『時の勢い』って何だ!? ③ | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 先の大田区大会で第64代三冠ヘビー級王者となった新時代の旗手であるジェイク・リー。


 しかし期待された世代闘争は王者・諏訪魔がコロナにかかって王座返上。ジェイクの相手は同世代の宮原、青柳との三巴戦となったことで、当初とは意味合いの違う王座戴冠劇となった。


 しかも初防衛戦の相手も石川修司と芦野祥太郎との挑戦者決定戦で決まるはずだったのだが、今度は石川が同じくコロナで欠場。


 ジェイク自身は何ら問題がないとはいえ、こうもドタバタが続くと、果たして運は味方してくれていないのか?と勘繰りたくもなってきてしまう。


 前にも書いた通り、時代獲得というのは王者の実力だけでは成し得ないものである。例えば王座を獲得しても、その防衛ロードが一向に盛り上がらなければ、時代獲得には繋がらない。


 ただ防衛回数を増やすことが時代確立に繋がるかといえば、その答えがNOだということは過去の歴史が証明している。逆に回数が少なくても、人々の記憶に残る王者は幾らでもいる。


『記録よりも記憶に残ること』


 記憶に残る試合を遺していければ、自然に防衛戦の数は増えていくし、記録は跡に遺るものであり、記憶はその一戦一戦が勝負。


 そこで人々の心を掴んでこそ、時代というものを獲得することができる。


 話をジェイクに戻そう。本来、王者・諏訪魔にジェイクが挑むはずだった三冠戦。それは即ち世代闘争に直結し、ここに勝利すれば、これ以上ない最高のインパクトであった。


 かつての鶴田vs三沢のように、明らかに上下関係のある両者だからこそ、その立場を覆せば、そこで発生する時の勢いは誰の目にも明らかとなるはずだったからだ。


 仮に諏訪魔が勝利していたとしても、本格的な世代闘争がここからスタートすることとなり、いずれにせよジェイクの注目度は今以上に高まっていたことだろう。


 だが同世代同士の戴冠戦となったことで、一番分かりやすい世代闘争というテーマは消えた。


 初防衛戦もキャリアや年齢で勝る石川は消え、決定戦に出場するはずだったもう一方の芦野がそのまま挑戦者となり、またも世代闘争は実現せず。


 別に同世代での選手権にケチをつけるつもりはないが、世代闘争を経ずに時代交代という歴史の転換を迎えることは、どうにも盛り上がりに欠ける。


 はっきりとした世代交代を果たし、そこから同世代との物語をスタートさせる、その方が起承転結がハッキリとして、見る者に感情移入させることができやすい。


 そんなことを言っても理由が理由だけに、こればっかりは仕方のないことなのだが、こうも不運が続くと、神はジェイクの背中を押してくれていないのか? という疑問が浮かんできてしまう。


 ただジェイクの持つ実力、持っている雰囲気、そのすべてが『新時代の旗手』としてふさわしいと思っているのは、決して私だけではないはず。


 彼が新・三冠王者として、新しい全日本プロレスを見せてくれそうだからこそ、周囲も彼を後押ししているのだろう。


 来年50周年を迎える全日本プロレスだが、過去にとらわれず、それでも過去をないがしろにせず、新しい全日本プロレスというものを確立してほしい。


 そのためにも今やるべきこと、やらなければいけないこと、これを必死に考え、ひとつひとつ世に示していってほしい!その跡に、きっと新たな時代が出か上がっているはずだ。


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