メモが脱税発見の決め手!関西電力役員の金品不正受領事件。 | 元国税OB税理士・マルサの事件簿

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ガサ入れ300回 元マルサの 税理士 飯村正三です。

 

「メモ」と言えば私の脱税事件メモ・ファイルを見ていたところ。

関西電力の複数の役員が福井県の元助役から多額の金品を受領した問題でもメモが出てきました。

 

役員が貰った金品は、現金、金貨、商品券、米ドル、スーツ券などで 約3億円 です。

 

 

マスコミ報道によれば、

 

2018年1月 金沢国税局調査査察部(マルサ)が原発関連工事を受注した福井県高浜町の業者

を強制調査した際に、同業者が架空外注費を計上し、その不正資金を解明した結果、元助役への手数料の支払いが判明したようです。

 

18年6月  同国税局が元助役を調査し、その調査過程で発見されたメモから関西電力の複数の役員へ多額な金品が提供された事実が把握されたようです。

 

 

この間、約半年近くあるのに なぜメモが残されていたのか?

普通なら ヤバいメモ 処分するはずですが。 ちょっと不思議ですね。

 

 

詳細は不明ですが、この時のマルサの調査は、裁判所から許可状をとって行ったんでしょうね。

いわゆる「追いガサ」でしょう。

 

 

その後、金沢国税局 課税部 資料調査課(任意調査では最強の調査チーム)が元助役を改めて調査し、業者から元助役に計約3億円が支払われていたことが分かったようです。

元助役は、受領した手数料を税務申告していなかったので追加で所得税を納付したようです。

 

 

このように関西電力の関連業者の脱税事件でも マルサは鋭い調査感覚でメモの内容を読み切って関連資料と克明に検討・解明したのでしょうね。

 

 

簡単そうに思いますが豊富な経験がなせる「職人ワザ」だと思います。

このメモをきっかけに、現在、更に大きな企業犯罪の解明がなされています。

 

 

 

大阪地検特捜部は、関西電力の旧役員を「特別背任罪」で任意に聴取しているようです。

役員らは、業者への不正な発注を否定しているようですが。さてどうなるか注目ですね。

 

 

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嫌疑者の調べ