（採石場）
ホタテ怪人
「（暴れている）ハーーッハッハッハッハ！！
地球はこのホタテ怪人様のものだーっ！！」
？？？
「待てーーーーっっ！！」
ホタテ怪人
「その声は？！」
大安レッド
「大安レッド！」
ドカーーン！！（背後で赤い爆発！）
先勝ブルー
「先勝ブルー！」
ドカーーン！！（背後で青い爆発！）
先負イエロー
「先負イエロー！」
ドカーーン！！（背後で黄色い爆発！）
友引ピンク
「友引ピンク！」
ドカーーン！！（背後でピンクの爆発！）
赤口グリーン
「赤口グリーン！」
ドカーーン！！（背後で緑の爆発！）
仏滅ブラック
「仏滅ブラック！」
チーーーン・・・（仏壇の鈴の音）
大安レッド
「６人揃って・・・」
大安レッド・先勝ブルー・先負イエロー・友引ピンク・赤口グリーン・仏滅ブラック
「六曜戦隊！カレンダー！！」
ホタテ怪人
「出たな、カレンダー！
しかし、オレ様の敵ではない！いくぞ！！」
大安レッド・先勝ブルー・先負イエロー
「とうっ！（キック）」
ホタテ怪人
「うわっ！」
友引ピンク・赤口グリーン・仏滅ブラック
「カレンダーブラスター！（銃を撃つ）」
ホタテ怪人
「ぎゃー！」
大安レッド
「今だ！カレンダーバズーカを使うんだ！！」
先勝ブルー・先負イエロー・友引ピンク・赤口グリーン・仏滅ブラック
「了解！」
（全員、バズーカを構える）
大安レッド
「カレンダーバズーカ！発射！！」
先勝ブルー・先負イエロー・友引ピンク・赤口グリーン・仏滅ブラック
「発射！！」
ズドーーン！（ホタテ怪人を打ち抜く！）
ホタテ怪人
「くそぉ！！強すぎるーーーっ！！」
（ホタテ怪人、爆発。）
先勝ブルー
「やったな。」
大安レッド
「よし、仏滅、お経をあげてやってくれ。」
仏滅ブラック
「了解。」
大安レッド
「さぁ、みんな。帰るぞ。」
仏滅ブラック
（お経をあげる。）
大安レッド・先勝ブルー・先負イエロー・友引ピンク・赤口グリーン
（採石場を後にする。）
（司令室）
司令官
「おぉ、みんな、おかえり。」
ブラック
（早足で部屋に入ってきて、自席で頭を抱える。）
司令官
「お、おい、どうしたんだ？！」
レッド
「今、戻りました。」
司令官
「おい、レッド。仏滅のヤツ、どうしたんだ？」
レッド
「それがわからないんですよ。帰還するときから機嫌が悪くなって・・・
なぁ、ブルー。」
ブルー
「あぁ。おい、仏滅。一体どうしたんだ？」
ブラック
「・・・。（頭を抱えたまま）」
イエロー
「おい、仏滅！」
ピンク
「仏滅！」
ブラック
「仏滅、仏滅うるさいなぁ！
もういいよ！オレ、カレンダーやめる！！」
レッド
「やめる・・・って、お前はカレンダーに必要なんだよ！
なぁ、イエロー。」
イエロー
「そうだよ。お前がいるから、カレンダーはやってこれたんだよ。」
ブラック
「ウソつけ！」
レッド
「ピンクもそう思ってるよ。」
ピンク
「そうよ、仏滅はカレンダーに必要よ！」
ブラック
「そんなことねぇよ！」
レッド
「なぁ、何を怒ってるんだ？！
言いたいことがあるんなら、言ってみろよ！」
ブラック
「じゃあ言わせてもらうよ！」
レッド
「どうぞ。」
ブラック
「・・・何で、オレだけ仏滅なんだよ！！」
レッド
「何でオレだけって・・・、
メンバーの中に仏滅が２人も３人もいたらややこしいだろ？」
ブラック
「違うよ！仏滅をもっと増やしてほしいわけじゃないよ！
呼び名だよ！！
みんなレッドとかブルーって呼び合ってるのに、何でオレだけ仏滅って呼ばれるんだよ！」
レッド
「気にしてるのか？」
ブラック
「気にしてるよ！
司令室に戻ったこの短い時間の間に、オレ何回仏滅って呼ばれたと思ってるんだよ！」
レッド
「わかった。何て呼んでほしいんだ？」
ブラック
「ブラック！」
司令官
「仕方がない。みんなこれから彼のことをブラックって呼んでくれ。」
レッド・ブルー・イエロー・ピンク・グリーン
「了解！」
レッド
「他に何か不満はあるか？仏・・・ブラック。」
ブラック
「いろいろあるよ！」
ブルー
「何があるんだ？仏・・・ブラック。」
ブラック
「今日の戦闘の中でも思い当たることいろいろあるし！」
イエロー
「今のうちに言いたいこと全部言っておきなよ。仏・・・ブラック！」
ピンク
「そうよ！お互いスッキリしましょ！仏め・・・ブラック！」
ブラック
「もうみんな無理しなくていいよ！
何でブラックって言う前に、仏滅が一瞬顔を出すんだよ！
そんなに言いにくい？ブラックって！」
レッド
「もう仏滅で浸透してるしなぁ・・・」
ブルー
「カレンダーで『仏滅』って文字を見るたびに、お前の顔が走馬灯のように蘇る。」
イエロー
「俺も。」
ピンク
「私も。」
ブラック
「じゃあもう仏滅でいいよ！
好きなように呼べよ！！」
司令官
「よし！許可が下りたぞ。みんな、コイツのことを仏滅と呼んでやってくれ！」
レッド・ブルー・イエロー・ピンク・グリーン
「やったー！」
ブラック
「あと、怪人を倒したあとにお経をあげる儀式、あれ何なの？」
レッド
「それはやはり、怪人といえど１つの命だ。
殺してしまった以上、お経をあげる。
それが礼儀ってもんだ。」
ブラック
「礼儀と感じてるんなら、みんな立ち会えよ！
何でオレがお経あげてる最中にみんな帰っちゃうんだよ！」
レッド
「お経、よくわかんないし。」
ブラック
「俺もよくわかんないよ！
レッドが言うから一生懸命勉強したんだ！
で、お経あげ終わって振り向いたら誰もいないし！
オレ、採石場で何してんだよ！
今日も採石場で作業してる人に『何してるんですか？』って聞かれちゃったよ！」
司令官
「仕方がない。仏滅がお経をあげている間、みんな立ち会ってやってくれ。」
レッド・ブルー・イエロー・ピンク・グリーン
「了解。」
ブラック
「そうそう。採石場で思いだしたんだけど、
全員、自己紹介のときに爆発起きるだろ？」
レッド
「あぁ、『大安レッド！ドカーーン！』ってヤツな。」
ブラック
「オレだけ、仏壇の鈴の音なのをやめてほしい。」
ブルー
「不満か？」
ブラック
「不満だね！俺も爆発がいい！」
レッド
「司令官、仏滅がこんなこと言ってますが・・・。」
司令官
「予算がないんだよ・・・。１回の爆発でいくらかかると思ってるんだ。」
ブラック
「だからってオレの爆発ケチるなよ！
しかも、代わりに仏壇の鈴ってどういうことだよ！
仏壇の鈴の余韻バックにポーズを決めるのって、すごく恥ずかしいんだからな！」
レッド
「司令官、どうします？」
司令官
「仕方がない。
次の戦闘は仏滅も爆発にして敵の様子をみよう。
敵が『ブラックの爆発に違和感がある』って言ってきたら、仏壇の鈴に戻そう。」
ブラック
「敵は『ブラックの爆発に違和感がある』って言って来ねぇよ！
仮に言われたとしても、律儀に仏壇の鈴に戻すなよ！！」
レッド
「あ、そうだ、仏滅！そろそろ時間じゃないか？」
ブラック
「時間？何の時間？」
レッド
「ほら、明日は司令官のおばあさんの１７回忌だろ？
お前、お線香あげにいくことになっていたじゃないか。」
ブラック
「オレなんで知り合いの家族の１７回忌に行かなきゃいけなんだよ。
司令官が行けばいいじゃないか！」
司令官
「いや、オレは司令官という仕事があるから・・・」
ブラック
「仕事だったらオレもカレンダーっていう立派な仕事があるよ！
何で、身内が行かなくて、代わりに身内の部下が行くんだよ！」
ブルー
「そういえばレッドも来週どこかに行くんじゃなかったか？」
レッド
「あぁ、司令官の親戚の方が結婚するそうだ。その結婚式に行ってくる。」
司令官
「悪いな。」
ブラック
「いいなぁ！何でレッドは結婚式で、オレ１７回忌なんだよ！」
レッド
「引き出物あげるから。それで手を打ってくれ！」
ブラック
「オレ、別に引き出物がほしくてゴネてる訳じゃねぇよ！！」
ブザー
「ブーーッ！ブーーッ！！」
レッド
「何だ？！」
アナウンス
「緊急指令！緊急指令！
採石場にペリカン怪人が現れた！
至急、現場に急行せよ！！」
司令官
「諸君！採石場に怪人が現れた！カレンダー出動だ！」
レッド・ブルー・イエロー・ピンク・ブラック・グリーン
「了解！」
司令官
「あ、ブラックは１７回忌に行ってくれ。」
ブラック
「いや、オレも行きますよ！」
ブルー
「大丈夫！ブラックの代わりにオレがお経をあげるから。（司令室を後にする）」
ブラック
「いや、お経よりも戦闘の方が心配・・・」
イエロー
「司令官の１７回忌、もう出た方がいいんじゃないか？（司令室を後にする）」
ピンク
「司令官の実家、秋田だから遠いわよ！（司令室を後にする）」
ブラック
「いや、世界平和より上司の法事優先ってどういうことだよ！」
レッド
「三度の飯より法事好きなんだろ？行って来い！（司令室を後にする）」
ブラック
「三度の飯より法事好きなヤツってどんなヤツだよ！（レッドたちを追いかける）」
（司令室、一人残ったグリーン）
グリーン
「仏滅はまだいいよ・・・、仏滅って呼ばれるだけ・・・。
ボクなんか、誰にも名前を呼んでもらえない・・・。
話を振ってすらもらえなかった・・・。」
司令官
「おい、早く採石場に向かうんだ！
・・・えーと名前は・・・？」
グリーン
「グリーンです！（司令室を後にする）」
【コント・セルフ・ライナーノーツ】
ミスマッチな組み合わせということで、
大安、仏滅と戦隊ものというのを思いついて作ってみました。
仏滅ブラックはなんとなく、アンガールズ田中さんのイメージです。
