老年の日常生活を支える看護 | 看護学生時代の勉強ブログ。

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老年日常生活援助まとめ
《ICF:国際生活機能分類》説明書けるように!!
ICFはWHOによる人間の生活機能と障害の分類法
「人間が生活している上で、使用している全ての機能」
⇨これまでの「ICIDH」が障害による生活機能の障害という否定的な捉え方であるのに対し、ICFはプラス面からみるように視点を転換された。*人間の持つ沢山の能力を活かす

基本的日常生活動作(BADL)や段的日常動作(IADL)
⇨老年医学的総合機能評価(CGA)…慢性疾患を抱える高齢者の生活機能を総合的に把握する方法

《コミュニケーション》
高齢者にとってコミュニケーションの意味⇨心理・社会的な発達の促進、交流の場維持

聴覚
蝸牛有毛細胞の喪失(感音性難聴)
らせん神経部の退行変性(神経性難聴)
蝸牛神経条の萎縮(代謝性難聴)
基底膜の弾性喪失(機械的難聴)
①高音域から低音域に進行性に聞こえにくくなる
②音の識別力が低下
③大きな音や不快な音が増幅して聞こえる
④耳鳴りが強くなる
⑤識別力や理解力低下も伴って早口で話されると聞き取れない
低い音域でゆっくりとある程度の大きさの声で話す。
周囲の雑音の調整。

視覚
レンズの肥厚、瞳孔直径の縮小、瞳孔調節機能の低下、網膜錐体数の減少
老眼⇨毛様体筋の萎縮、薄暗い場所で見にくい、眩輝、遠視、ピント合わせに時間かかる、色の識別が難しい,映像がぼやける、色覚障害、明暗順応性が遅くなる、会話の際に目からの情報が入りにくい
文字の読み取り困難 情報の伝達方法を工夫。
どのように見えているかを的確にとらえる。

精神機能
理解力や思考力の低下(流動性知能の低下)記憶力(記銘・保持)低下、感覚記憶・短期記憶の低下、 行動を起こす気力の減退,周囲の交流乏しくなる、
感情の起伏が激しくなる 写真など見せながら、感情の起伏をみながら、コミュニケーションの量に留意

コミュニケーション
●送り手として
話の内容がまとまらない、話題が偏る、話の速度が遅い
●受け手として
話しかけても反応しないときがある、話のないようがずれていると感じることがある

《コミュニケーションの基本姿勢》7つ覚える!!
①高齢者の感情や心情を理解しようとする姿勢が含まれるやり取り
②高齢者の表現を助け,ニーズや気持ちを引き出すやり取り
③判断や意思を表明できない状況下でも、自己決定や行動を促すように勧める
④行動を起こせない高齢者に向けて,敬意を持って、必要な指示や指導を適切に伝える
⑤高齢者の自尊心に合わせて,時には依頼し、高齢者の個性を盛り立てていく
⑥高齢者の記憶に合わせて、必要な情報提供をその都度進める
⑦高齢者の時間の流れで、心地よい時間を共に楽しむ

《栄養アセスメント必要性》
潜在的なエネルギー、蛋白質の不足→アルブミン減少・体重減少→タンパク質・エネルギー低栄養状態(PEM)
⇨よって、日常生活活動の低下、感染症の誘発する *なるべく経口摂取で、そのために嚥下体操や口腔ケア大切

《清潔の意義》
皮膚粘膜の生理作用を正常に保つ
爽快感を得る、身だしなみを整えて社会参加促す

《加齢による皮膚の変化》
表皮のバリア機能や保湿能の低下→ドライスキン…①皮脂膜
                       ②天然保湿因子 
                       ③細胞間脂質 
《入浴による3つの作用》
①温熱作用 新陳代謝を促進、血圧の変動
②静水圧作用 水圧による全身圧迫…足の浮腫軽減、肺や心臓に負担
③浮力作用 リハビリの絶好のチャンス
フットケア⇨少しでも長く歩ける足を護り、足から全身をみること…歩行能力を喪失させない!

《排尿の障害》
膀胱や尿道の障害  あり ①尿排出障害 神経因性膀胱(神経障害)、前立腺肥大による排尿困難
②蓄尿障害  腹圧性尿失禁(骨盤底筋群の脆弱化)
ない ③機能性尿失禁 認知機能低下や身体機能の低下

《排泄援助の意義》
生活に及ぼす影響…睡眠障害
心理に及ぼす影響…自尊心低下、外出や交流の妨げ
身体に及ぼす影響…皮膚疾患、感染症

《活動と休息》
活動とは…食欲増進、楽しみや生きがい、夜間睡眠促進
休息とは…活動へのエネルギー充足、体力の消耗ふせぐ、オヤツ食べる、テレビ見る
活動と休息とは…健康生活を維持する上では活動休息のリズムを生活の中にバランス良く調整していく事が必要
加齢変化 内容
筋量の減少 加齢や活動量減少により、筋力を生み出す筋線維が萎縮し筋量が減少する。結果、筋力や持久力が低下する。
関節可動域の減少 関節軟骨の変性,関節の裂隙の狭小化により、関節の変性・拘縮がおこり、関節可動域は減少する。
結果、身のこなし(柔軟性)は低下する
平衡感覚の低下 椎間板や脊柱骨の扁平化による脊柱の変形、腰背部の筋力低下により姿勢は前かがみ(円背)になる。
運動バランスをつかさどる小脳細胞減少により身体バランスとれにくくなり、重心動揺が増幅する。
神経伝達速度の低下 神経細胞減少や神経伝達物質減少により感覚神経や運動神経の伝達毒度は低下。結果、動作は緩慢になるが時間の制約がなければ1つ1つの動作は正確になる。
心肺機能の低下 肺萎縮、弾性収縮力の減少、胸郭の硬化による胸郭運動の低下により肺の換気能は低下。心臓ではポンプ機能や血管弾力性の低下、1回心拍出量の減少。

《転倒の要因》
18時ー8時が80%
暗い、看護師が少ない⇨遠慮する

《高齢者の睡眠変化》
高齢者はサーカディアンリズムが前進するため、夜早い時間に眠くなり、朝早く目覚める傾向にある。
また日中の受光量低下により、メラトニン分泌が低下し浅い眠りや中途覚醒が生じる

《高齢者の睡眠に影響する因子》
環境要因……居住地、部屋の構造、寝具など
心理的要因…喪失体験、環境変化、予後や治療に対する不安、緊張、恐怖、孤独感など
身体的要因…症状(疼痛、掻痒感etc)疾患(COPD、リウマetc)薬物(降圧剤、ステロイドetc)

《高齢者の睡眠と日常生活への影響》
不眠になると前頭連野合の機能低下により注意・集中力の低下や、心身の疲労回復が妨げられるので倦怠感・脱力感が生じ、夜間不眠は日中の活動性が低下し昼夜逆転、社会参加の機会を失う