2021年も残り三週間。まだ各団体の興行も残されてはいるが、既に年明けの動きに話題が移ってきているようなので、そろそろ2021年の総括をしていきたいと思う。
全体的な印象は昨年に続き、コロナという伝染病の蔓延による自粛活動によってプロレス界も大きな被害を受け、イマイチパッとしない状況が続いている。
興行自体は行えてはいたが、観客動員数は制限され、その観客も声を出せずに静かに見守るという、本来の生観戦の楽しみを奪う形。
加えて感染してしまうかも…、という危機感を常に抱えながら多くの人が集まる会場に赴くというのは、誰だってためらって当然である。
そんな厳しい状況のなか、それでも動いていかなければいけない各団体にとって、本当に苦心の一年だったと思う。
出場する選手も限定され、何もかも縮小傾向にあるため、ビッグマッチ本来の華やかさに欠ける。加えて、選手間の動きも小ぢんまりとした印象が強く、誰がどのような動きを見せようと、大きな波を起こすことはできず。チマチマした印象しか残せていない。
結局、どの団体も目の前の興行を成功させることに必死で、プロレス界全体を引っ張るような大きな動きを巻き起こすことはできなかった、というのが私の今年の感想である。
なので、私の本心としては今年の最優秀選手、つまりMVPは該当者なし、といったところなのだが、本家・東京スポーツ制定の『プロレス大賞』は毎年必ず誰かを選考しているようなので、私もその姿勢を見習おうと思う。
ということでMVPの候補、それはやはりこの三人のうちの誰か、になってくるだろう。