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私はアスペルガー症候群でしーた♪-あすぺさん150
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お待たせしました!

今日は、『人に頼めないのはなぜ?(1)』 の続きです。


さて、今回は、私が人に物事を頼めない理由の2つ目、


2.自分でやらないことに罪悪感を感じる。

 (「人に頼む」=「自分の評価が下がる」という思いがある。)


についてです。


私の心の中には、

「人に頼むこと=悪いこと・ずるいこと」

という意識が根強くあります。


おそらく、自分が死にそうな状況でも人に頼ったり、頼んだりはできないかもしれません。


何よりも、子供の頃に、母から常に言われ続けた言葉が強烈に染み付いているからだと思います。


私は、小学校の低学年の頃は、何をしてもダメダメな子供でした。

けれど、逃げたくても、頼りたくても、私の母は、一切、手助けすることはありませんでした。


なぜなら、母の中には、

やればできるくせに、やる気がないだけ

という私への強い先入観がありました。


そのため、私が何らかの失敗や間違いを犯しても、


自分が本気でやらなくて招いた結果。

自分の責任なのだから、自分で責任をとりなさい。


取り付く島もない対応でした。


小学校5年生頃に、友達が親や兄弟に宿題を手伝ってもらったという話を聞いて、

「普通の家では、そんなことをしてもらえるのか!」

とものすごく驚いた覚えがあります。


常に、失敗をしても母は

「自分の責任なのだから、自分でなんとかしなさい」

の一点張りで、フォローしてもらえることはありませんでした。


学校でも、嫌われ者の劣等生の私が失敗しても、みんなはやし立てたり、バカにするばかりで、フォローしてもらえることは少なかったのです。


そして、小学校1・2年の担任の先生も、母と同じ態度でした。


大人から見ると、私の行動は、「ただ、やる気がなくていい加減なだけ」、つまり、「無責任」にしか見えなかったのでしょう。だから、母も先生も「自分の行動に責任を持つ」ことを教えようとしたのだと思います。


けれど、発達障害を良く知る方ならご存知のように


本人は、いたって大真面目にやっているのです。

本人は、(他人から見ると違う方向に)ものすごく一生懸命やっているのです。

本人は、やる気がなくて忘れているのではないのです。


無責任で怠けているのではないのです。


なのに、周囲からは、ただの不真面目、人の言うことを聞かないと思われて、親からも先生からも必要以上に厳しい仕打ちをされてしまうのです。


そうして、失敗ばかりを繰り返し、周囲の助けも得られず冷たくされつづけて、私が学んだのは、

「私は、どうせなにをやってもダメなんだ…

「失敗したら、もう終わりなんだ…。どうしようもないんだ。」

という無力感と絶望感でした。


そのまま成長し、幸か不幸か、中学でよい先生にめぐり合ったおかげで、成績があがり、他人の助けなしに何でもやってしまえる能力を身につけてしまいました。そして、それは教師や親から誉められることでした。


そうやって、「人の助けを借りる」術を学ぶことなく、社会へ出てしまったのです。


適切な周囲からのフォローを受けて育った人は

どんなタイミングで、

どんなことを、

どんな人に、

助けを求めるのか

ということを学んでいます。


けれど、私には、これが全くわからないのです。


それどころか、自分で全てをできるようになって誉められたがために、他人が「手伝おうか」といわれると、まるで自分の手柄を人に横取りされるような危機感すら感じるのです。


オーバーフローしてどうしようもなくなった状態になっても、

こんな状態になったのは自分が悪いのだから、自分が責任を取って、自分でやるしかない。

としか考えられないのです。


それでも、なんとかやっていけている内はよかったのです。むしろ、周囲からは「どんな困難でもやり遂げる。すごい。」という評価をされました。


けれど、社会へ出ると、何も考えずに仕事を押し付ける上司がいます。そういう上司の下では、仕事をがんばってやればやるほど、次から次へと際限なく仕事を積み上げられてしまうのです。


「誰に頼もうかな~。考えるめんどくさいなぁ。ああ、こいつに渡せば、大概のことでも何とかするから、今回もなんとかするだろう。」そんな、無責任な上司が仕事の大小も内容も構わず、ゴミ箱へゴミを捨てるように、仕事を投げ入れてくるのです。


断ることができない上に、頼むこともできない。


自分の容量をはるかに上回る仕事を抱えても、


この仕事を引き受けた自分が悪いのだから、自分でやるしかない。

自分の仕事を人に手伝ってもらうのは、自分はラクして成果だけ自分のものにするみたいで卑怯だ。


どうしても、子供の頃に強く刷り込まれた「人に頼むこと=悪いこと」という意識が根強くて、頼むことができないのです。


逆に、「誰かに仕事を振ったらいいのに。」といわれても、どんなタイミングで何を振ったらいいのかわからないので、やっぱり頼めないのです。


最近、いろいろな発達障害のお子さんを育てる方のブログなどを読むことがあります。

その中で、やはり、私自身が母や先生からされたように、

「自分が悪いのだから、自分で責任をとりなさい!」

というようなことを書かれているのを目にします。


もちろん、自己責任を学ぶことは大切なことです。

適切なフォローを受ける経験とのバランスが取れていれば、問題はありません。


しかし、「無責任に見える」態度が目につくことが多くありすぎて、「自己責任」を強調しすぎにならないように気をつけなくてはならないと思います。


もともと、コミュニケーションが苦手なために、適切に助けを求めることができず、なす術もないまま、呆然として失敗してしまっているのかもしれません。(そう見えないところで誤解が生じるわけですが。)


そうやって、自己責任を叩き込んで育てても、社会へ出るまでは優等生としてがんばれる場合もあるでしょう。けれど、社会へ出たとき、「適切なタイミングで、適切な相手に、適切な内容を、他人へ頼む」ということを知らずに育ってしまうと、私のように1人で抱え込んで潰れてしまいます。


私のようにならないでほしいのです。


私は、復職した今でも、やはり、人にどのように頼むのか…やっぱり、わからないままなのです。

けれど、休職前と違うのは、自分が「人への頼み方を知らない」ということを自覚したことです。

自覚したことで、これから、周囲を見ながら、「人への頼み方」を学んでいこうと思います。


どんなタイミングで

どんな相手に

どんな内容を

どうやって頼むのか


これが、今はまだ幼いあすぺちゃんが、大人になるまでに、必ず学んで欲しいスキルです。

そのためには、周囲の大人が意識をして「人への頼み方」を教えることが必要なのです。


私からみなさんへの頼みごとは…

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