小沢氏元秘書への“立証の対象にしない裏献金”とはどういうことか?大手メディアの情報操作を検証する

週刊・上杉隆
(DIAMOND online 2011年3月3日) http://p.tl/QMv1

 東京FM「タイムライン」にレギュラー出演している。番組冒頭、その日のニュースが何本か読まれる。今夕、そのうちのひとつに対して、どうしても納得のいかないものがあった。

〈「裏献金」立証せず 小沢公判で指定弁護士 元秘書との「共謀」焦点〉(共同通信)

 こうしたタイトルの放送記事だった。念のため、共同通信のウェブに当たると、微妙にニュアンスが変わって、次のようなタイトルになっていた。

〈小沢氏公判で「裏献金」立証せず 検察官役の指定弁護士〉(共同通信ウェブ版)

 本コラムでは、別途入手した共同通信の放送原稿を元に、日本の大手メディアではどれだけひどい情報操作が行われているかを検証してみる。(以下とくに断りのない引用はすべて共同通信から)

■「検察官側」とはいったい誰か?あえて不正確な表現をする不思議

〈政治資金規正法違反の罪で強制起訴された民主党の小沢被告の裁判をめぐって検察官側はゼネコンから元秘書への裏献金の受け渡しについては立証の対象にしないことが関係者の話で分かりました〉

「小沢元代表」や「小沢議員」ではなく〈小沢被告〉という呼称がいかにも悪意に満ちているが、これは表現の自由の範囲なので問題はない。問題は次の表現だ。

〈検察官側は――〉。

 一般人が聞けば、いや政界関係者が聞いても、聞き逃してしまう仕掛けがここに施されている。よく見ていただきたい。この表記は「検察側」ではなく〈検察官側〉である。

検察は、一連の小沢疑惑について捜査の上2度にわたって不起訴にしている。つまり、ここでいう〈検察官側〉というのは検察役の弁護士のことである。

 なぜ、記者は正確に書かないのだろう。これではいまだに「検察庁」が捜査をしているかのような書きぶりだ。

■「立証の対象にしない」のなら、それを「裏献金」と書く根拠は?

 さらにその後の表現もひどい。

〈裏献金の受け渡しについては立証の対象にしないことが――〉

〈裏献金〉が立証の対象ではないということはどういうことか。つまり、それは「裏献金」ではなく表の献金だったということである。

 実際、水谷建設からの献金は水谷側(水谷功会長)も、小沢側(石川知裕議員、大久保隆規秘書)もともに否定している。

 また、西松建設からの献金は表の献金だったことがすでに裁判で認められている。

 となると、〈ゼネコンから元秘書への裏献金〉とする根拠がなくなってしまう。では、いったい記者は何を根拠に〈裏献金〉と書いたのだろうか。

 共同記事はこう続いている。

〈これにより小沢元代表の裁判の争点は、資金管理団体「陸山会」の収支報告書にうそが記入された事件について元秘書との共謀があったかどうかなどに絞られることになります〉

 私には日本語を読解する力がないのだろうか。この文章はどう読んでも意味が通じないのだ。

 とくに〈うその記入された事件〉という意味が皆目分からない。いったいいつ陸山会の収支報告書に〈うそが記入された〉のだろうか。

 そもそも、その〈うそ〉とは何か。まさか金額の合致している「期ズレ」を〈うそ〉と言っているのだろうか。いや、そんなはずはないだろう。では何か。もしかして、私の取材不足で新たな疑惑(うそ)が生じたのかもしれない。

〈ただ、検察側は明確な証拠が得られていない状況です〉

 またもや難しい日本語が出てきた。この〈検察側〉とはいったい何を指すのか。

 1年半にわたる検察庁の捜査は結果「不起訴」となり、すでに終結していることは先に述べた(第160回)。ところが、ここでは〈検察官側〉ではなく、〈検察側〉となっている。

 まさか、わざと間違えるとは思いたくないが、この書き方では、いかにも検察の捜査がまだ終結していないかのような印象を受ける。とくにそこまで注意深くニュースを聞いていない一般人はなおさらだろう。

■たったこれだけの短いニュースも注意深く読めばこれだけの欺瞞が

 こうした情報操作は日常的に行なわれている。この短いニュースの中にもこのように再三にわたって出てくるのだ。

 この欺瞞に満ちた記事は次のような一文で終わる。

〈このため検察官役を務める指定弁護士は、小沢元代表の有罪を立証していく上で裏献金があったかどうかを関連付ける必要性はないと判断し裏献金の受け渡しについては立証の対象にしないことを決めたもようです〉

 これほど難解な日本語をみたことがない。〈有罪〉〈裏献金〉〈裏献金〉と記者は書いているのだが、それはつまり、一言で言えば「表の献金で無罪」ということではないのか。

 しかも、最後になってやっと〈検察官側〉〈検察側〉ではなく、〈検察官役を務める指定弁護士〉と正確に書いている。

 いったい日本の大手メディアは何をしたいのか。こんな情報操作をしているヒマがあったら、別の事件を追ったらどうか。

 たとえば、政治資金収支報告書の虚偽記載で「政治とカネ」の問題を抱える前原誠司外務大臣の次の疑惑などはどうか。

〈前原誠司外相の関係政治団体「まえはら誠司東京後援会」の2009年分の政治資金収支報告書に、実際にはパーティー券を購入していない会社が、50万円分を購入したと記載されていることが1日、関係者への取材で分かった。

 前原氏側は「似た名前の会社を取り違え、誤って記載した」としており、近く詳細を説明する方針。

 収支報告書によると、前原氏は大臣就任前の09年4月12日、東京都内のホテルでパーティーを開催。約1820万円の収入があった。報告書では、このうち50万円分を千葉県四街道市にある番組制作会社が買ったと記載した。

 しかし、同社の代表は取材に対し「パーティー券を買ったことはない」と否定。報告書で同社の代表とされた人物名も、全く知らない人物だといい、「前原議員とは関係がなく、なぜこうなったのか分からない」と困惑した様子だった。

 前原氏側からは先月27日、「お騒がせして申し訳ない」という書簡が届いたが、今後の対応については書かれていなかったという〉(時事通信/2011/03/01)

 この「事件」を取材する方が、よほど容易だと思う。なにしろ小沢氏の記事のような難解な日本語は一切不要なのだ。
支離滅裂菅政権に国政は無理 (日刊ゲンダイ2011/3/2)

民主党にはがっかりだ

―昔の自公政権時代とそっくり同じ国会審議のやり方を見せられて何が政権交代だったのかと選挙民はアキれ怒っている

どこが「熟議」の国会なのか。深夜の国会で予算案が衆院を通過したドタバタ劇を見せられた国民は「日本の政治は変わらないな」とウンザリしたに違いない。

2011年度予算案は、政権交代後、民主党が初めて本格的に編成した予算案だ。国会審議も自民党時代とは様変わりして当然だった。民主党も「国会改革」を大きく掲げていた。しかも、国会は衆参がねじれているから、民主党は知恵を絞り、ひと工夫も、ふた工夫もする必要があったはずだ。
ところが、どうだ。国会の風景は昔の自公政権時代とまったく変わらない。なんの工夫もなく、閣僚は役人が用意したメモを読むだけだ。国民が耳を傾けるような答弁はひとつもない。低調な国会審議は話題にさえならなかった。
ただ、スケジュール通りに審議時間が過ぎるのを待ち、時間がきたら「さあ、採決だ」と300議席の数の力で衆院を通過させただけだ。

何から何まで、自民党政権と同じじゃないか。民主党政権になって、いったい何が変わったというのか。
与党と野党が入れ替わっただけだ。
「民主党は衆院で300議席も持っているのだから、いくらでも国会審議のやり方を変えられたはずです。たとえば、全体で45分間しかない党首討論です。いまは自民党と公明党にしか資格が与えられていないが、自民党から共産党まで各党に1時間ずつ割り当てて党首討論すれば、激論が交わされ、国会審議は盛り上がったはず。国民だって『政権交代で政治が変わったな』と実感できたでしょう。時間がないというなら、夜7時から開催したってよかった。野党だって反対しなかったはず。ところが、菅首相は日本の政治を変えようという熱意のカケラもない。頭にあるのは、なんでもいいから予算を成立させて政権を維持したいという保身だけです。これでは国民が菅民主党に失望するのも当然です」(政治評論家・山口朝雄氏)

◆民主党の理念捨てた予算案を成立させてどうする

09年衆院選で有権者が3200万票という圧倒的な票を民主党に投じたのは、この国の政治に「変化」を求めたからだ。

民主党なら自民党とは違う政治をやってくれるはずだと期待した。なんといっても「脱官僚」「政治主導」「国民生活が第一」という民主党が掲げたマニフェストは、有権者の胸にストレートに届いた。 ところが、菅首相は民主党の「マニフェスト」を次々に見直し、破棄しているのだから、こんな裏切りはないだろう。とうとう、マニフェストの目玉である「子ども手当」まで見直すと言い出している。
民主党が掲げた「子ども手当」の理念は、「社会全体で子育てする」ため、子どもへの現金給付を親の所得で区別しないことだった。所得制限をしていた自公政権の「児童手当」を、わざわざ否定して導入したものだ。
なのに、菅首相は「予算関連法案」の採決で公明党の協力を取りつけるために、「子ども手当」を「児童手当法」を改正する形で実現させるつもりだ。「子ども手当」の名を捨て、理念を捨て、所得制限を復活させるつもりでいる。
菅首相は「子ども手当」だけでなく「年金一元化」「高速道路の無料化」……と09年マニフェストを片っ端から見直しているが、冗談ではない。

国民は「09年マニフェスト」を信じて民主党に一票を投じたのだ。あのマニフェストが全部ウソ、ペテンのデタラメだったというのなら、09年総選挙で当選した民主党議員は全員即刻、辞任すべきだ。
「子ども手当の見直しは、給付額を2万6000円から1万3000円にするといった金額の問題ではありません。子ども手当は『控除』から『給付』へと、国の形を大きく変える民主党らしい政策でした。その『子ども手当』を見直したら、民主党は民主党ではなくなってしまいます。『年金一元化』や『高速道路の無料化』も、『国民生活が第一』という民主党の理念が形になったものです。菅首相は公明党の協力を得て、予算関連法案を成立させるために、子ども手当の見直しを唱えているのでしょうが、民主党の理念を捨てた予算を成立させることにどんな意味があるのでしょうか」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

そもそも、菅首相はほんの1カ月前、民主党の党大会で「子ども手当は歴史の上で画期的政策だ」と絶賛していたはずだ。政権維持のために舌の根も乾かないうちに見直すなんてどういう神経をしているのか。

◆国民を裏切った菅首相を引きずり降ろせ

いったい菅首相は、何のために総理をつづけているのか。
自民党議員に無能ぶりを指摘された首相は、「野党生活が長く、市民運動的な発想で物事に当たることが多かったので、その体質が抜けきらない」と作り笑いを浮かべていたが、ハッキリ言って、この男が国政を担うのは無理だ。

伸子夫人が首相の就任直後「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」という本を出版したのも、長年連れ添った菅首相の限界が分かっていたからだろう。
「菅首相の最大の問題は、総理大臣としてやりたいことが何もないことです。歴史的な政権交代を実現したマニフェストを平気で見直せるのも、そのためです。恐らく、なぜ小沢一郎がマニフェストの実現にこだわるかも理解できないはず。なにしろ菅首相は、『これからはオリーブの木だ』と連立政権を理想としていたかと思ったら、『やっぱり2大政党だ』と臆面もなく主義主張を変えてしまう。20年以上『日本に政権交代可能な2大政党を根づかせたい』と言いつづけてきた小沢一郎とはまったく違う。菅首相のように理念や信念がない人物が権力を握った場合、怖いのは、やりたいことがないために、権力維持だけが目的になりかねないことです。保身、延命のためならどんなことだって平気でやりかねない。実際、ここまで国民の支持を失っても『なんとしても4年間頑張りぬきたい』と国会で答弁している。統一地方選を控えた議員が退陣を求めても、やりたいこともないのに、あくまで総理のポストにしがみつく構えです。自分がどう評価されているかを客観視する力さえ失っている。こんな人物がトップに立っているのは、恐ろしいことです」(鈴木哲夫氏=前出)

最近の菅首相は、政策をそっちのけにして、三木武夫元首相が「三木降ろし」をどうしのいだか研究しているという。心ある民主党議員は、どうすれば「マニフェスト」を実現できるか考えるべきだ。こうなったら、首相を引きずり降ろすか、仲間を集めて「新党」を結成するしかないだろう。



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●偽装献金の認識否定=西松事件で大久保被告-本人質問・東京地裁
(時事通信 2011/03/02-12:30)http://p.tl/WPIe
 小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反罪に問われた元秘書3人の第6回公判が2日、東京地裁(登石郁朗裁判長)であり、前日に続き元公設第1秘書大久保隆規被告(49)の被告人質問が行われた。土地購入事件と併せて審理されている準大手ゼネコン「西松建設」をめぐる事件について、大久保被告は偽装献金の認識を否定した。
 大久保被告は2005~06年、当時の同社総務部長から、業績悪化を理由に献金の減額や終了の申し入れを受けた際、「急に言われても困る」「何とかならないか」などと難色を示したり、譲歩を求めたりしたとの検察側の指摘に対し、「そのような話をした記憶はある」と述べた。
 一方、実質的に同社からの献金と分かっていたのではないかと問われると、「西松建設からの献金とは考えたこともなかった」と否定した。



●官房長官 予算案発言で陳謝
(NHKニュース 2011年3月2日 12時6分)http://p.tl/p8FO
枝野官房長官は、参議院議院運営委員会の理事会に出席し、平成23年度予算案と関連法案を一括して参議院に送る方が異例だなどと発言したことを陳謝し、参議院での予算案の速やかな審議入りに協力を求めました。
平成23年度予算案が、関連法案に先行して参議院に送付されたことを巡り、野党側が反発していることを受けて、西岡参議院議長は、枝野官房長官に説明を求めていました。これを受けて、枝野官房長官は参議院議院運営委員会の理事会に出席し、1日の記者会見で「予算案と関連法案を一括して参議院に送る方が異例だ」などと発言したことについて、「至らぬ表現で誤解を招いた。訂正し陳謝する」と述べました。そのうえで、枝野官房長官は、平成23年度予算案の参議院での速やかな審議入りに協力を求めました。これに対して、自民党など野党側は「審議に入る前に閣僚が陳謝するような事態は、二度と起こすべきではない」と述べました。野党側は、枝野官房長官の説明を踏まえ、3日から予算案の審議に入るかどうか検討することにしています。



●枝野官房長官が陳謝…「特別でない」発言
(読売新聞2011年3月2日12時02分)http://p.tl/oeUa
 参院議院運営委員会は2日午前の理事会で、2011年度予算案が歳入の裏付けとなる予算関連法案と切り離して参院に送付されたことに関し、「特別のことだとは思っていない」などと発言した枝野官房長官を呼び、説明を受けた。
 枝野長官は「誤解を与えたとすればご迷惑をかけた」と陳謝し、参院での予算案の審議入りを求めた。
 枝野長官は1日の記者会見で、野党が求める予算案と関連法案の一括処理について、「現行憲法下ではむしろその方が異例だった。(分離処理が)特別のことだとはまったく思っていない」と反論し、野党から反発を受けていた。



●小沢氏への「裏献金」は立証せず 指定弁護士
(産経新聞 2011.3.2 12:24) http://p.tl/nG-9
 資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反罪で民主党元代表、小沢一郎被告(68)を強制起訴した検察官役の指定弁護士が、中堅ゼネコン「水谷建設」から小沢被告側に渡ったとされる裏献金について立証しない方針を決めたことが2日、関係者への取材で分かった。

 小沢被告の公判の争点は、衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人との共謀の有無や、捜査段階で小沢被告の関与を認めたとされる石川被告の供述調書の信用性などに絞られることになった。

 審理が始まっている元秘書3人の公判で、検察側は、水谷建設は元公設第1秘書、大久保隆規被告(49)から計1億円の裏献金を要求され、胆沢ダム(岩手県奥州市)の下請け工事受注の謝礼として石川被告、大久保被告に5千万円ずつ渡した、と主張。土地購入の原資となった4億円に裏献金が含まれているとは特定していないが、4億円を政治資金収支報告書に記載しなかったのは「裏献金受領が露見する恐れがあったため」として、事件の動機と位置づけている。

 小沢被告の公判前整理手続きは今月16日から始まり、初公判は早ければ夏ごろとなる見通し。


●特捜部長「小沢さんは助けてくれない」 石川被告
(テレ朝ニュース2011/03/02 18:38) http://p.tl/4vFJ
民主党・小沢一郎元代表の政治資金をめぐる事件の裁判で、元秘書の石川知裕被告は、取り調べの際に当時の特捜部長からのメッセージを聞かされて自白を促されたと証言しました。

 元秘書の石川被告は、取り調べの段階で収支報告書の嘘の記載を認めたことについて「検事に言い分を聞き入れてもらえなかった」と証言して、無罪を主張しています。2日の被告人質問で、石川被告は、勾留中に当時の特捜部長が拘置所を訪れ、「小沢さんはあなたを助けてくれないよ」という内容のメッセージを残したと証言しました。石川被告はこのメッセージを聞き、「早く認めろと感じた」と当時の心境を語りました。また、検察側が「岩手県の胆沢ダムの工事受注に小沢事務所が関与している」と主張していることについては改めて否定しました。次回の裁判では、取り調べを担当した特捜部の検事が証言する予定です。


●「西松の献金と思わず」大久保被告が反対尋問で証言
(産経新聞 2011.3.2 11:34)
 小沢一郎民主党元代表(68)の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の第6回公判が2日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で開かれた。元公設第1秘書の大久保隆規被告(49)への検察側の反対尋問が行われた。

 準大手ゼネコン「西松建設」から小沢元代表側への違法献金事件に関する質問で、大久保被告は「西松建設からもらったとは、これっぽっちも思っていなかった」と主張した。

 大久保被告は、陸山会の会計責任者だったが、「あまり金のことに興味はなかった。経理実務は私の仕事ではなかった」などとし、献金の額も細かく把握していなかったとした。

 今回の陸山会の土地購入をめぐる事件の公判では、同社から企業献金を受けながら、政治資金収支報告書に同社のダミー政治団体からの献金と虚偽記載したとされる西松建設の事件も併せて審理されている。大久保被告は1日の被告人質問で、東北地方の公共工事受注了承に自身が関わっていたことを認めていた。



●池田被告、不記載理由に「個人資産なので必要ない」
(産経新聞2011.3.1 11:45)http://p.tl/dvNM

 小沢一郎民主党元代表(68)の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の第5回公判が1日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で開かれた。石川被告の後任の会計事務担当だった元私設秘書、池田光智被告(33)への被告人質問が行われた。

 池田被告は小沢元代表からの4億円について「(小沢元代表の)個人資産なので、収支報告書に記載する必要がないと思っていた」と改めて主張した。

 検察側は、4億円が収支報告書に記載されてないことから「収支報告書の繰り越し残高と実際の通帳の数字にずれが出るのは当然ではないか」と質問したが、「過去の(政治団体間の)資金移動が書かれていないと思った」などと説明した。また、元公設第1秘書、大久保隆規被告(49)については「関わりを考えたこともなかった」と共謀を否定した。

 先月25日の公判で池田被告は、収支報告書の内容を小沢元代表に報告したことについて「一度もない」と否定。毎年12月末に、関連する5政治団体の総収入と総支出や、その差額のみを報告したと述べていた。


●“調書 元検事が勝手に作成”
(NHKニュース 2011年3月1日 18時19分) http://p.tl/si5B
民主党の小沢元代表の政治資金を巡る事件の裁判で大久保隆規元秘書は1日、改めて無罪を主張し、事件への関与を認めた捜査段階の調書は、厚生労働省元局長の村木厚子さんの事件で証拠を改ざんした罪に問われている元検事が勝手に作ったものだと述べました。
民主党の小沢元代表の公設第1秘書だった大久保隆規被告(49)は、小沢元代表の資金管理団体が土地の購入資金に充てた4億円を巡って収支報告書にうその記載をしたとして衆議院議員の石川知裕被告(37)ら元秘書2人とともに政治資金規正法違反の罪に問われています。1日の裁判で大久保元秘書は「自分は経理などを担当しておらず、収支報告書には一切、関与していない」と改めて無罪を主張しました。そのうえで、「小沢先生に土地の購入資金が足りないことを相談したら『俺が出しとくよ』と言われて4億円を借りただけで、もともと隠す必要のない金だった」と述べました。さらに大久保元秘書は自分の捜査段階の供述調書について「村木厚子さんの事件で証拠を改ざんした罪に問われている元検事の前田恒彦被告(43)から『あなたが認めないと小沢元代表も取り返しのつかないことになる』と言われて関与を認めてしまった。元検事は私用のパソコンで勝手に調書を書き上げ、その際、『今は作家の時間だから』とか『ここで大久保さんがこの発言をしたことにしよう』などと言っていた」と述べました。この元検事が作成した調書は、東京地検が裁判への証拠の申請を撤回しています。



●前原外相側団体が記載不備=買ってない会社がパー券-「取り違えた」近く説明へ
(時事通信2011/03/01-23:41)http://p.tl/7yZ5
 前原誠司外相の関係政治団体「まえはら誠司東京後援会」の2009年分の政治資金収支報告書に、実際にはパーティー券を購入していない会社が、50万円分を購入したと記載されていることが1日、関係者への取材で分かった。
 前原氏側は「似た名前の会社を取り違え、誤って記載した」としており、近く詳細を説明する方針。
 収支報告書によると、前原氏は大臣就任前の09年4月12日、東京都内のホテルでパーティーを開催。約1820万円の収入があった。報告書では、このうち50万円分を千葉県四街道市にある番組制作会社が買ったと記載した。
 しかし、同社の代表は取材に対し「パーティー券を買ったことはない」と否定。報告書で同社の代表とされた人物名も、全く知らない人物だといい、「前原議員とは関係がなく、なぜこうなったのか分からない」と困惑した様子だった。
 前原氏側からは先月27日、「お騒がせして申し訳ない」という書簡が届いたが、今後の対応については書かれていなかったという。 



●参議院 予算案2日付けで受領
(NHKニュース 2011年3月2日 16時57分) http://p.tl/jMMW
西岡参議院議長は、記者会見し、平成23年度予算案を参議院が受領した日を、衆議院で可決された1日ではなく、2日付けとすると発表しました。参議院事務局によりますと、予算案を参議院が受領した日が、衆議院が可決した日と異なるのは初めてだということで、論議を呼ぶことも予想されます。
平成23年度予算案が、1日に関連法案に先行して衆議院で可決されたことに、野党側は反発しており、自民党内からは、憲法が、予算案の自然成立について、「参議院が、衆議院の可決した予算を受け取ったあと、30日以内に議決しないとき」と規定していることを踏まえ、受け取る期日を参議院で主体的に決めることができるのではないかという指摘も出ていました。これについて、西岡参議院議長は記者会見し、「事務局からは、『これまでは衆議院から送付された時点で受領している』などと助言を受けたが、1日まで与野党間で議論があったため、今回は私の責任で、2日に受領したことにする」と述べました。そして、西岡議長は「憲法上でも、衆議院から送られた予算案を参議院が自動的に受領すると書いてあるとは読めない。ただ、憲法上の解釈で意見が出てくることは承知している」と述べました。予算案を受領した日が2日でも、憲法の規定で、年度内に成立することに変わりはありません。ただ、参議院事務局によりますと、予算案を参議院が受領した日が、衆議院が可決した日と異なるのは初めてだということで、論議を呼ぶことも予想されます。民主党の羽田参議院国会対策委員長は、記者会見で「憲法の条文を素直に読めば、法案が衆議院で可決されたと同時に、参議院に送付されることになっており、西岡議長の判断は憲法違反になると思う。参議院が独自の判断で法案を受領するか、しないかを判断できることになれば、法案が気にくわないから、ずっと受領しないということも可能になり、あってはならない」と批判しました。



●蓮舫行政刷新相 献金返還の考え
(NHKニュース 2011年3月2日 22時45分) http://p.tl/gVCr
蓮舫行政刷新担当大臣は、脱税事件で摘発された男性が役員を務めていた企業が、みずからが代表を務める政党支部に献金していたと一部で報道されたことについて、献金があったことを確認したとしたうえで、道義的観点から、献金を返還する考えを示しました。
これは、平成16年に3億円を超える法人税の脱税の疑いで逮捕・起訴された男性が役員を務めていた企業が、平成19年6月に、蓮舫大臣が代表を務めている政党支部に120万円を献金していたと一部で報道されたものです。これについて蓮舫大臣は、2日夜、記者会見で、この報道を受けて事実関係を調査した結果、献金があったことを確認したと明らかにしました。そのうえで、蓮舫大臣は「この企業が脱税事件を起こした方と関連があるかどうかを、私のほうで調査して断定するのは難しいが、疑いを持たれたということで、『李下に冠を正さず』ではないが、道義的観点から、事務所に返還するよう指示を出した」と述べ、献金を返還する考えを示しました。


●民主執行部、個別説得も不調 本会議採決欠席の議員
(共同通信 2011/03/02 18:20) http://p.tl/or-I
 民主党執行部は2日、衆院会派離脱届を提出し2011年度予算案の衆院本会議採決に欠席した16議員が予算関連法案の採決でも造反を繰り返さないよう個別の説得を続けた。だが各議員は「自分なりに考えた上での行動だ」などと強調、説得工作が奏功する見通しは立っていない。

 藤村修幹事長代理は2日、代表格の渡辺浩一郎氏を除く15人と個別に連絡を取り面会を求めた。この日、呼び出しに応じたのは笠原多見子、熊谷貞俊、三輪信昭、大山昌宏、高松和夫、菊池長右エ門、川口浩、相原史乃の計8氏。藤村氏は予算案採決欠席に対し1日決定した「厳重注意」措置を伝えるとともに、今後は造反行動を慎むよう要請した。だが欠席議員らは「覚悟を決めながら一回一回、行動しています」(笠原氏)などと述べるにとどまった。藤村氏は3日も残るメンバーとの個別接触を続ける方針だ。

 一方、16議員が国会内で開催した定例会合には、小沢氏側近の川内博史氏が“名代”としてゲスト出席し「党を思い、国を思いやむにやまれぬ思いで行動したことに深い敬意を表する」と造反への理解を表明。「菅内閣は自ら発した言葉を裏切り、言い訳に終始している。国民はちゃんと見ている」と政権批判を展開した。



●亀井代表「摘発しないよう指示」 県警在勤時に触れ発言
(共同通信2011/03/02 18:53) http://p.tl/VvTG

 国民新党の亀井静香代表が、2月にさいたま市で開かれた埼玉県警幹部やOBらの会合で、選挙違反を取り締まる県警捜査2課長だった自らの経歴に触れ「特定の陣営の違反を摘発しないよう指示したことがある」と発言していたことが分かった。複数の出席者が2日までに明らかにした。

 亀井代表は警察庁出身で、1969~70年に県警2課長を務めた。出席者の一人は「4月の統一地方選が目前に迫る中、不謹慎。捜査関係者が圧力を感じたとしてもおかしくない」と話した。

 亀井代表は、事実関係などに関する取材に、事務所を通じて「ノーコメント」と回答している。

 会合は2月11日にあった県警OBの叙勲受章祝賀会。県警の署長やOB、統一選に立候補予定の県議、市議ら約300人が出席していた。

 関係者によると、あいさつに立った亀井代表は、2課長当時のエピソードを紹介。埼玉県川口市で夜間に飲食した店近くで、電柱にポスターを張っていた女性に声を掛けると「自民党衆院議員の妻だ」と答えた。

 亀井代表は「奥さんが自ら選挙運動をやっている姿に感銘した。捜査員に『あの先生の陣営に違反があっても捕まえるんじゃないよ』と指示した」と語ったという。


●予算案の参院受領1日遅れ 西岡議長「2日」と決定 意志的運用招くと批判も
(日経新聞2011/3/2 19:10)http://p.tl/WZvJ

 西岡武夫参院議長は2日の記者会見で、1日未明の衆院本会議で可決、衆院を通過した2011年度予算案を参院が受け取った日付を「3月2日」と決めたことを明らかにした。予算案は衆院を通過した日に参院が受け取ったと解釈するのが慣例。「日付が異なるのは現行憲法下では初めて」(衆参両院事務局)だ。

 予算案は憲法60条の規定により、衆院が可決した予算案を参院が「受け取った後、30日以内に議決しないとき」は自然成立する。参院が2日に受け取っても、31日に成立するため「年度内成立」には影響しない。

 ただ、参院議長が受領日を自由に決められるという解釈が確立すれば、恣意的な運用で年度内成立を阻止することも可能になる。これには与党内からも批判がある。西岡議長は与党が予算案と関連法案の採決を分離したことを問題視していた。



●予算案:参院「2日受理」 西岡議長に与党反発
(毎日新聞 2011年3月2日 23時29分)http://p.tl/iTxI
 西岡武夫参院議長は2日、国会内で記者会見し、1日未明に衆院通過した11年度予算案の受理を「2日」とした、と語った。予算案は衆院通過と参院の受理を同じ日とするのが慣例で、異なったことは前例がない。自民党など野党は予算関連法案を切り離し、予算案だけ採決したことに反発しており、西岡氏は「議院運営委員会で議論する時間を取った」と説明した。だが、西岡氏の主張を認めれば参院側が恣意(しい)的に受理を遅らせ、予算成立などを引き延ばすことも可能となるため、与党から批判が出ている。

 憲法60条は予算案に関し、参院受理日当日を含め30日以内に議決されなければ自然成立すると定めている。西岡氏が主張する2日の受理でもギリギリ自然成立し、予算案の年度内成立に影響はない。しかし、受理が3日以降であれば、年度内の自然成立は不可能になるおそれがあった。

 予算関連法案の切り離しに反発する野党に西岡氏が配慮し、受理を1日遅らせた側面もあるとみられる。ただ、西岡氏は2日の会見で「オートマチックに参院送付された(予算案や)法案が議題になるのは疑問に思っていた」と発言。受理日は参院が決められるとの解釈を示し「私が議長でいる間はそう解釈する」と強調した。

 それでも西岡氏の判断には民主党から異論が相次ぎ、輿石東参院議員会長は「憲法改正まで必要になりかねない」と撤回を求めた。安住淳国対委員長は「憲法解釈の一方的変更はあってはならない」と語った。【高山祐】

[小沢元秘書裁判]法廷でバクロされた前田元検事の酔っ払い事件と奇行

(日刊ゲンダイ2011/3/2)

やっぱり、とんでもない奇人変人だった

きのう(1日)東京地裁で小沢一郎元秘書の大久保隆規(49)の被告人質問が行われた。大久保元秘書は今回の事件のキーマン。陸山会の会計責任者であり、水谷建設からのヤミ献金事件の首謀者と報じられてきた。しかし、明らかになったのは特捜検事のあまりにズサンな取り調べ。法廷内は一時爆笑に包まれるほどだった。

◆大阪特捜部から応援、「司馬遼太郎」気取り

陸山会事件で大久保を取り調べたのは、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で起訴された元検事の前田恒彦(43)だ。西松事件に続き、再び大久保を逮捕した6日後の昨年1月21日から応援に駆り出され、15日間にわたって取り調べを任された。
「前田検事にやられた。ダマされたと思う」
大久保は弁護側の主尋問にこう怒りをあらわにすると、次々と前田のズルイ手口と奇行を暴いていった。
「石川さんは認めているよ。アナタが“受けて”あげないと、石川さんはキツイんじゃない」
前田検事から、石川知裕議員が「完落ちした」と伝えられた大久保は、自分も調書のサインに応じてしまった。しかし、この時点で石川の完落ち調書は作成されていなかった。完全なダマシ討ちだ。

さらに大久保が「ビックリした」と証言したのは、前田の調書の作成術だ。事務官を退出させた上で、ロクに質問もせずに手元の資料などを見ながら黙々とパソコンで勝手に調書を書き上げてしまう。あの巨体に似合わず、愛用のノートPCはB5判ほどのミニサイズ。身を縮めながら、「いま作家の時間だから」「司馬遼太郎みたいだよね」と、笑えない冗談まで口にしたという。
一心不乱にキーボードを打っていると、興に乗ったのか、唐突に大久保を指さし、「ここで大久保さん登場!」「ハイ! この発言はアナタ、言ってますよ!」と奇声を発する。
こうした前田の驚愕の振る舞いを大久保が法廷で再現。身ぶり手ぶりを交えたリアルな形態模写に、法廷が笑いに包まれたのだ。

検察側は「改ざん検事」の存在を法廷に持ち出されることを極端に恐れている。「前田検事の取り調べの任意性は争点じゃないぞ」と異議を申し入れたが、あえなく裁判長は却下。続く大久保のバクロはさらにすごい内容になった。「衝撃的過ぎて、怖くなった」という10年1月下旬の“事件”である。
普段なら午前10時には取調室に呼ばれるが、この日はなかなか声が掛からない。1時間ほど待って、ようやく呼び出されて取調室に入ると、顔は真っ赤で目の赤い前田が待っていた。
「大阪から一緒に応援に来た後輩と朝5時まで飲んじゃって……」
酒の臭いをプンプンさせながら、大久保に「アナタの子供も“犯罪者の息子”と呼ばれ、結婚もできないかもしれないな」と詰め寄る。

◆こんな男の「作文」で小沢は強制起訴された…

当日の悔しさを思い出し感極まりながらも、大久保は前田のこんな意味深なセリフを再現してみせた。
「オレもいろいろなことをしてきました。やっちゃいけないことにも手を出しました。今回の取り調べを最後に検事を辞めようと思っています」
この時期、前田は大阪の同僚に電話でフロッピー改ざんを打ち明けていた。実際に前田は自ら秋霜烈日のバッジを外すことなく、郵便不正事件のフロッピー改ざんで石もて追われるように検察組織を去った。こんなロクでなしで奇行奇声の酔っぱらい検事の作文調書が、陸山会事件の検察シナリオになり、小沢元代表が検察審査会で強制起訴される判断材料に使われたのだ。

検察審の「市民11人」メンバーも元秘書の裁判を傍聴し、自らの不明を恥じたらどうだ。大新聞は都合が悪いから、陸山会事件の裁判を詳報しないが、とにかく何から何までデタラメすぎる。



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都知事選 慎太郎のダミー 無責任松沢は当選できない (日刊ゲンダイ2011/3/2)

利権引き継ぎ、言いなりになると後継者扱いだが、東京では無名だし都民はヨソ者を嫌う

都知事4選に向け、煮え切らない発言を繰り返してきた石原慎太郎知事(78)だったが、やっと不出馬。事実上の後継者として、神奈川県の松沢成文知事(52)が立候補することになった。

1日、都内で記者会見した松沢は、石原に出馬することを電話で伝えたら「そうか、頑張れ」と激励されたことを明かした上で、「東京でリーダーシップを取り日本再生につなげたい」「無所属で出馬するが、応援したいという政党があれば、よろしくお願いします」などと語った。
「松沢知事は1年前から石原都知事に『引退されるなら、都知事選に出馬したい』とアピールしていたそうです。2人は一緒にディーゼル車規制など首都圏の課題に取り組んできた。選挙時には、お互い応援に駆けつける仲です。また松沢知事の特別秘書・今岡又彦氏(64)は、もともと石原都知事の選挙参謀でした。今回、今岡氏からも石原側に『知事を譲ってくれ』と頼んだといわれています。石原都知事も年齢的に4選はツラい。大っ嫌いな民主党の蓮舫に都政をやらせたくない。それならば部下同然の松沢知事に任せようということでしょう。表立って発言していませんが、出馬を容認した形です」(都政担当記者)

川崎で生まれ育った松沢は、慶応中から慶大まで進み、松下政経塾出身。その後県議をやり、1993年に小沢一郎の新生党から衆院選に立候補して初当選。ところが2003年に民主党を離れ、神奈川県知事に転身した。現在2期目だが、全国初の受動喫煙防止条例を強引に成立させ、愛煙家や飲食店を敵に回した“実績”がある。

石原としては、「松沢なら当選できるし、知事になった後も、いろいろオレが口を出すことができる」と甘く考えているようだが、そう簡単にはいかない。
「いくら経験があっても、神奈川の知事がいきなり横滑りで東京都知事になることに当然、都民は拒否感をもっています。前回の都知事選でも、宮城県知事をやって人気があった浅野史郎が出馬しましたが、支持は広がらず石原に100万票以上の大差をつけられました。最後まで都民からはヨソ者扱いでした。それに、まだ任期が残っている現職知事が、別の場所の知事選に立候補というのは無責任な話です。最終的に自民・公明は石原の意を酌んで松沢を推薦するでしょうが、今後、東国原前宮崎県知事が出馬し、民主党が独自候補を擁立した場合は票が割れ、ワタミ前会長の渡辺美樹だって浮上する。ひょっとすると、共産党の小池だって可能性が出てくる。地味で無名の松沢に、浮動票が集まることはないから当選の保証なんてまったくありませんよ」(政界関係者)

石原は都合のいい後継ができてニンマリ。松沢は松沢で、もう知事になったような会見だったが、ざまあ見ろで、きっと赤っ恥をかく。


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財務省の“出先機関”となった大新聞 (日刊ゲンダイ2011/3/2)

「提言」で消費税増税の大合唱

大新聞は一体いつから、財務省の“出先機関”になったのか――。

政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長・菅直人首相)が先週、基礎年金の財源捻出方法などについて、毎日、読売、日経、産経の新聞各社から提言を受けた。朝日は資料だけ提出、他の4社は論説委員らが出席した。
各社から内容を説明。基礎年金については、日経が全額税方式への移行を唱え、毎日、読売、産経は現行の社会保険方式の維持を主張したのだが、最大の焦点は消費税に対する各社の考え方。「10%」(読売)、「将来10%台半ばまで引き上げ」(日経)、「一体的な税制見直しで、消費増税は中心」(朝日)と軒並み「増税」の大合唱だったのである。会議の最後には菅が「大変有意義な会になった。特に毎日、読売、日経、産経の皆さん方、どうもありがとうございます」とリップサービスまでしてみせた。
消費税増税に向けて、財務省、官邸、大新聞がタッグを組んだのも同然だ。こんなバカげたことが許されていいのか。
メディア総合研究所事務局長の岩崎貞明氏も、こう強調する。
「政府の政策が正しいのかどうかを吟味するのがメディアの役割です。消費税増税については、中小業者などに大きな負担をかける方法が本当にいいのか、他の選択肢がないのか、本気で調査、報道するのがメディアでしょう。仮に提言報道するなら、別の側面もきちんと検証するべきです」
全くである。不祥事が相次いだ検察腐敗も、もとをただせば「従軍記者」たちの無批判タレ流し報道が生んだのである。あの場合は「リーク」という形だったが、今回は「提言」に姿を変えただけ。戦前、大マスコミはこぞって陸軍になびき、大衆をミスリードした。今や陸軍=財務省ではないか。この国のメディアの「大政翼賛」姿勢はちっとも変わっていない。
前原外相 政治資金で悪質なウソ報告 (日刊ゲンダイ2011/3/2)

エラソーに小沢批判しておいて、お前は何なんだ

前原外相がとんだ赤っ恥だ。関係政治団体「まえはら誠司東京後援会」の2009年分の政治資金報告書に、実際にはパーティー券を買っていない会社が50万円分を購入したと、ウソの報告をしていた。
このパーティーは、政権交代前の09年4月、都内のホテルで開かれ、1820万円の収入があった。たかだか50万円の話だが、1820万円の収入からすれば、50万円は大きなウエートを占める。
意図的にでもやらない限り、ウソの報告は考えにくいのだが、さらにナゾがある。勝手に、パー券50万円分を買ったことにされた千葉県四街道市の番組制作会社社長は、報告書に書かれた人物ともまったく別人。「前原議員とは関係がなく、なぜこうなったのか分からない」と語っている。後援会名簿の名前をミスったという話ではないのだ。
前原サイドは、よっぽど50万円献金会社の名前を隠したかったのか。それとも、いつもいい加減に会社を選んで、報告書に書いていたのか。
大新聞も自民党も大連立志向の前原が好きだから、この問題を大きくはしないだろう。しかし、党内にあって、エラソーに小沢元代表の政治資金規正法違反問題を批判してきたひとりが前原だ。公人として他人を批判する以上、自分に間違いがないことが前提でなければ、とやかく言う資格はない。こういうのを、二枚舌という。「うっかりミス」くらいで済む問題じゃないのだ。

午前中は池田元秘書への検察側の被告人質問。政治資金収支報告書の記載について、大久保元秘書に報告したのではないかと、繰り返し聞くも、池田元秘書は明確に否定。「したことない。するわけもない」と。
amneris84
2011-03-01 12:30:37

検事「小沢氏の4億円の返還を政治資金報告書に記載しなかったことを大久保氏に報告してないのか」池「さっきから申し上げている通り、大久保さんに報告書の話は一切言ってない」検「独断か」池「小沢議員個人のお金なので、そもそも記載する必要ないという認識。載せないのではなく、(続く)
amneris84
2011-03-01 12:38:36

(続)載せるものではないと思っていたので、それについて誰かの了解を得ようという性格のものではない」こういうやりとりが、何度も繰り返された。質問に繰り返しが多いのに加え「独断で」とか「そういう迂遠な方法で」など、ネガティブな評価を含む言葉を紛れ込ませたりするので、(続く)
amneris84
2011-03-01 12:44:56

(続)そのたびに池田元秘書も考え込んだり、誤解をされないように説明することもあり、なんか冗長な法廷。
amneris84
2011-03-01 12:46:41

検察官は何度も「端的に」「はい、いいえで答えて」と。池田元秘書は「検事さんがまた引っ掛けようとして言われているのかと、つい警戒して」と率直に答えたので、検察側もつい苦笑
amneris84
2011-03-01 12:51:39

これから、午後の陸山会事件の裁判の午後の部を連続ツイートします。とりあえず弁護側の質問分を
amneris84
2011-03-01 20:50:02

1)陸山会事件の裁判。午後は大久保元秘書の被告人質問。まずは弁護側から。本件土地は、秘書寮の用地を探していた大久保氏がみつけた。「たぶんチラシか何かを見て、現地を通った時に看板を見た記憶。小沢先生に『いい場所がありました』と報告した。先生は、日課の散歩の折に歩いて見て来られた。
amneris84
2011-03-01 20:51:12

2)(小沢氏宅と)近いということで『なかなかいい場所じゃないか』と」。「建設代金も入れて概ね4億円必要と概算し、石川秘書(当時)に『用立てられるだろうか』と聞いたところ、「全部の団体の資金をかき集めればギリギリ集まりますが、そうすると運転資金がなくなります」と言われた」。
amneris84
2011-03-01 20:51:15

3)小沢氏に相談すると「小沢先生からは『俺が出しとくよ』と言われました」と。この4億円を隠したくて、政治資金報告書に記載しなかったとの検察側主張については、「小沢先生から4億借りたのをなぜ隠す必要があるのか」と反論。りそな銀行から借りた4億円については、まったく知らないと断言。
amneris84
2011-03-01 20:51:21

4)石川の検察官調書(PS)に<土地購入と小沢4億円がマスコミに漏れたらまずいから報告書に記載しないと報告したら、大久保さんは「そうだな、じゃ、そうしよう」と言った>と記載されている点について、「そういう話が出れば、『なんでまずいんだ』と言うはず。ありえない」と語気強める。
amneris84
2011-03-01 20:51:35

5)昨年2月2日付石川PSでは、<(報告書への不記載について報告を受け、了承した、と)大久保さんがそのように言っているならそうかもしれません>という記載がある。これについて感想を聞かれた大久保氏は「前田検事にやられたな。だまされたな、と思った」と。
amneris84
2011-03-01 20:51:56

6)前田検事とは、村木さんの事件で主任検事となり、証拠改ざんまでやった、あの前田恒彦検事。当時、陸山会事件の捜査の応援で、東京地検特捜部に派遣され、大久保氏の取り調べを担当した。「だまされた」の意味を聞かれ、大久保氏は前田検事の取り調べについて語り始めた。
amneris84
2011-03-01 20:52:25

7)「1月30日に調書を作る時、『石川氏が私に報告をしていると話している』と前田検事から聞いた。『その話を大久保さんが受けて上げないと石川さんがどうなるんですか』と言われ、石川氏がひどい思いをさせるのは忍びないと思い、応じることにした」と。
amneris84
2011-03-01 20:52:49

8)そうして作られた1月30日付大久保PSには、<石川から「小沢先生の4億円と土地購入は外してあります」と説明された>との記載がある。だが、石川氏が大久保への報告を初めて認めたのは2月2日。つまり、前田検事は「石川は認めた」と嘘を言って、大久保氏の「自白」を引き出したことになる
amneris84
2011-03-01 20:53:29

9)こうしたアンフェアな取り調べを、今回の捜査で検察は他の場面でも使った、と弁護側は主張している。大久保及び池田のPSによれば、平成17~19年の報告書は、東京に大久保が行った折には直接、そうでない時はFAXで送ってもらって電話で説明された、ということになっている。
amneris84
2011-03-01 20:54:06

10)池田氏は法廷でそれを明確に否定し、大久保氏に報告はしていなかったと述べた。しかし、取り調べの花崎検事から「大久保さんが認めている」と説得され、「大久保さんに甘えてしまっていいのかなと思い、今の苦しい状況を脱したくて、認めてしまった」と。それが1月29日。
amneris84
2011-03-01 20:54:27

11)ところが、この時点では大久保氏は否認をしていた。1月30日になって、前田検事から「池田さんは『報告した』と話している。大久保さんが受けて上げないと、池田さんが困る」と言われ、検察の筋書きを受け入れることにした、と。池田氏には、虚偽が語られて説得が行われたことになる
amneris84
2011-03-01 20:55:27

12)実は、大久保を調べた前田検事と池田担当の花崎検事は、2人とも大阪地検からの派遣で先輩後輩関係。2人の親密ぶりを表すエピソードも暴露された。1月23日の取り調べがいつもより遅く11時過ぎからだった。取調室に入ると、前田検事は顔も目も赤く、酒の臭いもプンプンしていた。
amneris84
2011-03-01 20:55:44

13)「やー、朝の5時までやっちゃって」と前田。前日の調べが終わってから、宿舎近くの寿司屋で大阪から一緒に来ている後輩と午前5時まで飲んでいた、とのこと。どうやら、前田は花崎と一緒に深酒したらしい。この2人が組んで、アンフェアな調べをやっていた可能性が…
amneris84
2011-03-01 20:56:03

14)ちなみに、この日の前田検事は意味深な発言も。「私もいろいろ悪いことをしました。やっちゃいけない事もした。大久保さんの事件を最後に、検事を辞めようと思います」と。この時期、大阪ではフロッピーディスクの改竄について副部長に報告があり、東京出張中の前田検事に問い合わせがあった。
amneris84
2011-03-01 20:56:28

15)前日の深酒は、この村木さん事件のFD改ざんが発覚して動揺した前田検事が、不安を紛らわせようと後輩を相手についつい深酒をしたのかもしれない。  それはさておき、話を陸山会事件での前田検事による取り調べに戻す。
amneris84
2011-03-01 20:56:43

16)大久保元秘書が前田検事の取り調べを受けたのは昨年1月21日~2月4日。1月23日の夕方から夜にかけての調べは8~9時に中断した。その日に小沢氏の任意聴取があり、夜に記者会見が行われた。前田検事が、その会見の中継を見るために、中断した、と。
amneris84
2011-03-01 20:57:12

17)再開された取調べ、前田検事は怒気を含んだ口調で「小沢さんは俺たちに嘘をうちた。俺たちは資料を全部持ってるんだ。小沢さんはもう終わりだ。ご無事をお祈りしますよ」と言った。大久保氏は動揺した。「これから小沢先生の逮捕に向かって捜査が進んでいくんじゃないかと、心配になった」
amneris84
2011-03-01 20:57:37

18)なお、前田検事は他の検事と違い、取り調べの時には事務官に席を外させ、1対1で調べを行い、自分で自分のパソコンにPS原稿を打っていった。事務官は、PSができ上がってプリントアウトする時に呼ばれて戻ってくるのが常だった、という。
amneris84
2011-03-01 20:59:14

19)PS原稿作成時の前田検事の様子。「作家の時間だから。司馬遼太郎みたいなものだよね」と言い、黙々と作業していた。体は大きいがパソは小さくB5版。時々、突然右手を挙げて大久保を指さし「ここで大久保さん登場!」「これは大久保さんの発言ね」と叫ぶのでびっくりした。
amneris84
2011-03-01 20:59:27

20)証言台の前に座った大久保元秘書は、PS原稿を打つ前田検事の動作を再現。裁判長は困惑して、「この動作を記録に残るように、説明して下さい」と弁護人に要請。どうせなら、写真を撮って添付すればいいのに…にゃ。
amneris84
2011-03-01 20:59:45

21)弁護側が前田検事について質問している最中に、検察側は異議を出して前田絡みの質問を終わらせようとした。前田作成のPSは出ていないから、と検察側。弁護側は、「石川PSは証拠に出ているので、その任意性や信用性を争うのは当然」と。激しい応酬の後、裁判官は別室で合議に入った。
amneris84
2011-03-01 21:01:16

22)裁判長は検察側の異議を棄却し、相被告人のPSの任意性や信用性に関連する範囲内で、と条件をつけて続行を認めた。それでさきほどのような事実が明らかになった。(続く。けど、とりあえず一休みだにゃ)
amneris84
2011-03-01 21:02:16

さっき書き落としたことを補足しながら、大久保氏の被告人質問の続きを、これから連続ツイートします。
amneris84
2011-03-01 22:26:15

23)1月23日の小沢氏の記者会見の後、前田検事から「小沢氏の自宅の家宅捜索は避けられない」などと言われた大久保元秘書。「我々秘書が小沢先生に信頼され、任されていた報告書のことで捜査を受けるに至った。本当に申し訳ないと思った。さらに、小沢先生が逮捕されるようなことになれば
amneris84
2011-03-01 22:26:56

4)日本の政治に重大な影響をもらたしてしまうと心を痛めた」と。それもあって、検察側の筋書きを認める調書に、初めてこの日にサインしてしまった、と。
amneris84
2011-03-01 22:26:58

25)大久保元秘書の説明によれば、小沢氏の事務所では、東京にいる第一秘書が会計責任者となるのが慣例だったので、大久保氏がなったが、実務にはノータッチ。政治資金報告書には大久保氏の名前が書かれているが、それは彼の筆跡ではない。実は池田元秘書が書いたもの。
amneris84
2011-03-01 22:27:33

24)にもかかわらず、一昨年3月に西松建設事件で逮捕された時に、「私の筆跡であり、私の印鑑を押印しました」と認める調書にサインしている。その理由を大久保氏は「思いもよらない逮捕をされた。なんとか(小沢事務所の他の人に広げず)私だけで終わらせたかった」と述べた。
amneris84
2011-03-01 22:27:37

25)この点、検察側質問の時にさらに詳しく答えた。「当時は小沢先生が民主党代表。後で無罪になっても、我々がどんどん逮捕されれば、小沢先生、同志の先生方に迷惑をかける。政権交代をがんばれと言って下さる支援者にも迷惑。早く捜査を終結して欲しい。逮捕が広がって欲しくない。そう思った」
amneris84
2011-03-01 22:29:03

26)さらに検事が「あなたが政治資金報告書についての報告を受けていた、とすると石川、池田両被告人にどういうメリットがあるのか。あるいはデメリットがなくなるのか」と質問すると、大久保氏は色をなしてとうとうと反論を始めた。
amneris84
2011-03-01 22:29:26

27)「『任意の事情聴取に応じて下さい』と電話があったので全ての予定をキャンセルして行ったら逮捕された。何かの謀略じゃないかと思った。これから政権交代という時期に何でだ、これ以上広がらないようにしたい、と思った。個人的なメリット、デメリットという問題じゃないです!」
amneris84
2011-03-01 22:30:04

28)ここまでは声も大きかった大久保元秘書だが、検察側がゼネコンなどとの関係に話を進めると、急に歯切れが悪くなっていく。尋問担当の小長光検事はなかなかの切れ者。言葉は丁寧で柔らかく、「引っかけ」尋問もなく、時には笑みを浮かべ、最初はリラックスさせておいて、いきなり急所を攻めた。
amneris84
2011-03-01 22:30:39

29)検「H12年7月以降、建設会社からの陳情をあなたが受けていましたか」大「はい」検「具体的には?」大「そんなに多くはないが、いくつか、時々、こういう工事が将来あるので何とかなりませんかみたいなのを時折受けました」。さらに建設会社の東北支部長らの調書を次々に引用。
amneris84
2011-03-01 22:30:53

30)例えば清水建設が下請けのパーティー券購入の減額を言ってきた時のこと。大久保氏に「なんだと!急に掌を返すのか。あの清水がたった20万とはお話にならない」とどやしつけられた、と支店長。それについて大久保氏は「従前通りの金額を維持したいと思った。どやしつけたかは疑問。
amneris84
2011-03-01 22:31:10

31)ただ、担当者が変わったら出来が悪くなったと(小沢氏に?)思われたくなかったので虚勢を張ったところはあると思う」と。また、大成建設が建てたビルの1フロアを購入するはずだったのに断られ、「この件でもうダメです。もう奥座敷に入れさせない」と副支店長に啖呵をを切った、とのPS
amneris84
2011-03-01 22:31:37

32)大久保氏の弁明。「悔し紛れもあった。前の担当者の時にそういう話になっていたのに、私に代わったらできなくなるというのでは情けなく、悔し紛れもあって、今考えれば失礼なことを言ったかもしれない」。
amneris84
2011-03-01 22:31:53

33)その後、大成の副支店長が交代。すると大久保氏は「関係修復したい。年間2000万くらいでどうですか」とを図った、と。大久保弁明「どういうことを言ったか思い出せないが、関係修復はしたかった。選挙があれば票も協力をお願いしたい。会えなくなると選挙が苦しい」と
amneris84
2011-03-01 22:32:08

34)他に大林組、鹿島建設の関係者の調書を次々に突きつけ、大久保氏が威圧的態度でゼネコン各社に献金を働きかけたとする尋問が続いた。よく考えると、これらは起訴事実とは直接関係ないのだが、大久保氏や小沢事務所と建設会社の関係の”不適切さ”を「背景事情」として印象づける作戦らしい。
amneris84
2011-03-01 22:32:25

35)大久保元秘書の声は先ほどと打って変わって小さくなり、聞き取りにくいことも。この歯切れの悪さもあいまって、ダーティなイメージを作る検察側の作戦は、かなり効果的だったのではないか。明日の新聞は、前田検事の取り調べに焦点を当てるのか、それとも「背景事情」を強調するのか…。おわり
amneris84
2011-03-01 22:32:57

これで今日の裁判報告は終わり。ちょっと長すぎたと反省
amneris84
2011-03-01 22:33:24

「予算案採決への欠席理由」文書全文 民主党会派離脱を表明した16人
(産経新聞2011.3.1 19:28)http://p.tl/Qec8

民主党会派離脱を表明した16人の衆院比例代表議員で作る「民主党政権交代に責任を持つ会」は1日の記者会見で、「予算案への対応について」とする文書を発表し、平成23年度予算案の衆院本会議採決に欠席した理由を説明した。文書の全文は次の通り。

・私たちは今回、小沢一郎元代表に対する党執行部の対応に反対するために行動したのではなく、あくまでも来年度の予算案に対しての判断であることをまずは述べさせていただきます。

・予算案について、名古屋では09年市長選挙のマニフェスト通り、公務員人件費10%削減を目指して行革を断行し、それを達成しました。しかし国政では、国家公務員総人件費2割削減を掲げながら、一向に進むこともなく、今日に至っています。

・23年度予算案はマニフェストから乖離し、公務員改革を進める意思を失っています。昨年の通常国会で、鳩山由紀夫首相は、23年度予算は民主党がゼロから編成できる予算だ、政権の真価が問われる予算だと発言していましたが、その6月に政権を引き継いだ菅政権は明白なサボタージュと逆行を重ねています。

・内閣は、ただちに公務員改革のメニューとスケジュールを示すべきです。そして公務員人件費など、マニフェストで国民に約束した方針に沿う減額修正を行うべきです。そうでなければ、この予算案には賛成できるものではありません。

・ただ、予算不成立が国民生活に重大な影響を与えることは否めません。私達は、国民を人質に取るような戦いは本意ではありません。従って、今度の予算案には賛成できないが、反対はしない。採決に当たってどう行動するかは会派の同志たちの判断にゆだねることと致しました。
●予算案“未明”の衆院通過 民主党に何が…
(日テレニュース 2011年3月1日 20:39) http://p.tl/yYRh

 さあ、先月23日の党首討論では注目の議論がありました!自民党・谷垣総裁は「解散して国民の声を聞くべきだ!」とあくまで解散を主張します。それに対し菅首相は「解散することが国民の皆さんにとってプラスになると思ってるんですか!」と応戦します。いったいコレ何?(…って、この文章だけを見ていても何のことかわかりませんよね。今回のコーナーでは記者会見に持ち込まれた菅首相、谷垣総裁の“そっくりさん人形”を取り上げています。2つの人形が党首討論??以下、想像しながらお楽しみください)。…これは何なのでしょう!?誰のしわざかと思ったら、あっ、やっぱり自民党・山本一太参院政審会長!今度は人形劇ですか?!山本さんと言えば最近は紙芝居会見でおなじみ(?)ですが、しばらくこのコーナーで会見を取り上げてなかったら、いつのまにかバージョンアップ!してました。「群馬県こけし協同組合が、総力をかけて作って、一応ここにバッジなんかあったりしてね」-とうれしそうにコメントする山本さん。そう、この“そっくりさん人形”は地元の名産の「こけし」だったんです。アピールがお上手です。

 さて、あらためて、党首討論ではこんな注目のやりとりがありました。谷垣氏が「きちっと予算の組み替え案を出したいと思います」と発言すると、菅首相は「自民党が出した予算の組み替えの方が、私たちにすばらしいと言って丸のみできるような案をぜひ、出していただきたい。期待をして待っております」と応酬。なるほど、それでは、その自民党案を見てみましょう!
子ども手当 1兆2800億円
農家への個別所得補償 3500億円
高校無償化 3900億円
高速道路無料化 1200億円
自民党はこれを「バラマキ4K」と命名。
自民党案ではこれらを撤回して、まず2兆6800億円を削減するって言ってるんです。しかし、ちょっと待って下さい!この「バラマキ4K」って民主党の看板政策ばっかりじゃないですか。谷垣氏は会見で説明します。「民主党が到底、のめる案ではない」-えー、のめる案じゃないの?

 そんな民主党の看板政策の1つに驚きの事実が発覚しました!24日の衆議院本会議で、国会では「子ども手当法案」が審議入りしたのですが、この際の質疑で社民党・阿部知子議員は「首相として現実の財政状況の中で民主党の掲げる満額2万6000円の給付は当面不可能であることを説明するべき」とただしたのに対し、菅首相が驚きの答弁です。「私もこの議論がなされているちょうど小沢代表の当時、この2万6000円ということを聞いたとき一瞬ちょっとびっくりしたことを覚えています」-えーっ?そうなのぉーっ?!小沢さんが代表だった時の話で、しかも「びっくりした」では、まるで他人事(ひとごと)です。本会議場内でも「えーっ?」とのヤジが飛び交いました。
さて、翌25日、この件について与謝野経財相は閣議後の会見で「びっくり」発言について聞かれました。すると与謝野経財相は「非常に正直で立派なことだと思います。(菅首相が)そうおっしゃるのは」…ですって!褒めてるんだか、けなしてるんだか…?

 党内のごたごたはまだ続きます。この日の代議士会でやり玉にあがったのは民主党が政策をアピールするために作成したビラです。ビラの中の漫画の主役は首相夫人の菅伸子さん。ところが、大谷啓議員は「(ビラで)菅伸子さんを使っている。我々は菅伸子さんを広告塔にするということを決めた覚えはありませんし、ある種、有権者を逆なでするんじゃないかと思います」と批判です。ビラを作成した責任者が「活用してほしい」と説明しますが、代議士会の会場は激しいヤジの応酬に…。すると、おーっと!ついに岡田幹事長が、立ち上がったではありませんか!岡田幹事長が語気を強めます。「ちょっと、今しゃべったヤツ立ってください!」と、ヤジを繰り返していた議員を立たせます。岡田幹事長が続けます。「もう少し言い方を気をつけたらどうかね。仲間の議員が説明している時に、その言い方があるのかね!ちょっと来て、ここで言いなさいよ。言いたければ。」…その後、立たされた議員はマイクの前でそれぞれの言い分を説明。その場は丸く収まりました。ビシっとまとめた岡田幹事長。…党内、いつもこんな風にまとまればいいんですが…。

 民主党内の“ヤジ合戦”は先月25日の神奈川県連の会合でも繰り広げられました。岡田幹事長が挨拶に立っていると「マニフェスト守れよ!」「原点に帰れよ!原点に帰れって言ってるだろ!」と、痛烈なヤジが飛び交います。地方からはもっと厳しい批判が浴びせられている状況です。ところが…おっ?ここでも岡田幹事長、ビシーッと言い切りました。「誰が見てもできないことを、いつまでもできる、できるというのは、まさしく私は国民に対する不正直だと思います!そうは思いませんか、皆さん!!」-会場内のマニフェストの原点回帰論にビシッと反論した形でした。ところが、先月28日の衆議院予算委員会で小泉進次郎議員は早速、この岡田幹事長の発言をとらえて菅首相を追及しました。「(岡田幹事長は)『誰が見ても出来ないことをいつまでも出来るというのは不正直だ』(と発言した)。菅首相は同じ認識ですか?」これに対して菅首相は「少なくとも検証するという方向と一致した趣旨(の発言)ではないかと思っています」と、苦しい答弁です。さらに小泉議員は「国民が民主党の政治に対して不信感を持っているのはなぜだと思いますか」と、畳みかけるように追及。すると、菅首相は「短期間で答えが出ないことはたくさんあるわけです。確かに期待したのにまだ出来てないじゃないかとか色んなことはあると思います。4年間で見てほしいというのが私の答えです」と答弁。国民に理解を求めるのでありました。

 国民に約束したマニフェスト。結果はまだだから、もう少し待ってほしいという菅首相。結果はもう見えたから解散しろという野党。両者がそれぞれの主張を一切譲ることのないまま、予算案は衆議院本会議で採決されることになりました。あらあら、会派離脱を表明した民主党の16人の議員は欠席してますよ。そして可決、衆院通過~。火種を残したまま、論戦は参議院に舞台を移します。



●民主・小沢元代表に近い議員中心に「日銀のあり方を考える議員連盟」が発足
(FNNニュース 2011/03/01 22:17) http://p.tl/bp54

民主党の小沢元代表に近い議員を中心にした、「日銀のあり方を考える議員連盟」が1日に発足し、菅首相や与謝野経済財政担当相の経済政策への批判が相次いだ。
会合には、党所属の国会議員や秘書ら30人余りが参加し、小沢氏に近い山岡副代表を会長として活動していくことを確認した。
出席者からは、菅首相や与謝野経済財政担当相が主張する消費税率の引き上げや雇用創出重視の政策よりも、デフレ脱却や経済成長重視の政策に軸足をおくべきだとの意見が相次いだ。
そのうえで、会として、日銀が経済成長率の目標を定めるなどしたうえで、デフレ脱却に向け、いっそうの金融緩和を行うよう求めていくことで一致した。


参照:

●参院自民に奇策浮上、「予算案衆院通過でも参院は受け付けず」
(産経新聞2011.2.28 14:54)http://p.tl/WBu3
 自民党は28日昼、国会内で幹部会を開き、平成23年度予算案の衆院通過をめぐる対応について協議し、石原伸晃幹事長らに一任することを決めた。会議では、参院幹部が「院として予算案を受け付けないことも考えている」と説明。衆院予算委員会と本会議で可決されても、関連法案と一体で送付されない限り参院では受領しないとする奇策を提示したという。

 この幹部は幹部会後、記者団に、予算案が参院に送付されてから30日間で衆院の議決に従って自然成立するとした憲法60条の規定を念頭に、「あくまで参院が予算案を受領してからの話だ。参院議長が受領しない場合には(衆院の優越規定は)適用されないことになるだろう」と述べ、同日午後にも野党各党に提案する考えを示した。


●予算案衆院通過も…参院では審議の見通し立たず
(テレ朝ニュース 2011/03/01 11:56) http://p.tl/fKCv

2011年度予算案が1日未明に衆議院を通過し、参議院に送られました。憲法の規定で年度内に成立することは確実ですが、参議院での審議はスムーズにいきそうもありません。

 予算案は参議院に送られたものの、審議入りのめどはまだ立っていません。野党側は、裏づけとなる関連法案が衆議院に残ったままでは審議に入れないと反発し、平行線です。この予算関連法案をめぐっては、民主党は再び公明党の協力に淡い期待を寄せています。子ども手当法案では、自公政権時代の児童手当への修正の可能性に言及するなど、なりふり構わぬ姿勢です。一方、民主党は午後、会派離脱組の16人の処分について協議します。
 枝野官房長官:「党において、厳しく処置をされるものと確信している」
 執行部は、除名処分とする方向で反執行部の動きの広がりにくさびを打ちたい考えですが、党内の亀裂は決定的となっています。予算案の年度内成立は確実なものの、菅総理大臣の政権運営に展望はまったく見えません。



●参院 2日の予算委は開かれず
(NHKニュース 2011年3月1日 19時45分)http://p.tl/n4pb
平成23年度予算案の参議院での審議を巡って、2日、枝野官房長官が議院運営委員会の理事会に出席して、関連法案に先行して予算案を参議院に送付した経緯を説明することになり、野党側は、この結果を踏まえて審議に応じるか決めたいとしていることから2日の予算委員会は開かれないことになりました。
1日午前の参議院議院運営委員会の理事会で、野党側は、平成23年度予算案を、関連法案に先行して参議院に送付したことは理解できないとして、参議院議院運営委員会の理事会に、政府・与党側の関係者を呼んで経緯を聞くべきだと求めました。これを受けて、西岡参議院議長も交えて、対応を協議した結果、2日の理事会に枝野官房長官が出席して、予算案を先行して参議院に送付した経緯について、説明することになりました。野党側は、枝野官房長官の説明を聞いたうえで、予算案の審議に応じるかどうか決めたいとしていることから、2日の予算委員会は開かれないことになりました。



●参院自民に奇策浮上、「予算案衆院通過でも参院は受け付けず」
(産経新聞 2011.2.28 14:54) http://p.tl/WBu3
 自民党は28日昼、国会内で幹部会を開き、平成23年度予算案の衆院通過をめぐる対応について協議し、石原伸晃幹事長らに一任することを決めた。会議では、参院幹部が「院として予算案を受け付けないことも考えている」と説明。衆院予算委員会と本会議で可決されても、関連法案と一体で送付されない限り参院では受領しないとする奇策を提示したという。

 この幹部は幹部会後、記者団に、予算案が参院に送付されてから30日間で衆院の議決に従って自然成立するとした憲法60条の規定を念頭に、「あくまで参院が予算案を受領してからの話だ。参院議長が受領しない場合には(衆院の優越規定は)適用されないことになるだろう」と述べ、同日午後にも野党各党に提案する考えを示した。



●輿石氏、菅首相にも鈴つける!? 舞台は参院…ドンはどう動く
(産経新聞 2月28日(月)7時57分) http://p.tl/r4jU

【民主崩壊】

 平成23年度予算案は週明け早々に衆院を通過する見通しで、今後の与野党攻防の舞台は参院に移る。野党側は政府・与党の国会運営に反発を強めており、参院での予算案審議は冒頭から大荒れ必至だ。一方、菅直人首相の退陣論が公然と噴き出している民主党内の政局も、参院が主戦場となる。鍵を握るのは、政権を支える姿勢を貫いてきた輿石東(こしいしあずま)参院議員会長の動向だ。(原川貴郎)

 「できれば一緒に審議するんだが、離さざるを得ないとすれば、それも一つの方法だ」

 輿石氏は27日、フジテレビ系「新報道2001」に出演し、予算案本体と予算関連法案を切り離して採決するという民主党の異例の手法について、こう語った。輿石氏の歯切れが悪いのは、野党が多数を握る参院で、与党が思い通りに予算案と関連法案を可決させるのは至難の業だからだ。さらに、民主党出身の西岡武夫参院議長が「今の内閣の人たちは国会運営のイロハが分かっていない。予算案は歳入法案と絶対セットでないとだめだ」と批判し、混迷が深まっている。

 予算案審議をめぐる混乱が避けられない中、党内では輿石氏に対するある“期待”が高まっている。

 「菅さんに鈴をつけられるのは輿石さんしかない」

 25日夜、大阪市内で輿石氏や樽床伸二元国対委員長、平野博文元官房長官と会談した高嶋良充元参院幹事長(引退)は「菅おろし」の旗を輿石氏に託した。輿石氏には昨年6月、政権運営に行き詰まった鳩山由紀夫前首相に辞任を迫り、それを実現したという“実績”がある。輿石氏は樽床、平野両氏に「あなたたちは、どう考えているんだ」と倒閣への覚悟を問いかけたという。

 輿石氏は27日の「新報道2001」で、「首相が辞めれば問題が解決するという簡単な情勢ではない」と倒閣に否定的な考えを示したが、「今は党の危機だ」「人事が偏っているんじゃないかという見方をされている。その辺も配慮してもらえれば」と首相への不満もにじませた。

 党内では予算関連法案の成立と引き換えの首相退陣論が、渡部恒三最高顧問らベテラン議員からも語られるようになった。「3月危機」の焦点は首相の進退に絞られてきた。

 「鳩山さんに辞めろと言い、菅さんにも…。それじゃ俺は鈴つけ役ばっかりじゃねえか」

 輿石氏は周辺にこう漏らしているという。