委員長
「それでは学級会を始めます。」
生徒たち
「はーい！」
委員長
「今日の議題です。
今日のお昼の掃除の時間に、
３班が資料室で魔法のランプを見つけました。
今日は３つの願い事を何にするか決めたいと思います。」
生徒たち
「はーい！」
委員長
「まずは１つ目の願い事を決めたいと思います。
何か意見のある人ー？」
女子１
「はい。」
委員長
「はい、田崎さん。」
女子１
「リア充爆発しろ。」
委員長
「はい。
他に意見がある人はいませんか？」
生徒たち
（誰も手をあげない。）
委員長
「意見がないようなので、
１つ目の願いは『リア充爆発しろ』にしたいと思います。
（書記に）資料室に願い事を伝えに行って。」
書記
「はい。（資料室に走る）」
先生
「委員長。
ちょっといいかな。」
委員長
「はい。伊東先生。」
先生
「えー、魔法のランプを見つけたのは君たちなので、
先生はあまり口出ししたくないのですが・・・、ひとつだけ。」
生徒たち
「はい。」
先生
「リア充を爆発させる以外にも君たちには大事なことがあるはずです。
願い事は３つしか叶わないんだということを念頭において、
慎重に決めてください。」
生徒たち
「はーい！」
爆発音
「（隣の教室から）ドン！！」
隣のクラスの生徒
「（走ってくる）伊東先生！！２組の長谷川先生が授業中に爆発しました！！」
先生
「急いで保険室に連れて行ってあげて。」
隣のクラスの生徒
「はい！！」
委員長
「それでは２つ目の願い事を決めたいと思います。
何か意見のある人！」
男子１
「大金持ちになりたい！」
女子２
「お城に住みたい！」
男子２
「世界を代表するサッカー選手になりたい！」
先生
「いいねぇ。そういうことだよ。
よく考えて決めるんだよ。」
隣のクラスの生徒
「伊東先生。長谷川先生を保険室に連れて行きました。」
先生
「御苦労さま。長谷川先生、大丈夫だった？」
隣のクラスの生徒
「はい。なんか、長谷川先生の彼女って方が来られて、
『私が看病します！』って言って聞かなくて。
何かいい感じの雰囲気だったから、２人を置いて戻ってきました。」
生徒たち
「・・・。」
委員長
「・・・他に願い事の意見はありますか？」
女子１
「はい。」
委員長
「はい、田崎さん。」
女子１
「リア充爆発しろ。」
委員長
「２つ目の願いもリア充爆発しろでいいですか？」
生徒たち
「いいでーす！」
委員長
「（書記に）『リア充爆発しろ』で。」
書記
「はい。（資料室に走る）」
先生
「委員長。（手を上げる）」
委員長
「はい、伊東先生。」
先生
「君たちがリア充を憎む気持ち、先生よくわかりました。
でも、リア充を何度爆発させても君たちにいいことは何もないハズです。」
爆発音
「（保健室から）ドン！！」
生徒たち
（拍手）
先生
「君たちに改めて言います。
魔法のランプを見つけるというのは
人生において、１回あるかないかです。」
生徒たち
「はい！」
先生
「だから、これはチャンスなんです。
よく考えて願い事を決めてください。
君たちはせっかく３回のチャンスを与えられたのに、
すでに２回、リア充を爆発させているんです。」
委員長
「先生！！」
先生
「はい、委員長。」
委員長
「・・・事の重大さに気付きました。」
先生
「気付いてくれた？
であれば、先生はうれしいよ。」
委員長
「みんなもわかりましたか？」
生徒たち
「わかりましたー！」
委員長
「それでは３つ目の願いはこのクラスの生徒３５人全員による
無記名投票で決めたいと思います。
いいですか？」
生徒たち
「いいでーす！」
委員長
「それでは紙を配ります。
全員、願い事を１つ書いてこの箱に入れてください。」
【１０分後】
委員長
「無記名投票の結果が出ました。
開票結果はこちらになります。」
・伊東先生爆発しろ：３５票
委員長
「それでは３つ目の願いは『伊東先生爆発しろ』にしたいと思います。
（書記に）行ってきて。」
書記
「はい！」
先生
「ちょっと！待ちなさい！！（書記を追いかける）」
男子１
「（渡り廊下を指さし）走ってる走ってる。」
女子２
「先生、追いつくか？」
男子２
「いや、書記速い！！」
男子１
「書記、資料室に入った！」
爆発音
「（資料室の方で）ドン！！」
生徒たち
（拍手。）
【コント・セルフ・ライナーノーツ】
赤穂浪士が魔法のランプを見つけたっていう夢を見たんです。
で、なんか使えそうだなと考えて、こんな感じになりました。
３つ目の願いも「リア充爆発しろ」にして
「事の重大さに気付いてない方が多かったー！」っていうオチも考えたのですが、
その展開は読まれるなと思い、少し変えてみました。
まぁ、爆発するんですけど。
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