小人1
「(部屋に入ってくる)よぉ。」

小人2
「(部屋で待っていた)お、久しぶり!」
 
小人1
「同窓会の会場ってここで合ってる?」

小人2
「合ってる合ってる。
 一番乗りで誰も来ないから心配したよぉ。」

小人1
「それにしても久しぶりだな。
 中学卒業以来だから、10年ぶりか。」

小人2
「いや、もうそんなに経つかぁ。お前、今、なにやってんの?」

小人1
「靴屋。」

小人2
「あぁ。小人の靴屋かぁ。繁盛してんじゃない?」

小人1
「まぁ、してるけどねぇ。」

小人2
「なに?何か問題?」

小人1
「うち、結構ブラックで・・・」

小人2
「ブラックなんだ。」

小人1
「最初は靴屋のご主人様が眠たそうだったから、代わりに靴を作ってあげてたんだけど・・・」

小人2
「今は?」

小人1
「今は寝てばっかで全然仕事しない。その分、仕事が全部こっちにまわってきて・・・」

小人2
「あぁ、大変だ。」

小人1
「毎日、残業だよ。それで、靴に欠陥があると、クレームは全部、こっちにくるしさ・・・」

小人2
「靴屋も大変だね。」

小人1
「今度、弁護士に相談しようと思ってる。」

小人2
「そうした方がいいよ。」

小人1
「お前、今何やってんの?」

小人2
「国会議員。」

小人1
「すげぇじゃん!」

小人2
「いや、ご主人様がね。」

小人1
「あぁ。小人の国会議員ってなにやるの?」

小人2
「ご主人様が寝たら、代わりに国会で審議したり。」

小人1
「へぇ。」

小人2
「でも、国会議員って、審議の時間、大抵寝てるから、だいたい僕らの出番。」

小人1
「そうなんだ。」

小人2
「すべての国会議員が寝てて、小人だけで審議してたこともあったし。」

小人1
「意外と大変なんだな。」

小人2
「いや、そんなことないよ。ヤジ飛ばしてるだけだから。」

小人1
「あ、そうなの?」

小人2
「ヤジを飛ばしながら、たまにご主人様の悪口言ったりね。」

小人1
「例えば?」

小人2
「『そんな答弁でいいのか?』とか『答えになってない!』とかのヤジに紛れて『寝るな、ハゲ!』とか。」

小人1
「うわ、言うねぇ。」

小人2
「まぁ、それでお金もらえるんだから、靴屋よりもだいぶマシだよ。」

小人1
「なるほどねぇ。」

小人3
「(部屋に入ってくる)こんばんはー。」

小人1
「お、久しぶり!」

小人3
「おぉ?!久しぶり!」

小人2
「仕事終わり?」

小人3
「そうだね。」

小人1
「今、仕事なにやってるの?」

小人3
「芸人。」

小人2
「スゲェ!芸人かぁ。」

小人3
「ご主人様がだよ?」

小人1
「売れてんの?」

小人3
「まぁ、ちょこちょこ。」

小人2
「小人の芸人ってなにやってるの?」

小人3
「ご主人様が寝てる間にギャグを考えて、紙にメモっておいたり・・・」

小人1
「なんか、最近イチオシのギャグとかあるの?」

小人2
「あ、見たいなぁ。」

小人3
「えぇ?ちょっと恥ずかしいなぁ。」

小人1
「大丈夫大丈夫。僕らしかいないから。」

小人3
「じゃあいくよ。」

小人1
「・・・。」

小人2
「・・・。」

小人3
「空前絶後のぉーーーっ!」

小人4
「(部屋に入ってくる)こんばんはー。」

小人1
「お、えーと・・・」

小人2
「誰だっけ?」

小人4
「あ、えーと。覚えてません?
 中学時代、『ありんこ』って呼ばれてた・・・」

小人1
「おー!ありんこかぁ!」

小人2
「お前、存在感ないんだよ。」

小人4
「すみません。」

小人1
「今、なにやってるの?」

小人4
「まぁ、細々と・・・。下請けの下請けみたいな仕事を・・・。」

小人2
「ありんこらしいな。」

小人3
「あの、俺のギャグ・・・」

小人1
「そうそう。今から、コイツがギャグをやるから。」

小人4
「ギャグですか?」

小人2
「もうね、抱腹絶倒。」

小人3
「あの、あんまりハードル上げないで。」

小人1
「では、抱腹絶倒のギャグです。」

小人2
「どうぞー。」

小人3
「やりづらいなぁ・・・。では・・・。」

小人1
「・・・。」

小人2
「・・・。」

小人4
「・・・。」

小人3
「空前絶後のぉーーーっ!」

着信音
「ピロロロロロ。ピロロロロロ。」

小人1
「あ、ごめん、電話。
 もしもし。・・・え?もう?
 わかった。すぐ向かいます。」

小人2
「なんだって?」

小人1
「ご主人様が寝たって。」

小人2
「はぁ?だってまだ、19時半だよ?」

小人1
「最近寝るの早いんだよ。」

小人2
「始業が早い上に残業まであるのか・・・」

小人1
「だから、ブラックって言われるんだけどね。」

小人2
「大変だな。」

小人1
「じゃ、悪いけど帰ります。」

小人2
「じゃあね。」

小人3
「がんばって。」


(小人1の靴屋。主人が机にもたれかかって眠っている。)


小人1
「さて・・・それじゃ、靴を作るか・・・」


(小人1、靴を作り出すが、たまにふらつく。)


小人1
「ダメだ・・・。ここ数日働き詰めだったから、眠くて仕方ない。」


(小人1倒れる。)


小人1
「ZZZ・・・ZZZ・・・。」

小人4(ありんこ)
「(小人1の隣りにやってくる)
 (小人1を見て)・・・これだから、ご主人様は・・・。
 やっぱり、下請けの下請けの仕事ってツライね。
 よーし、ご主人様たちが起きるまでに靴を仕上げるか!」
 
 
 
 
 

【コント・セルフ・ライナーノーツ】

小人の靴屋がブラック企業という発想から、そのアイディアを一番生かせる形はなんだろうと考えた末、同窓会というアイディアを思いつきました。

 

さりげないフリでうまいオチに持って行けたと思います。

 

 

【実際にコントを演じたい方のためのメモ】

人数:4人

小人1

小人2

小人3

小人4

 

所要時間:3分~4分
難易度:★★☆☆☆
備考:特に難しい表現はないですが、コントが始まった時点で、小人の同窓会を演じているんだということが伝わらないと厳しいと思います。

コントの初めに、何かしらの補足が必要です。

 

※コメントをいただいた方のブログには、近日中に伺います。(だいたい土曜日か日曜日)

 

【コメントを書きたいけど、感想がない方のためのコメントテーマ】

・このコント、演じるとしたら、誰が適任?

・こんなお題でコント書いてほしい

※お題は1つのワードでお願いします。

※お題によっては、お断りすることもあります。あらかじめ、ご了承ください。

・このセリフ、いいね!(気に入ったセリフをコピペしていただければOK)


↓twitterです。(もふもふって名前ですが、僕です。フォローお願いします。)
Twitter

にほんブログ村 お笑いブログ 自作面白ネタへ 
にほんブログ村 

 
お笑い&ジョーク ブログランキングへ