街頭ビジョン
「こちら、シンガポールです。
 マーライオンが消えてから3日。
 地元警察は現在も消えたマーライオンの行方を捜索中です。」


同僚
「(街頭ビジョンを見ながら)
 どこいっちゃったんだろうな、マーライオン。」


井端
「あ・・・あぁ・・・。」


同僚
「どうした、井端。
 顔が青いぞ。」


井端
「え、あ、大丈夫。
 大丈夫。何でもない。」


同僚
「そうか?ならいいけど。」


井端
「3日前。シンガポールからマーライオンが消えた。
 実はこの件について、1つ心当たりがある。
 まさか・・・。いや、まさかの話だが・・・。」

 



(2週間前。行きつけの寿司屋にて。)

 


大将
「はい。マグロお待ち!」


井端
「大将。」


大将
「はい!」


井端
「何か変わり種のネタない?」


大将
「変わり種っすか?」


井端
「まだ誰も食べたことのないような、珍しいネタ。」


大将
「珍しいネタですか・・・。(テレビを見る)」


テレビ
「現在、シンガポールは日本人観光客が急増中。
 人気スポットはやはり、マーライオン!」


大将
「(テレビを見ながら)2週間、時間もらっていいっすか?
 2週間後に珍しいネタ、お出ししますので。」

 

 

(2週間後、行きつけの寿司屋にて。)

 

 

大将
「お客さん!珍しいネタ、仕入れましたよ!」


井端
「お!本当?!」


大将
「はい!こちらです!(寿司を出す)」


井端
「へぇ。どんな味だろう・・・(食べる)
 お!うまい!!うまいよ、大将!!」


大将
「ありがとうございます!」


井端
「これもう一つちょうだい!」


大将
「もう一つ!かしこまりました!」


井端
「これ、ネタ何?」


大将
「ヘヘッ!内緒です!」

 


 

井端
「あのとき大将は寿司ネタを教えてくれなかった。
 そして、2週間前、テレビではシンガポールの映像が流れていた。

 まさか・・・。いや、まさかね。」

 



【回想】


井端
「大将。日焼けしたね。」


大将
「ちょっとこの2週間、海外に行ってたもので。」


井端
「どこ行ってたの?」


大将
「シンガポールです!」

 



井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」

 



【回想】


井端
「大将。これ、ホントうまいよ。」


大将
「あ、ありがとうございます。」


井端
「白身魚?」


大将
「んー。魚というか、魚じゃないというか。
 半分正解です。」


井端
「魚が半分正解ってなんだよー!」

 



井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」

 



【回想】


大将
「どうです?味の方は?」


井端
「うん。おいしい。」


大将
「よかった。」


井端
「おいしいけど、なんか変わった味だね。」


大将
「そうですか?」


井端
「石膏というか、コンクリートというか、そんな感じの味。」

 



井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」

 



【回想】


大将
「お客さん。漬物作ったんですけど、食べます?」


井端
「値段は?」


大将
「いいです。サービス。」


井端
「え、なんか悪いね。」


大将
「はい、どうぞ。」


井端
「なにこれ。何の漬物?」


大将
「さっき出した寿司で使わなかった部分を使えないかなぁと考えて、
 作ってみたんです。」


井端
「使わなかった部分?骨とか?」


大将
「骨ではないんですけどね。」


井端
「なんだろ、これ。
 水をくみ上げるポンプみたい。」

 



井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」

 



【回想】


井端
「大将。そろそろ教えてよ。
 これ、何の寿司?」


大将
「マー・・・」


井端
「マー?」


大将
「・・・まぁ、いいじゃないですか。」

 



井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」

 



【回想】


大将
「お客さん。まだ食べれます?」


井端
「何で?」


大将
「肉が大量に手に入ったんです。
 焼肉とかいかがかなぁって。」


井端
「焼肉?すごいね。この店、何でもやるね。」


大将
「ありがとうございます。」


井端
「これ、何の肉?」


大将
「そうですね。
 さっきお出しした寿司が『マー』の部分だとしたら、
 この肉は『ライオン』の部分です。」

 



井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」

 



井端
「結局、今日もその寿司屋に来てしまった。」


同僚
「あれ?何だろう、あの人だかり。」


井端
「本当だ。
 (通行人に)すみません。この人だかり、何かあったんですか?」


通行人
「ここの寿司屋の大将が
 シンガポール警察の事情聴取を受けることになったみたいです。」


井端
「まさか・・・。いや、まさかね。」


同僚
「あ、大将が連行される!」


井端
「ホントだ!大将~!!(手を振る)」


大将
「(井端を見つけ)あ、刑事さん!アイツです!アイツが全部悪いんです!!」


刑事
(井端を見つけ走り出す)


井端
「(逃げながら)まさか・・・!いや、まさかねっ!!」

 

 

 

 


【コント・セルフ・ライナーノーツ】

マーライオンで何か作れないかなぁといろいろ考えていたときに浮かんだ設定。

現在と回想が交互に進む展開。

 

回想の井端がボケで現在の井端がツッコミという変わったコントです。

 

【実際にコントを演じたい方のためのメモ】

人数:3人以上

井端

大将

同僚

 

所要時間:3分~4分
難易度:★★☆☆☆
備考:現実と回想をどう切り替えて見せるかがポイントになります。

刑事や通行人のエキストラは音声のみでカバーできると思います。

 

※コメントをいただいた方のブログには、近日中に伺います。(だいたい土曜日か日曜日)

 

【コメントを書きたいけど、感想がない方のためのコメントテーマ】

・このコント、演じるとしたら、誰が適任?

・こんなお題でコント書いてほしい

※お題は1つのワードでお願いします。

※お題によっては、お断りすることもあります。あらかじめ、ご了承ください。

・このセリフ、いいね!(気に入ったセリフをコピペしていただければOK)


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