川口
「お前か、今日から入る新人というのは。」


藤岡
「はい。藤岡と言います。」

 

川口
「川口だ。」


藤岡
「よろしくお願いします。」

 

川口
「まぁ、俺たちの任務は危険も多く伴っている。
それなりの覚悟を持って臨んでほしい。」


藤岡
「わかりました。」


川口
「さて、今回、俺たちが捕まえるターゲットだが・・・」

 

藤岡
「はい。」

 

川口
「『点P』だ。」


藤岡
「『点P』?点Pって何ですか?」


川口
「これは先日、私が手に入れた情報なのだが・・・(本を取り出す)」


藤岡
「なんですか、この本?」


川口
「我々が狙うターゲットについて書かれた本だ。」


藤岡
「『新しい数学』って書いてありますね。

 教科書?」


川口
「ここから北に5kmほど離れた地点に『点A』がある。」


藤岡
「『点A』・・・?」


川口
「で、ここから南に5kmほど離れた地点に『点B』がある。」


藤岡
「『点B』ですか。」


川口
「そして、点Aから点Bに時速10kmで移動する点。これが点Pだ!」


藤岡
「あぁ、線分ABを移動する点P。やったやった。中学のとき、やった。」


川口
「やった?

点Pをやったとは何だ?」


藤岡
「あ、すみません。何でもないです。
続けてください。」


川口
「情報によると、今から25分ほど前に点Pが点Aを出発したらしい。」


藤岡
「・・・ということは?」


川口
「まもなく点Pがここを通過する。
そこを捕まえる!」


藤岡
「え?いいんですか?点P捕まえて。
大丈夫ですか?問題変わっちゃいません?」


川口
「問題が変わる?変わるって何だ?」


藤岡
「いえ、すみません。
続けてください。」


川口
「よし!網用意!!(虫取り網を取り出す)」


藤岡
「網で捕まえるんですね。(虫取り網を取り出す)」


川口
「罠準備!!」


藤岡
「罠?罠ってなんですか?」


川口
「点Pを捕まえるための罠だ。
持ってきてないのか?」


藤岡
「あ、はい。
すみません。」


川口
「まったく!!仕方ない、罠は私が用意しよう。(何かをまく)」


藤岡
「何を撒いてるんですか?」


川口
「たまごボーロ。」


藤岡
「たまごボーロ?」


川口
「点Pがたまごボーロの匂いにつられて
進路を変えたところを網で捕まえる。」


藤岡
「点Pはたまごボーロの匂いにつられて
進路を変えないと思います。」


川口
「フッ!甘いな。これだから新人は・・・」


藤岡
「すみません・・・。」


川口
「いいか。大事なこと言うぞ。」


藤岡
「はい!(メモを取り出す)」


川口
「点PのPはたまごボーロのPだ!」


藤岡
「・・・P、どこにもかかってないですけど。」


川口
「シッ!点Pが来た!隠れて!!」


藤岡
「隠れる必要あります?」


川口
(隠れて、虫取り網を構える)


藤岡
(隠れて、虫取り網を構える)


川口
(目の前にたまごボーロを山盛りに置く)


藤岡
「・・・来るかな?」


川口
「・・・きたっ!」


藤岡
「・・・!!」


物音
「ビュン!!(一瞬で目の前を通りすぎる点P)」


藤岡
「・・・行っちゃいましたね。」


川口
「何でだ!たまごボーロ作戦のどこに穴があったんだ!?」


藤岡
「穴だらけでしたけど。」


川口
「いや、待て!まだ点Qがある!!」


藤岡
「点Qですか?」


川口
「(本を取り出す)点Pが出発したあと、
15分後に点Aから時速18kmで移動する点Qが出発するそうだ。」


藤岡
「あぁ!あったあった!点Qね!やったやった!」


川口
「やった?点Qをやったとは何だ?」


藤岡
「いえ、なんでもないです。
続けてください。」


川口
「時間的に、そろそろここを通過するはずだ!」


藤岡
「なるほど!」


川口
「網を持て!」


藤岡
「持ちました!」


川口
「たまごボーロを持て!」


藤岡
「持ちました!」


川口
「なんなら、点Qにたまごボーロをぶつけてもいいから!」


藤岡
「出題者に怒られませんか?勝手に点Qに物をぶつけて。」


川口
「出題者?
出題者ってなんだ?
ちょいちょい意味のわからないことを言うな。」


藤岡
「すみません。」


自転車のベル
「♪チリンチリーン」


川口
「来た!!」


藤岡
「点Q、自転車に乗ってくるんですね。」


自転車のベル
「♪チリンチリーン」


川口
「来るぞ!!」


藤岡
「・・・。」


川口
「・・・。」


自転車のベル
「♪チリンチリーン」


川口
「今だ!!」


藤岡
(虫取り網を振り下ろす)


川口
「捕まえた!スリッパ!スリッパ!」


藤岡
「スリッパ持ってません!」


川口
「何か叩くもの!!
(本を取り出し)これでいいや!!
(本を丸めて、網の中の点Qを叩く)えいっ!えいっ!
ほら、お前も!!」


藤岡
「いいんですか?点Qボコボコにして。」

 

川口
「死ね!死ね!死ね点Q!!

 このヤロ!このヤロ!」

 

藤岡
「大丈夫ですか?

 ゴキブリみたいな扱いですけど。」


川口
「死んだか?まだか?
・・・おい、網をあげてみろ。」


藤岡
「あ、はい・・・(そっと網をあげる)」

 

 

(点Q、さっきよりスピードを落として、点Bの方向に移動していく)

 

 

川口
「くそっ!!逃がしたか!!」

 

 

 

【問題】
点Aから10km離れた地点に点Bがある。

 

点Aから点Bに向けて、時速10kmで点Pが出発した。

 

点Pが出発してから15分後に、

 

点Qが時速18kmで点Pを追いかけ始めた。

 

点Aから5km離れた地点で、

 

点Qは川口と藤岡にやられ、時速12kmにスピードを落とした。

 

点Qが点Pに追いつくのは点Aから何km離れた地点か。

 


学生
「先生、川口と藤岡って誰ですか?」


先生
「探検隊だ。」

 

 

 

 

 


【コント・セルフ・ライナーノーツ】

ちょくちょく話題に上がる謎の物体『点P』を追いかける探検隊のコント。

ホント、何だったんでしょうね、点Pって。

 

【実際にコントを演じたい方のためのメモ】

人数:2人以上

川口

藤岡

学生

先生

所要時間:3分~4分

難易度:★★☆☆☆

備考:オチに登場する学生と先生は影マイクで事前収録とかしておけば、

特に4人用意しなくても演じられると思います。

点P、点Qが移動する様は、川口役と藤岡役が首を動かすことで、表現してください。

 

※コメントをいただいた方のブログには、近日中に伺います。(だいたい土曜日か日曜日)

 

【コメントを書きたいけど、感想がない方のためのコメントテーマ】

・このコント、演じるとしたら、誰が適任?

・こんなお題でコント書いてほしい

・このセリフ、いいね!(気に入ったセリフをコピペしていただければOK)


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