「コウジ、どうだ?
 水族館、楽しいだろ!」


コウジ
「うん!いろんな魚が見れて楽しい!」



「お、ここはエイの水そうだなぁ。」


コウジ
「パパ見て!すっごい大きな水そうもあるよ!」



「お、パパの大好きなクラゲの水槽があるぞ。」


コウジ
「えーと・・・次は・・・?
 『神様』?
 パパ、神様の水そうがあるよ。」



「(クラゲの水槽を見ながら)おぉ、そうかぁ。」


コウジ
「いや、ホントに!
 (水槽を見て)あのひげの生えたおじいさんが神様かな。」



(上からゆっくりと斧が沈んでくる)



コウジ
「あ、斧が沈んできた。」



(神様、手元のスイッチをONにする)



コウジ
「うわ!まぶしい!底が光りだした!」



(神様、沈んできた斧と金の斧、銀の斧を持って浮上する。)



コウジ
「神様!?神様、どこいくの?!
 ・・・いっちゃった。
 パパ!神様が浮いてったよ!」



「(クラゲの水槽を見ながら)お、そうか!
 コウジは面白いことを言うなぁ。」


コウジ
「いや、ホントだって。
 クラゲよりも珍しい光景だよ、パパ!」



(神様、再び沈んでくる。金の斧、銀の斧、普通の斧は持っていない)



コウジ
「あ、お帰りなさい、神様。
 ・・・もしかして、この神様って、
 金の斧、銀の斧の神様?
 物語じゃ語られなかったけど、
 泉の底ってこんな風になってるんだね。」



(神様、手元のスイッチをOFFにすると、照明が消える)



コウジ
「泉が光りだすのって、手元のスイッチをいじってたからなんだ・・・」



(再び、斧が沈んでくる)



コウジ
「あ、また斧が沈んできたよ!」



(スイッチを入れ、金、銀、普通の斧を持って浮上する)



コウジ
「また、木こりが斧を落としちゃったんだね!
 パパ!また神様が浮いてったよ!」



「(クラゲの水槽を見ながら)そうかそうか。
 コウジは面白いことを言うなぁ。」


コウジ
「いや、面白いことなんて言ってないって。
 ありのままの光景を言っているだけだよ!



(神様、怒りながら金、銀、普通の斧を持ち、戻ってくる。)



コウジ
「あ、戻ってきた。
 怒ってるってことは、木こりにウソをつかれたんだね!」



(再び斧が沈んでくる)



コウジ
「お、また来たよ!」



(神様、再び浮上)



コウジ
「結構、斧を落とす人、多いんだね。」



(神様、花束を持って戻ってくる)



コウジ
「どういうこと?!何のお祝い!?」



(また斧が沈んでくる)



コウジ
「また斧来たよ」



(準備して浮上)



コウジ
「もう斧を準備する手際に無駄がないもんなぁ。」



(神様、血がついた手を拭きながら戻ってくる)



コウジ
「上で何があったの!?木こりをヤっちゃったの?!」



(チェーンソーが沈んでくる)



コウジ
「どうするの?!この場合、どうするの?」



(金のチェーンソー、銀のチェーンソー、普通のチェーンソーを持って浮上)



コウジ
「あるんだね!そういうのあるんだね!!」



(血のついたチェーンソーを拭きながら戻ってくる)



コウジ
「またヤっちゃったの?!
 神様、キレやすい性格なんだね!」



(ピストルが沈んでくる)



コウジ
「ピストルって!
 泉の周辺では何が起きてるの?!
 木こりたちの抗争?!」



(金のピストル、銀のピストルを持って浮上)



コウジ
「そういうのもあるんだね。ぬかりないね!」



(神様、胸を押さえながら戻ってくる)



コウジ
「大丈夫?!撃たれたの?!
 抗争に巻き込まれたの?!」



(神様、上着を脱ぎ、防弾チョッキも脱ぐ。)



コウジ
「あ、防弾チョッキ着てたんだ。
 神様も命がけなんだね。」



「よし、次の水槽に行こうか。」


コウジ
「うん。木こりたちの抗争は堪能した。」



「お、またクラゲの水槽があるぞ。」


コウジ
「クラゲの次の水槽は・・・?『乙姫』?」



(水槽を見ると、カメに乗った浦島太郎が沈んでくる)



コウジ
「パパ!竜宮城だよ!!」



「(クラゲの水槽を見ながら)そうか、そうか!
 コウジはまたも面白いことを言うなぁ。」


コウジ
「いや、クラゲばっか見てないで、現実を見て!!」








【コント・セルフ・ライナーノーツ】

3か月くらい前から設定は思いついていたコントです。

コントのメモ帳から掘り起こしました。


2014年のコントの更新は以上になります。

いろんな検索ワードで来ていただいた方、

読者になって来ていただいた方など、

今年もお世話になりました。


来年も変な設定コントを書いてお待ちしております。