令和ナチュラルライフ

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石けんも合成洗剤も、固形・粉末・液体など色々な形状をしています。

石けんかと思って買ったらそうじゃなかった、ということがあります。

石けんと合成洗剤。

見分け方は簡単です。

「石けん」と書いてあるかないか、です。

 

日本の洗浄剤は洗剤と呼ばれています。

掃除用であれ、洗濯用であれ、人間を洗う人間用であれ、汚れを落とすものは洗剤です。

 

石けん界面活性剤なら石けん洗剤です。

油脂または脂肪酸にアルカリ剤を混ぜた単純な化学物質です。

 

合成界面活性剤なら合成洗剤です。

石油に添加物を混ぜた複雑な化学物質です。

複合石けんというものも合成洗剤の一種です。

 

つまり洗剤は、石けんか合成洗剤かのどちらかです。

布が綿麻絹ウールという天然繊維と、それ以外の化学繊維に大別されるのと似ていますね。

 

繊維メーカーが誇らしげに「綿100%です」とアピールするように、石けんメーカーは誇らしげに「石けん」と記載します。

「うちの商品、合成洗剤じゃありませんよ。石けんですよ。」というわけです。

石けんなのに石けんと記載しない石けんメーカーはこの世にありません。

石けんと書いてあれば、それは石けんです。

合成洗剤は、石けんとは名乗れないのです。

石けんと書いていなければ、それは合成洗剤です。

複合石けんと書いてあれば、それは合成洗剤の一種です。

 

洗濯用洗剤と台所用洗剤は「石けん」か「合成洗剤」かの記載をしなくてはいけない、と法律で決まっているそうです。

でも不思議なことに、人間を洗う洗剤は、合成洗剤であっても合成洗剤と記載しなくてもいいそうです。

人間用なんだから、これこそきちんと記載しなくちゃおかしいと思うんですがねえ。

 

ですから、合成洗剤とも石けんとも記載のない洗顔フォーム、ボディーソープ、ハンドソープ、シャンプーなどの人間用洗剤は、すべて合成洗剤です。

合成洗剤メーカーは、記載の義務がなければもちろん商品に「合成洗剤」とか「合成界面活性剤」とは記載しませんからね。

そして人間用合成洗剤は、商品名に堂々と「ハンドソープ」「ボディーソープ」と記載されています。

人間用合成洗剤は石けんと記載してはいけないけどソープと記載してもオーケー、という日本の法律はおかしいと思います。

 

それと、合成洗剤は添加物のオンパレードですが、石けん洗剤であっても添加物が入っている商品もたくさんあります。

そして添加物にも様々なものがあります。

例えば、粉石けんによく入っている炭酸塩は石けん洗剤のアルカリ度を上げる助剤で、無機物なので生分解の必要がなく、環境に負担をかけないのだそうです。

これはつまり、生分解が必要な有機物である界面活性剤(石けんや合成洗剤)よりも地球に迷惑をかけない、ということ。

それに対して蛍光増白剤は、安全性が確立されているという話は聞いたことがありません。

添加物にも色々あります。

炭酸塩は洗濯洗剤として素晴らしい添加物、と覚えておいてください。

 

もちろん安全性が確立されていないからと言って、危険だと確定したわけではありません。

でも、私たちの寿命は、長くはない。

五千年も生き延びて、安全か危険かを見極めることはできません。

合成洗剤であれ、添加物であれ、安全性が証明されていないものには距離を置こう、と考えています。