの注意点』についてです。」


司会
「はい。
 今回は注意点ということで、
 山ノ内先生にダイイングメッセージを書くときに
 気を付けておきたいポイントを4点ほど、教えていただきたいと思います。
 早速、第1点目ですが・・・」


講師
「はい。最初のポイントはこちら。
 『シンプルに書く』です。」


司会
「『シンプルに書く』
 これはどういうことでしょうか。」


講師
「はい。
 ダイイングメッセージを書くときは、基本的に死ぬ間際です。
 そんなときに複雑なダイイングメッセージは書いていられません。
 そこで、ダイイングメッセージは極力シンプルに書くことが大切です。」


司会
「なるほど。
 『シンプルに書く』。
 これは大切ですね。
 続いて、2点目ですが・・・」


講師
「はい。2点目はこちら。
 『暗号にしない』。」


司会
「『暗号にしない』。
 こちらはどういったことでしょうか?」


講師
「はい。
 よく、推理小説とかでダイイングメッセージを暗号にすることがありますよね。」


司会
「はい。よくありますね。」


講師
「ここで考えてみてください。
 ダイイングメッセージを読む人は基本的に警察の方です。
 暗号で書いたところで、警察の方も忙しいので、
 暗号を解いている時間はありません。
 読者の人の身になって、
 ダイイングメッセージは暗号にしないようにしましょう。」


司会
「なるほど。
 読者の気持ちになって考え、
 ダイイングメッセージは暗号にしない。
 これは大切ですね。
 続いて、3点目ですが・・・」


講師
「はい。3点目はこちらです。
 『途中で死なない』。」


司会
「『途中で死なない』。
 こちらの方は・・・?」


講師
「はい。ダイイングメッセージを書いている途中で死んでしまっては、
 伝えたい内容を伝えることができません。
 ダイイングメッセージをちゃんと書ききってから死ぬことが大切です。」


司会
「なるほど。わかりました。
 それでは、最後の注意点、お願いします。」


講師
「はい。最後の注意点はこちら。
 『達筆すぎない』。」


司会
「『達筆すぎない』。
 これはどういうことでしょうか。」


講師
「はい。
 これは実例があるのですが、
 5年ほど前に、高名な書家の先生が弟子に殺害される事件がありました。
 そのとき、書家の先生が遺したダイイングメッセージがとても達筆で、
 後日、オークションで250万円の高値がつきました。」


司会
「なるほど。
 ダイイングメッセージとしてではなく、芸術的な価値が見いだされてしまったと。」


講師
「思いっきり達筆な字で『土井』って書いてあったんですけどね。」


司会
「『土井』に250万円ですか。
 購入された方も何に使うんでしょうね。
 飾るんでしょうか、『土井』。」


講師
「そんなわけで、主旨とズレてしまうので、
 ダイイングメッセージは達筆すぎないようにすることが大切です。」


司会
「先生、ありがとうございました。
 さて、今週も番組宛てに視聴者の方から、さまざまなダイイングメッセージが送られてきました。
 ここで何点か紹介させていただきます。」


講師
「どんなダイイングメッセージが来ているんでしょうね。」


司会
「まずは香川県の岩松さんからいただきました。」


講師
「ありがとうございます。」


司会
「こちらです。(『榊原』と書かれたダイイングメッセージを取り出す)
 先生、こちら、いかがでしょうか。」


講師
「いいですねぇ。ものすごくせっぱ詰まった様子が出ている
 いいダイイングメッセージですよ。」


司会
「ここは直した方がいいというポイントはありますでしょうか。」


講師
「そうですね。『榊原』という文字がかなり画数が多いので、
 カタカナで書いた方がいいかなぁと思いますね。」


司会
「なるほど。ありがとうございます。
 続いて、宮城県の渡辺さんからいただきました。
 こちらです。(似顔絵が描かれたダイイングメッセージを取り出す)」


講師
「ほう。絵ですか。」


司会
「犯人の絵ですね。
 先生、こちら、いかがですか。」


講師
「そうですね。
 絵が上手なのはいいのですが、
 見る側がこれで犯人を一人に特定できるかというと微妙ですね。」


司会
「なるほど。」


講師
「やはり、ダイイングメッセージは文字で書いた方がいいと思います。」


司会
「わかりました。
 続いて、新潟県のPN『犯人はヤス』さんからです。
 こちらです。(住所と名前が書かれたダイイングメッセージを取り出す)
 先生、こちら、いかがでしょうか。」


講師
「そうですね。
 住所と名前が書かれているので、犯人を確実に特定できる
 いいダイイングメッセージですね。」


司会
「そうですね。」


講師
「ただ、これだけ文字が書けるのなら、救急に連絡して
 病院に向かった方がよかったかもしれないですね。」


司会
「確かに。ありがとうございます。
 最後は熊本県の金田さんからです。
 (スマホで撮った犯人の写真を取り出す)
 最後の力を振り絞って、犯人の写真を撮影したようですが、
 こちら、いかがでしょうか。」


講師
「これ、斬新ですね。非常にいいと思います。
 今週の金賞ですね!」


司会
「ありがとうございました。
 番組では、みなさんの遺したダイイングメッセージを募集しています。
 番組で紹介させていただいたみなさんには、ダイイングメッセージを遺すのに便利。
 番組特製・筆記用具を差し上げます。」


講師
「みなさんの力作、お待ちしています。」


司会
「さて、先週の詰めダイイングメッセージの回答に参りましょう。
 先週の問題はこちらでした。」

 

 


【先週の問題】

あなたは山荘で知り合いに後頭部を殴られました。
犯人の名前はわかっていますが、筆記用具がありません。
どうやってダイイングメッセージを残せばいいでしょう。


 

 

司会
「先生、正解は?」


講師
「はい。
 正解は『自分の血で書く』でした。
 今回、正解者多数でしたね。」


司会
「正解者の中から抽選で5名の方に、

 山ノ内先生直筆のダイイングメッセージを差し上げます。
 さて、今週の詰めダイイングメッセージ。
 問題はこちらです。」

 

 


【今週の問題】

あなたは誰もいない学校で知り合いに首を絞められました。
幸い、意識は朦朧としていますが、ダイイングメッセージを残す余裕はあります。
ただし、筆記用具を持っていません。
どうやって、ダイイングメッセージを残せばいいでしょう。


 

 

司会
「先生、こちらの問題。
 ポイントはどのあたりになりますでしょうか。」


講師
「そうですね。
 首を絞められているので、
 先週のように、自分の血でダイイングメッセージを書くことができません。
 どうやったら、犯人の名前を遺せるか、よく考えてください。」


司会
「はい。こちらの問題の難易度ですが・・・」


講師
「はい。3分で解ければ、3級の腕前です。」


司会
「ありがとうございました。

 みなさまからの解答、お待ちしています。


 さて、来週は実際にあった名作ダイイングメッセージを紹介しながら、
 ダイイングメッセージのポイントを解説します。


 また、ゲストにダイイングメッセージを書き続けて35年。
 ダイイングメッセージ界の大ベテラン・中条明良さんにお越しいただき、
 ダイイングメッセージの魅力を語っていただきます。


 それでは、また来週。」

 

 

 

 

 


【コント・セルフ・ライナーノーツ】
今年の正月に思いついたコント。

「はじめてのダイイングメッセージ」というワードを思いつき、

広げられそうな設定をいろいろ模索した結果、今回の設定になりました。

 

【実際にコントを演じたい方のためのメモ】

人数:2人

司会

講師

 

所要時間:4分~5分
難易度:★☆☆☆☆
備考:久しぶりに2人用のコントです。ほぼ会話劇なので、難しい演出はありません。

上演難易度は低めです。

 

※コメントをいただいた方のブログには、近日中に伺います。(だいたい土曜日か日曜日)

 

【コメントを書きたいけど、感想がない方のためのコメントテーマ】

・このコント、演じるとしたら、誰が適任?

・こんなお題でコント書いてほしい(お題は1つのワードでお願いします。)

・このセリフ、いいね!(気に入ったセリフをコピペしていただければOK)


↓twitterです。

(もふもふって名前ですが、僕です。

 コントのこともつぶやきますが、コント以外のこともゆるくつぶやいています。)
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