沖縄に行くまで知らなかったのですが、こちらではお城をグスクと呼ぶんですね。

グスクとは、グスク時代に出来た遺跡を差し、グスク時代とは11世紀から15世紀頃とのことだそうです。

 

そういえば沖縄県豊見城市はトミグスク市と読むのが正しいんですね。

トミシロ市と言ったら「トミグスク市」ですと教えていただきました。

                        

話はいきなり沖縄県の中央に飛びますが、

太平洋側の勝連半島の付け根のうるま市に勝連城(かつれんぐすく・かつれんじょう)の城跡があります。

                        

勝連城跡は世界遺産に指定されています。

世界遺産 勝連城と刻まれた立派な石碑が建てられていました。

このお城は海岸付近の丘陵に作られており、頂上は100mほどの高さがあります。

                        

2000(平成12)年12月2日、勝連城や首里城を含む

「琉球王国のグスク及び関連遺産群(かんれんいさんぐん)」が世界遺産に登録されました。

                        

ほぼ垂直に石が積み上げられ、石垣は地面から数十メートルほどの高さまで積み上げられ、

曲線で構築さた城壁と階段が頂上まで続きます。

建物は残っていませんが、礎石が残されていました。

入り口から城の頂上まで急な坂道が続いています。

                        

頂上まで行きたいのですが、この坂道は登山に近いです。

しかも仕事で訪れて営業途中なので革靴です。

 

諦めかけると、観光協会の方に「電動カート乗りませんか?」声をかけていただきました。

なんと入り口からお城の中腹まで入場券を見せるだけで電動カートに乗れるのです。

これはありがたい!お陰様で汗をかかずに急坂を登ることができました。

 

                        

急な坂道を一気に上り、お城の入り口で降ろしていただきました。

カートを降りて城内に入る階段を登ります。

写真左側が城壁です。

両側に石を積み上げて中央部には、やや小さめの石を積んで構擁壁を構築しています。

 

階段の石は、敵に攻められた際に歩きにくいように、わざとゴツゴツした石を用いています。

また、階段は手前が広く奥が狭く出来ていて、遠近法で階段が広く長く見えるように設計されています。

 

実際には奥が狭く階段は短いのですが、広い階段と錯覚した敵が一気に登ってくると、

階段出口で渋滞して城内に入りにくい構造になっています。

                        

出口で混乱している敵を内側から攻撃する仕組みのようです。

 

 

城壁の石です。

自然石を隙間なくきれいに積み上げられており、当時の職人の技術の素晴らしさを感じました。

                        

石垣の積み方には「野づら積み」、四角い切石を水平に積み上げた「布づみ」、

多角形の石を亀甲型に積んだ「相方づみ」があります。

この石垣は野づら積みのようですが、頂上を構築する垂直に近い城壁は布づみですね。

 

                                                

お城の全貌です。頂上へ続く階段がきれいな曲線がを描いています。

 

 

隣接する資料館には、創建当時の模型が展示されていました。

頂上には神聖な場所が存在し、城主(按司)の館もあったようです。

 

 

勝連城は10代目城主(按司)の阿麻和利(あまわり)の城としても有名です。

阿麻和利は、重税に苦しむ民を救った英雄だったという話と、

琉球王朝に反逆した悪人だという両方のお話が残されており、

どちらであったのかはわからないようです。

                        

英雄なのか悪人なのかいろいろな説がある阿麻和利ですが、

東アジアとの貿易を進め、大陸の技術などを積極的に取り入れたことで勝連城は大いに発展しました。

                        

                        

当時の貿易船が模型で再現されていました。

 

阿麻和利は、自身が首里城攻略の野望を抱いたとされ、首里王府に攻め滅ぼされてしまいます。

                        

 

貿易で栄えた勝連城は、丘陵に丁寧に積み上がられた美しい石垣が当時の姿を今に留めています。

お城の頂上はとても広く、左右に海が広がって水平線が見えます。

                        

 

左側の景色です。

                        

                        

 

右側の景色です。

 

                        

勝連半島先端方面の景色です。遠くに海中ロードで繋がっている島々が見えます。

                        

 

お城の頂上は楕円形をしており、中央に神聖な洞穴が祀られていました。

                        

お城の頂上から見た風景です。

この日は、1年で一番寒い日だとお店にの方にお聞きしました。

 

 

 

気温は13度あるのですが、風が強く、観光客は真冬の支度でも寒さに震えていました。

そんな寒さを想定しないで薄着で頂上まで登りましたが、長野県に匹敵する寒さを感じました。

(ちょっとモリました)

                        

                        

帰り道、きれいな着物を纏った女性がいらっしゃったので、

お願いして写真を撮らせていただきました。

ポーズまでとっていただきました。

鮮やかな着物が周りの風景に馴染んでいますね。

                        

                        

真冬の沖縄とは言え、一番寒い日だとは言え、ハイビスカスが咲いていました。

やはり南国ですね。

                        

 

観光センターで紹介された、浜比嘉島の古民家食堂で沖縄そばを食べることにしました。

築90年の古民家で沖縄の伝統的な家を改築した食堂です。

                        

「おばー!なま、けーやびたん」

「​けーたんなー」

​​「おばーの中身汁食べたい」

「​あり、かめー!」 

 

こんな会話が聞こえてきそうです。

 

 

店名のてぃーらぶいは、島の方言で「ひなたぼっこ」という意味です。

                        

沖縄そばの定食です。

豚の内臓(中身)がそばの上に乗せられていますが、メニュー名を忘れてしまいました。

ご存知の方、教えてください。

付け合せの揚げ物はジーマミー豆腐の天ぷらでした。

                        

                        

海に囲まれた難攻不落のグスクは、海上交通ににらみを効かせるため、

どこからでも見えるように強大な石垣を積み上げてありました。

 

世界遺産にふさわしい歴史とロマンを感じる城跡でした。

                        

                        

                        

                        

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アスザック株式会社 インフラエンジニアリング事業部 海外石材チーム

 

 

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