出発前も少し書いたけど、
この旅には意味がない。
目的もない。
仕事というわけでも、
バカンスというわけでもないのだ。
最初はリアル地球の遊び方講座として、
旅の良さをまとめてDVDとか作ったら面白いんじゃないかな？
って思って、
それだともっともらしい理由になるような気がしてた。
だけど旅立ちが近づくにつれて、
その"理由"は、
どんどんかすんでいった。
同行してくれるディレクターの尚吾さんにも、
イスラエルから来てくれるフォトグラファーのゆかりさんにも、
「何で行くのかも、
何がしたいのかもわらないんです。
というかむしろ、
全く意味はないんです。
だけどなんか流れ的に行くことになってるんです」
と正直に言った。
普通、こういうプロジェクトには企画意図や、
目的があり、
ゴールという目標がある。
そして、そのゴールを目指して、
みんなで何かを創り上げていく。
でも今回はそれがない。
尚吾さんに至っては、
「こんなの初めて
」
」だそうで、
何度も断ろうと思ったらしい。
だけどやっぱり何かの大きな力が働きまくっていて、
こんなわけのわからないことに、
しかもこんなややこしい国に、
何本もワクチンを接種して、
尚吾さんとゆかりさんは来てくれた。
旅中に記録してる膨大な映像や写真が、
一体何に使われるのか、
もしくは何にも使われないのか全くわからないけど、
きっと今撮っている、
映像や写真というのはパズルのピースみたいなもので、
いつか何かの絵が見えてくるのかもしれない。
でもパズルと違うところは、
どんな絵が見えてくるのかが全くわからない所だ。
ピースを繋ぎ合わせるゴール、
完成形を、
誰も知らない。
言い出しっぺのわたしですら知らない。
完成形が存在するのかさえも知らない。
全くもって、
ノーミーニング。
意味なし。
ただ流れにサレンダーしただけ。
でもこれって、
最高だな！って今思ってる。
何から何まで、あらかじめ決めて、
人様に認めてもらえるような立派な意味や目標を用意して、
それに向かって走るこのとは、
エゴにとって最高の甘いオヤツだ。
やってやったぜ！っていう、
達成感がもらえるからね。
意味のない人生なんてない。
価値のない人なんていない。
立派な人はそう言う。
だけどわたしは、
エゴが一番怖がる、
意味のない人生、
意義のない人生を、
価値のない人間として、
生きたいと今思う。
全くノーミーニングな人生のその先が、
少し透けて見えるから。
そこは、
物凄い純度の、
透明な世界。
もう何のご利益も、
ご褒美も、
達成感も、
他人からの賞賛も必要としない、
鳥肌が立つような、
純粋な世界。
無条件的絶対愛の世界。
だから、
世間的にいうと全く意味のない、
くだらないとバカにされるようなところに、
エゴが喜ぶ気休めの意味なんかじゃなく、
人間には知る由もない、
人間には一生認知することもできない、
命が求める、
本当の意味がある気がしてならない。
意味がないところに、
誠の意味がある。
脳はいつだって正当な理由を欲しがる。
合理性や生産性を求める。
それはがないものを脳ははじいて、
まるで何事もなかったかのように振る舞う。
そして心は、
抑圧されていく。
一生シミュレーションの中で生き、
シミュレーションの中で人生が終わる。
考えてばかりいたら、
その世界から出ることはできない。
だから、シャバでの生活でなんかやるときは、
意味がない、
理由がないくらいでらちょうどいいと思う。
どうせ理由なんて、
後付けで思考がはじき出した、
エゴを肥大させるエサなんだから。
誰にも理解されなくていい。
つじつまも合わなくていいし、
合理性も必要ない。
VIVA無意味。
理由なんかいらねぇ。
ただそこに、
知りたい、
やりたい、
好きという、
情熱（愛）だけがあればそれで充分。
心の声だけに耳をすましていればいい。
無意味の中にこそ、
命が本当に表現したい、
最高純度の世界がある。
わたしはそれをもっと見たい。
photo by 尚吾さん❤︎
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