舞台『インター・エイリア』鑑賞

 ナショナル・シアター・ライブで『インター・エイリア』を鑑賞した。『プライマ・フェイシィ』の制作チームが創り上げた舞台なため期待度マックスであり、それを裏切らない、それ以上の舞台だった。

 作者であるスージー・ミラーは劇作家であると同時に弁護士でもある。それが故に作品も裁判に関わる内容であるが、法の世界を熟知しているため、これほどまでにリアリティに迫った描き方ができるのであろう。とにかく台本のストラテジーに感服である。「インター・エイリア」とは法律の契約書などに良く使用される「その他にも」といった意味の言葉である。しかしミラーの目的としたこのタイトルは働く女性たちが日々の暮らしをどのようにやりくりしているかにフォーカスを当てている。そのためあらゆる箇所で共感を抱くことができる。

 職場での立ち位置、家族間での立ち位置を描きながら、社会的問題に自分の子供が加担していることが判明した時の自分の立場、判事として、母親としてどうあるべきかを時に笑いありながら緊迫感を持って表されている。

 シェイクスピア並みの膨大なセリフに加え、夫と息子以外とのやり取りはすべて引用会話で表現したジェシカ役のロザムンド・パイクの力量に拍手を送りたい。また生バンドを組み込み、法廷ではあえてラップ調のマイクを使用しての演出も粋であった。