ほんの数時間前。
クリームのレーザー治療を受けている時。

「うん?・・アレっ?・・ちょっと気になりますねぇ」と先生。
おもむろに診察室の明りを消してペンライトを手にクリームの瞳を覗きこむ。
何だかイヤ~な展開に、不安になりながらも見守っていると
「まだ軽いけれど、どうやら白内障です」・・だって。
慌てて一緒に覗きこんだら、ライトの光を受けて光る瞳の中に
小さな白い米粒のようなモノが。
今すぐどうこう、は無いみたいだけど6歳にしては早いですね、って。
だってコイツは「推定6歳」だもん。保護した時、ホントはもっと年上
だったのかも知れないし。人間の銭金勘定の犠牲になって血統書とかも
偽造されて転売されてた子なんだもん。
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それでなくてもヘルニアで苦しいだろうに、目も危ないなんて・・
ゴメンよ、クリ子。
この期に及んでも父ちゃんは、オマエが辛い目にあうのは
小学生の時、あの駄菓子屋で万引きしたせいだろうか、とか
高校生の頃、ヤンチャして親を泣かせた罰じゃないだろうか
とか、愚にもつかない後悔でオロオロするばかりだ。