出不精の母が珍しく『出かけたい!』
と言ったので、定休日に母を連れて
お参りに行ってきました。
出かける目的は、『宝くじを買いたい!』でした。
何やら不思議な夢を見たそうで、
松の木に、大きなナスがなっている
夢だったとか・・・
「なんかおめでたそうな夢だから、
宝くじでも買ってみようかと思う!」
という・・・
「できれば、よく当たりが出る売り場がいい!
けれども自分じゃ遠くへ運転していくのは無理!」
というので、連れていくことに・・・。
「どうせなら、吉日がいい良いよね・・・
近い一粒万倍日は・・・ああ、ちょうど定休日だよ。
じゃあ、この日に出かける?」
「うん、行く!・・・えっ、いいん?連れて行ってくれるん?」
「定休日だからね・・・」
(って今言いましたけど・・・聞いてないね・・・)
そんなこんなで、誘ってもめったに
『出かける!』なんて言わない母。
宝くじを買いたい!という思いと、
神社参りが出来るということで
重たい腰をあげました。
気候も良く、ちょうど桜は満開です。
誘った叔母は予定がつかず、結果
母だけを連れて出かけましたが、
母のためにはかえってこれが良かったのかも・・・。
(帰った後での、ぐずぐずが無かったし、
結構、観光を楽しめた様子)
(お参りしたときは、人っ子一人おらず、
これはご祭神が人払いをしてくださっている
状態なのかな?と思いました。)
坂越の大避神社では、病除け、厄除け
をお願いし、おみくじを引いたら、
開運招福と財運招きのお守りが出てきたと
喜んでいました。
(ご祭神が歓迎してくださっているときには、
ゆっくり参られよ!と人払いをしてくださる
という説もあります。昨年の大石神社の
時もそうでした。)
お参りを済ませて、帰ろうとしたら
沢山の方がお参りに上がってこられました。
「私、大石神社にも行きたいんよ。
持続化補助金が採択された報告と
お礼参りをしておきたいんよね・・・」
「私も行きたいと思ってたところ!」
こうなれば、いつも私が回る三社参りコースを
行こう!と、伊和津比売神社にも行きました。
お昼は、坂越の海を見ながら花見弁当です。
「誕生日と母の日がいっぺんに
来たみたいじゃ!」
母は道中、亡くなった祖母の話や父の話を
延々としていました。
時々車窓から桜を眺めては、「満開じゃ!」
と喜んでいました。
これが祖母なら、大喜びして
その感動を言葉で表現したでしょうが、
何さま喜び表現の薄い母のこと・・・
『喜んでる?』と思うのですが、
おそらく、母は母成りに楽しんでいたのでしょう。
「大石神社で前に食べた、塩ソフトが食べたい!
あれ、おいしかった!」
「はいはい、食べて帰りましょう!」
伊和津比売神社でもおみくじを引いていた母。
どうやら吉が出たようで、喜んでいました。
母だけを誘って、母のベースで、
母のしゃべりたいことを聞いて・・・
買い物の時には、いち早くカートを
探してきて母に差し出し、買い物の
荷物は持って歩き、階段を上がるときには
後ろに立って、必要なら杖にもなる・・・
こうして『お接待スタイル』でのお出かけなら、
母は満足していた様子でした。
ようやく、母の楽しめるスタイルを
見つけた気がしました。
神社参りとプチ観光。
そして、何かお土産(食品)を買って帰るコース
を、母のためだけに設定する。
どうやらこれが、母の
『楽しい』スタイルのようでした。
みんなで楽しく!ではなく、
『アナタのためだけに今日は時間を使いますよ!』
がいいみたい!
こんなに晩年になってから、親孝行の
手法を見つけるなんて・・・。
もっと、元気なうちに見つけておけば
遠方の旅行にも連れていけていたかも
しれないのにね・・・。
人の付き合いって、本当に
その人ごとに手法が必要なんだね・・・
その人、その人に合わせた
オーダーメイドの対応が必要なのかもしれない。
バスツアーのような大人数でわいわいが楽しい人
もいれば、気の合う人と二人旅行の方が気兼ね
をしなくていいから疲れない人もいる。
孔子が弟子ごとに言うことが違ったって
言うのは、その人、その人に合わせた
オーダーメイドの対応をしていたからではないかな?
だから、後世に残っている言葉には
真逆のことを言ってる言葉もあるって・・・
それは、『誰に言った言葉なのか?』
ってことだよね・・・
つまり・・・『どのパーソナルに言った言葉なのか?』
暴走気味の弟子には、抑えるような言い方をし、
引っ込みじあんな弟子には、背中を押すことを言った
のかもしれないね・・・。
それはつまり、孔子にはこうした
『パーソナルの違い!』という概念があった!
ってことだよね・・・。
すごいね・・・あの時代に
すでに、パーソナルの違いについて
把握していたってことだよ・・・。
これだけ、書物があふれていて
研究がされている時代じゃないのに・・・
流石は孔子!
孔子の偉大さに思いをはせながら、
オーダーメイドの対応ができる人間に
なりたいと思う今日この頃です。
少なくとも、家族や友人知人、仲間たちには
オーダーメイドの対応が出来るようになりたいな・・・。