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あすなろ囲碁静岡県連合会

文化としての囲碁を愛し、囲碁による健全な子どもの育成と、囲碁の普及を目指す集まりです。

 第47号                     2024-7-10   (毎月10日発行)  

あすなろ                              

 囲碁文化を愛し、囲碁により            あすなろ囲碁静岡県連合会  

健やかな子どもの笑顔と                    会長 (前 袋井市長)  原田 英之

 囲碁の普及を図る集まり                          相談役    中村久男

                                     事務局長  渡辺 浩     

 

1.  今回は前回紹介できなかった藤枝小学校の囲碁アンケートを改めて披露いたします。

アンケートに協力してくれたのは、4年生66人の生徒が無記名で提出してくれたもので、皆さんの感想やご意見を伺い、これからの囲碁宿伝の巡回に役立てたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

IGOアンケート(無記名)      藤枝小学校 4年生   66名より   2024-6-5回収

添付書類のとおり。

 

2,  これからの「囲碁宿伝」の予定と見通しについて。

(1) 7月11日には島田宿「嶋田第五小学校で4年生44名に休憩を挟んで、二時間ぶっ通しの囲

碁入門教室を、中村久男相談役、長﨑清登さんの講師で行います。

  丁度あすなろ誌47号の発行日と重なってしまったので、授業の詳しい内容については次号でお知らせすることになりました。

(2) これからの囲碁宿伝のお知らせ。

金谷小学校について~去る6月18日開催予定でしたが、ご承知のように「大雨情報」に当り順延となりましたが、担当の原田会長の交渉が継続中で近日にはお知らせできると思います。

 

(3) 囲碁宿伝の次は、「日坂宿」「袋井宿」「見付宿」といよいよ終盤に掛かるわけですが、原田会

長と中村相談役の御努力により順次開講が決まるものと思われますが、やはり問題は、開校後

のフォローが不十分な点です。

この実現には物理的にどうしても地元の囲碁愛好家の協力が必須の条件で、現時点では当会の目標とする、子どもたちへ囲碁を伝える必要性が、県下の碁打ちの皆さんには、なかなか理解していただけないことと、年齢的にも無理があり、依頼しても‶梨の礫″です。

無論、囲碁は友達と楽しく打てれば十分ではないか。

なぜ、余計な面倒なことをする必要があるのか。

それでも私はこう考えています。

なぜ人のために尽くそうという考えがわいてこないのか?

囲碁が強いとか、弱いとかそんなことは枝葉末節なことで、囲碁を通して皆が楽しく過ごし、できれば囲碁を子どもに伝えることで、健全な子どの育成に資すことを考えてくれないのか?

つまり「蒔かぬ種は生えぬ」の理が現実となっているわけだと考えます。

 

日本棋院がここで100周年を迎えることは周知の事実ですが、その前の90周年記念の時点で棋院が発表した「100周年ビジョン」の行動1,になんて書いてあったかと言いますと

「行動1. 囲碁普及~囲碁人口の増大を 

1.      教育への導入 (1)幼稚園、小学校受業(放課後含む)の拡大

       (2)中学校。高校・大学の囲碁部の創設支援

              (3)大学への囲碁講座の拡大

     2, 社会人(20~40代) と女性・高齢者への普及

(1) 企業内囲碁部の普及拡大

(2) 社会人の囲碁サークルを奨励

(3) 助成を増やす(囲碁ガールスの拡大など)

(4) 碁会所等、他の囲碁団体と連携強化を通して高齢者不安の増大 

2.      草の根囲碁普及活動の支援

(1) 囲碁の裾野拡大に向け、初心者対象指導法と級位認定の統一

(2) 囲碁カフエ、朝囲碁ボランティアの活動支援

(3) 囲碁指導員、学校指導員制度の改革・活性化=バートナーシップ型

 

   私は、ここまでは非の打ち所のない完璧な目標の設定だと考えました。

   そして次に…

「行動2, 世界で勝てる棋士を数多く育成する。」

その見出しには、世界トップ10人に2人、トップ20に4人、トップ50に10人

となっていました。

 これも、種を蒔きながらその種の発芽を待つという、誠に理の叶った考えだと賛成でした。

ところが2021年になると、日本棋院は突然「100周年ビジョン」リニューアルについてというタイトルで前の方針を変更し発表しました。

。ただ三年前から始めた我々の活動は、未だ実を結ぶところまで来ていませんが、何れ大きな実

を結ぶと確信し、一歩一歩信じた道を進んでいきたいと思います。

 丁度この記事を書き終わろうとしている時、今日の新聞に「1億粒の種まき」という素晴らしい活動が紹介されていました。

 それは「海の森づくり」にというある種まきの成功例で、どんな世界でも種まきが全てをつなぐという理でした。              

会員の皆さん、もう一歩です。

 活動を何とか繋いでいきましょう。

「かみさんに 負けて 関白 ()(くだ)る」

かかあ殿下と  イゴは呼ぶなり        おあとがよろしいようで。

                                              

 第45号                     2024-5-10   (毎月10日発行)  

あすなろ                              

 囲碁文化を愛し、囲碁により           あすなろ囲碁静岡県連合会  

健やかな子どもの笑顔と                  会長 (前 袋井市長) 原田 英之

 囲碁の普及を図る集まり                副会長 江面 雄次・相談役 中村 久男 

                       事務局長 渡辺 浩

 「大凧澄んだ空へ」の次は、首相3泊6日の強行軍で「国民の目をそらそうと」必死?

 私たち「囲碁宿伝」は、GWのついでに一休み。その後の巡回スケジュールは次の通りです。

 

1.       藤枝宿「藤枝市立藤枝小学校」2024年6月5日(水)入門教室開催予定 

4年生 9:15~10:00  4年生10:15~11:00の2時間の授業が、原田会長の口利きで確定しました。

鈴木宏征校長先生は、袋井高校の出身  ということで会長とは話が弾み、楽しい教室が期待できそうです。

掛川宿「掛川市立中央小学校」は故あって、掛川市長のお父さんが交渉していましたが、最初の話から大分変更が生じ、開催の日時等は下記の通りまだ決まっておりません。

 去る6月2日中村相談役と渡辺が「掛川中央小」を訪問し、殿岡教頭先生と次のような打ち合わせを行いました。

 今回、学校は囲碁クラブを立ち上げる計画で、5月8日に4、5、6年生を対象に囲碁入部を呼びかけ、人員等が確定したら、6/14,6/21,6/28の三回に分けて部活をスターとさせる予定。

 また、次の島田宿、金谷宿も会長の交渉で順次具体的になる予定です。

以上のように紆余曲折を経ましたが、日時等が確定次第改めて皆さんに連絡させていただきますので、多数の

出席をお願いいたします。

 

2.       次に久しぶりに感動した「碁縁」の話です。

5月の中旬、突然「日大三島高校の松岡」と名乗る「囲碁将棋部」担当の先生からの電話が入りました。

先生は「当校では囲碁将棋部と名乗 っていますが、実は囲碁を教える先生は一人も在籍せず、従がって囲碁を学ぶ生徒は一人もいません。ところが今年の新入生で二人の囲碁希望者が入ってきました」

「そこで、当校では囲碁の先生を捜すことになりましたが、思いだしたのは私が小学生の頃、裾野のあすなろ囲碁教室で渡辺先生に囲碁を学んだことでした!」

 私は咄嗟のことで、この先生の事は全く思いだせず、ただただ驚いているだけでした。

 電話をいったん保留にし、すぐさま教室の名簿を引っ張り出して捜したところ、なんと21年も前の2003年の生徒名簿に松岡駿介という名前を見つけました。

 この年は例の「ヒカルの碁」ブームが終わった年で、久しぶりで「ヒカルの碁」ブームを思い出させてくれたと同時に、「蒔かぬ種は生えぬ」の(ことわり)が21年の歳月を経た今、まいた種が見事に花開こうとしている現実でした。

 私は講師の件は否応もなく承諾し、GM明けに日大に伺うことにいたしました。

 たったこれだけの経緯(いきさつ)ですが、これは理屈の世界ではなく、子どもを教えた経験がないとまず味わうことができない‶囲碁により繋がる″幸せな一瞬でした。

 俗に十年ひと昔と言いますが、ふた昔も前の縁が、人と人を繋いでくれようとしています。

 多分30歳過ぎの若い男性の顏を、あれこれ想像し、お会いしたらなんとお礼の言葉を掛けたらよいか?

 その時は、私のようなガサツ者が言うのはおこがましいし、また大袈裟は百も承知で恰好を付けますと、こんな風に感じている自分がいました。

「助ける事、助けられること」

 人として生きていくために大切な言葉。

それは「助けてください。手を貸してください。」

「私にできる事はありますか。手をお貸ししましょうか。」

希望は、助けを乞う自分の中にあるのだろう。

 

3.       「井の中の蛙…」だった。

  次は、昨年トヨタを退職し神奈川県の実家に帰った、元会員の「水田厚志」氏からメールをいただきました。 原文のまま、紹介させていただきます。

「閑話休題 こんばんは水田です。あすなろの資料、ありがとうございます。

 さらなる発展を祈念しております。

 私の大学囲碁部時代の友人で京都大学囲碁部OBに喜多宏さんがいます。

 彼はヒカルの碁の漫画を小学校に配る事で、小学校に囲碁を普及させるためのきっかけ作りの活動をしています。

 彼がフェイスブックで活動紹介と協力者募集をしておりましたので、渡辺さんの小学校校長との人脈を役立てて頂けるならと思い、紹介させていただきました。

 以下は彼の活動紹介分の転記です。

 岐阜県高山市の11の小学校8の中学校に同市教育委員会経由でヒカ碁セットを寄贈しました。

 この寄贈で102か所(一年で100カ所越えです)記念にいつもはXでしか広報しないけどFBでもしています。 皆様のご参画をお待ちしています!

  方法は①コミック/現金の寄付 詳細はインディゴhpをご覧ください。

 寄贈実績も掲載

 ②小学校/教育委員会等にアタリをつける ③寄贈しちゃう ヒカ碁寄贈pitサポータークラブ(ライオングループ)に入って頂ければノウハウや資金をご提供します。

 ④東京都/愛知県名古屋市/岐阜県高山市などでヒカ碁寄贈をテコに小学校(学童)などで囲碁教室を始めています。」         

 囲碁教室のスタッフをやりたい!

  自分がやっている教室への導線に活用したいという方もご連絡下さいませ!」

 

水田さんから以上のような [「INDIGO」団体×つながる ]囲碁×つながるを合言葉に活動を行っています。

という言う紹介文とチラシが送られてきました。 

 私は正直言って驚きました! 世の中は広い、あすなろのいままでの活動を、ある人は「こんなことをやっているのは日本中であすなろだけですね」とほめていただき、結構いいつもりになり、多少の自惚れの気持ちも芽生えてきたことは確かです。

 年間102の小中学校へヒカルの碁全集を寄贈するなんて、思いもつかない、スケールで「世の中には上には上がいるものだな」と、正に‶横っ面を殴られた″思いでした。

 これから改めて、あすなろの現在までの活動に甘んずることなく、会員の皆さんの意見を行動の指針として、今後も頑張ろうと反省いたしました。

水田さん新しい情報を、ありがとうございました。

 

4.      それでは恒例の「囲碁川柳いろはカルタ」で、肩の凝りが少しでもほぐれたら幸いです。

あすなろを題材に始めましたが、今回より「東海道」になります。

『鈍行が よいと 碁狂の二人旅』 終点ですよ なあにまだまだ。

 これについては、現在はほとんど車で出かけることが多く、汽車の中で携帯の囲碁セットで囲碁を楽しむなどという風景はまず見られなくなりました。

 時代は大きく変わり、こんな話も通じなくなってしまいましたか?。

 

  

 

 

 

 

  

 

               

 

  

 

 

 

  

 

 

 

 第44号                     2024-4-10   (毎月10日発行)  

あすなろ                              

 囲碁文化を愛し、囲碁により、          あすなろ囲碁静岡県連合会  

健やかな子どもの笑顔と、                 会長 (前 袋井市長) 原田 英之

 囲碁の普及を図る集まり                副会長 江面 雄次・相談役 中村 久男     

事務局長 渡辺 浩

 

 

1.      我々の「囲碁宿伝」は、定めた目標を微動だにせず、誠心誠意、桜と共に春に突入しました。

 そのトップバッターは、原田会長の働きで、第22宿の藤枝宿での入門教室が決定しました。

 藤枝市立藤枝小学校で、1886年創立の歴史ある学校です。

 「自分も大切」(自立)、「相手も大切」(共生)」を教育目標に掲げ、地域社会の担い手として活

動しています。

 開催日は学校の予定で6月中が見込まれ、5年生の3クラスを午前の3時間の予定です。

また、次の島田宿、金谷宿と、会長の采配により、学校からの連絡が入り次第具体的になるの

で、順次お知らせいたします。

 

2.      次に現在進行中の蒲原地区、静岡市千代田地区の新たな「囲碁宿伝」の「よりみち活動」につ

いてお伝えします。

 最初は長﨑清登さんの蒲原地区の、その後の「よりみち活動」についての報告があり、次に

静岡市千代田地区の杉田容章さんからの新たな「よりみち活動」の報告を頂いたので続いてお知らせします。

別紙「蒲原及び千代田地区での子供囲碁教室の普及活動について」

コメント (1) 長﨑さんの蒲原地区の「苗作り」が順調に進展しているようで、今後の「部活動~放課後教室」への継続しての普及が見込まれ楽しみです。

(2)の杉田さんの静岡市千代田小学校の「放課後児童教室」が三回実施できたことが報告され、今後の展開が期待されます。

特にいつものように杉田さんの報告は、常に新しい発見と、それをどのように今後の教室に生かせるかなどが含まれる新鮮なものです。

 子どもに楽しさをどのように伝えられるか、そのことが仲間とどうつながっていくのか。

 これからの当会が、どのように発展していくか、その進捗はこのあたりが重要な一つのカギと考へています。

 今年度、裾野あすなろ教室では、32年目の教室が17名の生徒でスタートしましたが、長くやっているとややもすると、マンネリの弊害に陥りがちになりますが、ここで立ち止まり、初心に帰ってやり直そうと反省の材料にさせていただきます。

 

3.      ここで久しぶりに函南町の飯田紀久男氏の登場です。

飯田さんは「健やか長寿祭」の東部地区の常連で、2020年の暮れに当会に入会されまた。

飯田さんは文豪の『室生犀星』の作品を長きにわたり研究し「音楽への愛と祈り」という本を出版され、その時当会に著書を紹介したのが切っ掛けで交流が始まったという異例の方で

す。

第一回の三島宿沢地小の教室に参加されたのを皮切りに、沼津の今沢小、清水江尻小、静岡

葵小、清水興津小と熱心に参加されましたが、ここのところ「よりみち活動」の一環としての函南東小のクラブ活動の立ち上げに奔走し成果を上げられました。

 そして、4月6日の裾野あすなろ教室の第一回が、東西公民館で開催されましたが、その最中、飯田さんはわざわざ年会費を持参し、新たな活動の報告に裾野まで来られたという律儀な人柄で、改めて頭が下がりました。

 では、報告書を原文のまま掲載いたします。

「函南東小学校 囲碁教室について

 A 日程…令和6年 1月~2月 昼休み  20分間 計6回

 B 対象 3年生 全4クラス 希望者 約50名 各グループ 約10名ずつ。

C 内容 万波佳奈著「囲碁入門」をテキストに最初のルール1・2を全員にコピーし手渡す

 ③石の計算…囲碁は陣取りゲームであることをまず教え、9路盤で縦、横にそれぞれ一手ずつ石を置いて境界線を決め、4×9=36  3×9=27  4線を囲った人が9目勝ちということを示す。

 ④石の取り方…隅辺、中央で、それぞれ石を置いて実践してもらう。

 ⑤ゲーム…以上の知識でゲームを行う。

  ポン抜きをしたり、3石以上の石をとってしまう子もいたり、短時間で楽しく出来た。

 ⑥アンケート…後日、簡単なアンケートを作成して書いてもらったところ、約8割の生徒が、囲碁は面白そうで、友達や家族でやってみたいという感想を得た。

 D 今後の予定 6月~11月まで、クラブ活動として放課後1時間 月1~2回 計7回行うという計画を示された。4~6年がクラブに参加する。

 E 学校の対応…土屋清隆教頭、長本絵里主幹教諭が企画立案し、長本先生が一緒にゲームをしてアドバイスをしてくれたり、担任の先生も2人2回ほど参加された。

  松下八十二校長も2回顔を出され、生徒が楽しそうだ、という感想を戴いた。

 

コメント~以上の報告で分かるように、函南小の生徒に囲碁を伝える様子が、いきいきと描かれていて、失礼ですが「囲碁宿伝」の東海道の各宿場の子どもたちと一味ちがった、伊豆の子どもたちの囲碁を楽しむ息遣いが伝わり、これから,このよりみち活動がどのように膨らみ発展していくのか、飯田さんの誠心誠意の教え方に、伊豆の山々に大きな灯りが見えてきました。

   とにかく囲碁の普及に「妙手」はありません。

   

   飯田さんのように前を見て「種まき」をしていけば、次に間違いなく「発芽」し、「花が咲きます」。 「まかぬ種は生えぬ」を理解できず、50年も無為に過ごしてしまった自分が今さらながら悔やまれます。

   飯田さんの普及の試金石となるこの「よりみち活動」が、伊豆地区の囲碁普及の一歩となるか、皆様のご協力とご指導に掛かっていると、初心に帰りお願い申し上げます。

   本当にありがとうございました.

   

4.      最後は今回で三回目になる「囲碁川柳いろはカルタ」で、肩の凝りがほぐれれば幸いです。

あすなろを題材に始めましたが、今回は「な」ですね。

「泣くような 声で三度目 待ってくれ」

ダメだ、野球でも三振がある。

実は裾野市囲碁愛好会が150名の会員をかかえていた最盛期の頃の実話。

会長「二手前まで待ってくれ」と言う人がいます。どうしますか?

その方は今頃、あちらの例会で……。               以上