佐伯
「まぁ上がってよ。」


池田
「おじゃましまーす。」


佐伯
「これなんだけどさ。」


池田
「留守番電話?」


佐伯
「まぁ、とりあえず聞いてよ。(留守番電話の再生ボタンを押す)」


メッセージ
「21件のメッセージがあります。」


池田
「21件?!」


佐伯
「俺、今日まで海外出張だったじゃん。
1ヶ月の海外出張を終えて、帰ってきて留守電チェックしたらこれだよ。」


池田
「イタズラじゃないの?」


佐伯
「まぁ、聞いてよ。(再生ボタンを押す)」


ブルー
「あ、もしもしレッド?
ブルーだ。
今、採石場でバッファロー怪人が暴れてるんだ!
早く応援に来てくれ!頼んだぞ!!
ガチャ!ツー。ツー。ツー。」


池田
「・・・なに、これ?」


佐伯
「わかんない。
推測するに、
戦隊もののブルーがレッドに宛てたメッセージだと思うんだけど、
間違えて俺のとこに電話してしまったらしい。」


池田
「なんだ、それ。」


佐伯
「まだあるんだ。」


ブルー
「もしもし、レッド?
ブルーだ!
何をしているんだ!
こっちはイエローとグリーンとピンクと俺の4人でがんばってるんだ。
お前がこないと必殺技が撃てない!
早く来てくれ!」


池田
「かなり、切迫してるな。」


佐伯
(再生ボタンを押す)


ブルー
「お、レッドか?
こっちの方はお前がこなくても、なんとかなりそうだ。
4人でなんとかなった。
何度も電話してすまなかったな。」


池田
「お、勝ったんじゃん。」


佐伯
「と、思うだろ?(再生ボタンを押す)」


ブルー
「レッドか?!
大変だ!敵が巨大化した!!
巨大ロボの召喚装置はお前が持ってるよな!
早く持ってきてくれ!!」


池田
「あー、巨大化したかー。」


佐伯
(再生ボタンを押す)


ブルー
「ヤバイ!グリーンが踏みつぶされた!
とてもこんな巨体相手じゃ歯が立たない!
早く転送装置を持ってきてくれ!!」


池田
「大ピンチじゃん!」


佐伯
「そして・・・(再生ボタンを押す)」


ブルー
「うわーーーーーーーーーー!!」


池田
「あぁ、やられた!
ヒーローやられた!!」


佐伯
「そして・・・(再生ボタンを押す)」


邪悪な笑い声
「フハハハハハハハハ・・・!!」


池田
「え、何?どういうこと?」


佐伯
「悪の首領の勝利の笑い声だよ。」


池田
「悪の首領はどういう心境でこの留守電を吹き込んだんだろうな。」


佐伯
「ガイダンスのメッセージが流れてる間は待ってたんだろうな。
で、『ピー』の合図で『フハハハハハハハハ・・・!!』って。」


池田
「ずっと間違い電話のメッセージ吹き込まれてもな。」


佐伯
「ただ、これで終わりじゃないんだよ。(再生ボタンを押す)」


池田
「え?」


ブルー
「あ?レッドか!?
大変だ!お前が現れないから負けたんだってイエローが怒り心頭で、
採石場で暴れてるんだ!
早く来てくれ!!」


池田
「思わぬ敵が現れたな。」


佐伯
「まだ、続くぞ。(再生ボタンを押す)」


ブルー
「大変だ!!
イエローが怒りのあまり巨大化した!!
レッド!!巨大ロボの召喚装置を早く持ってきてくれ!!」


池田
「どういうこと?」


佐伯
「イエローが怒りのあまり、巨大化したんだよ。(再生ボタンを押す)」


ブルー
「ヤバイぞ!!
グリーンがイエローに踏みつぶされた!!
イエローを抑えてられるのも時間の問題だ!
早くきてくれ!!」


池田
「ヤバイな。ピンチだな。」


佐伯
「そして・・・(再生ボタンを押す)」


ブルー
「うわーーーーーーーーーー!!」


池田
「あぁ・・・、やられた。」


佐伯
「そして・・・(再生ボタンを押す)」


邪悪な笑い声
「フハハハハハハハハ・・・!!」


池田
「いや、コイツ関係ないだろ。」


佐伯
「正義側が自滅したってことで、勝利宣言のメッセージだろうな。」


池田
「なんなんだ、この一連のメッセージは。」


佐伯
「まだ続くんだ。(再生ボタンを押す)」


ブルー
「あ、レッドか?
明日の新聞の朝刊のたずね人のコーナーに記事を載せることにした。
早く連絡をくれ。待ってるぞ。」


池田
「新聞か・・・」


佐伯
(再生ボタンを押す)


ブルー
「あ、レッド?
明日の19時からテレ朝で放送される『行方不明者大捜索スペシャル』に
俺たちが出演することになった。
ぜひ、見てくれ。」


池田
「ぜひ、見てくれ。っておかしいだろ。」


佐伯
「で、次だ・・・(再生ボタンを押す)」


ブルー
「あ、もしもしレッド?!
テレ朝ってすげぇな!!芸能人たくさんいるぞ!!
さっき、玄関で松坂桃李見ちゃった!!
写真撮らせてくださいっていったら、いいですよって言われたんで、
記念撮影しました。
FAX送ります!」


池田
「舞い上がってるじゃん。」


佐伯
「で、これが送られてきたFAX。」


池田
「(FAXを見る)戦隊もののレッド役とレッドを除くマジモンの戦隊が記念撮影ってシュールだな。」


佐伯
「で、次がこれ。(再生ボタンを押す)」


ブルー
「レッドか?!
召喚装置持ってこれるか?!
松坂さんが巨大ロボ見たいっていうんだよ。早く持ってきてくれ!」


池田
「なんか、もうテレ朝に来た目的を見失ってるな。」


佐伯
「レッドが連絡つかないからテレ朝にいるんだけどな。(再生ボタンを押す)」


ブルー
「レッド!
召喚装置まだか?!早く持ってきてくれ!!」


佐伯
(再生ボタンを押す)


ブルー
「おい、早くしてくれ!!何をしてくるんだ!!」


佐伯
(再生ボタンを押す)


ブルー
「おい、何をしてるんだ!急げレッド!!」


佐伯
「そして・・・(再生ボタンを押す)」


ブルー
「うわーーーーーーーーーー!!」


池田
「もうどういうことよ!
松坂桃李にやられたの?!」


佐伯
「そして・・・(再生ボタンを押す)」


邪悪な笑い声
「フハハハハハハハハ・・・!!」


池田
「いや、だからコイツなんなの?!」


佐伯
「もうこの辺りはお決まりのルーチンになってるんだな。」


着信音
「ピロロロロロロロ・・・ピロロロロロロロ・・・」


池田
「お、携帯鳴ってるぞ。」


佐伯
「もしもし佐伯です。」


ブルー
「あ、つながった!!
おいレッド!!何をしてたんだ!!」


佐伯
「あ・・・いや・・・あの・・・」


ブルー
「まぁ、いい!大変だ!採掘現場にシロクマ怪人が現れた!!
早く来てくれ!!」


佐伯
「いや、だから、あの・・・」


ブルー
「待ってるからな!!ガチャ!」


佐伯
「あ、切れた。」


池田
「誰から?」


佐伯
「ブルーから直接電話が。」


池田
「なんで間違いですって伝えないんだよ!!」


佐伯
「相手が矢継ぎ早に話すから、返すタイミングがないんだよ。
っていうか、最初に『佐伯です』って言ったからね!」


着信音
「ピロロロロロロロ・・・ピロロロロロロロ・・・」


池田
「また電話だ。」


佐伯
「もしもし佐伯です。」


ブルー
「レッド!!シロクマ怪人が巨大化した!!
召喚装置を早く持ってきてくれ!」


佐伯
「いや、だから、僕は・・・」


ブルー
「待ってるからな!!ガチャ!」


池田
「早く、本当のことを言わないと・・・!!」


佐伯
「わかってる!わかってるんだけど・・・」


着信音
「ピロロロロロロロ・・・ピロロロロロロロ・・・」


佐伯
「佐伯です。」


ブルー
「レッドか?!
グリーンがシロクマ怪人に踏みつぶされた!
早く召喚装置を持ってきてくれ!!」


佐伯
「だから何度も言ってるけど・・・」


ブルー
「待ってるからな!!ガチャ!!」


池田
「何で言わないんだよ!」


佐伯
「違うよ!相手が話を聞いてないんだよ!」


池田
「『だから』とか『あの』とか言わずに一気に言わないと!」


佐伯
「わかった!次は言う!」


着信音
「ピロロロロロロロ・・・ピロロロロロロロ・・・」


佐伯
「来た!」


池田
「言えよ!」


佐伯
「あぁ・・・」


着信音
「ピロロロロロロロ・・・ピロロロロロロロ・・・」


佐伯
「もしもし、佐伯・・・」


ブルー
「うわーーーーーーーーーー!!」


佐伯
「遅かったーーーー!!
ヒーローを助けられなかったー!!」


池田
「言うタイミングなかったか。」


佐伯
「なかった。」


着信音
「ピロロロロロロロ・・・ピロロロロロロロ・・・」


佐伯
「あ、池田。携帯鳴ってるぞ。」


池田
「あ、ホントだ。
もしもし?」


邪悪な笑い声
「フハハハハハハハハ・・・!!」


池田
「どういうこと?!
なんで俺んとこに邪悪な笑い声の電話、かかってくるの?!」


佐伯
「もう説明できないです。」


インターホン
「ピンポーン。」


佐伯
「あ、誰か来た。(玄関に向かう)」


池田
「誰だろう。(佐伯についていく)」


インターホン
「ピンポーン。」


佐伯
「はーい。今、開けまーす。(ドアを開ける)」


レッド
(玄関に入ってくる)


佐伯池田
「レッド来たー!!」


レッド
「フハハハハハハハハ・・・!!」


佐伯池田
「お前だったのかー!!」

 

 

 

 

 

 


【コント・セルフ・ライナーノーツ】
ある日、朝起きたときに、ふと、この設定が思いつき、
急いでスマホにメモして、そこから膨らませた作品です。

ボケ役が姿を見せないという珍しい形のコントです。


ちなみに、5月6日で「アタフタ君のコントのブログ」4周年を迎えます!!

5年目もよくわからないコントを提供していくので、よろしくお願いします。

 

【実際にコントを演じたい方のためのメモ】

人数:2~4人

佐伯

池田

ブルー

レッド

所要時間:4分~5分

難易度:★☆☆☆☆

備考:佐伯と池田は必須。

ブルーは事前に収録しておくことで、二役できます。レッドはオチを変えれば、登場シーンをカットできます。

レッドの登場をカットする場合は、最終的に佐伯がブルーを説得できた後で、池田の携帯に間違い電話がかかってきて、「こんどはこっちにかかってきた!」と落とせばいいと思います。

レッドを登場させる場合は、登場した瞬間にレッドとわかる格好を用意する必要があります。

 

※コメントをいただいた方のブログには、近日中に伺います。(だいたい土曜日)

 

【コメントを書きたいけど、感想がない方のためのコメントテーマ】

・このコント、演じるとしたら、誰が適任?

・こんなお題でコント書いてほしい

・このセリフ、いいね!(気に入ったセリフをコピペしていただければOK)


↓twitterです。(もふもふって名前ですが、僕です。フォローお願いします。)
Twitter
119

にほんブログ村 お笑いブログ 自作面白ネタへ
にほんブログ村


お笑い&ジョーク ブログランキングへ