「カフーを待ちわびて」
カフーとは幸せという意味。絵馬に結婚相手募集と書いて、それを見てやってきた女性。主人公は母親が去っていった家を出れず、ずっと独身で暮らす。しかしその女性が現れたことでイキイキとしてくる。この南の島は、収入が得られないため、開発の会社がやってくる。その会社の立ち退きのために送られた女性と思い、別の女性が好きと言って、女性を追い出してしまう。しかし、残された手紙に箱の中に母親にあげた飾り物があって、女性が母親と再婚した男の子供だと知る。女性は父親も去られて、さらに主人公も去ることに涙するも、主人公の幸せを願って出ていった。気づいた主人公は、探しにいき、列車の中で再会する。そしてふたりで生きていくことに。島のゆったりとした自然と、素朴なみんなに心が洗われる。可愛がってくれた母親が突然出て行き、待つも死んでしまっていた悲しみ、それにとらわれ生きている島の男。
玉山鉄二、マイコ
★★★★★
怒っているときも泣いているときも抑えていて、みんなが幸せであることを願っている主人公。そして、幸せをつかもうとしめも幸せにはならず、人の幸せを願うことで幸せになることを教えてくれる。