第5回にわたってお届けします、“人間と性”教育研究協議会「理論と実践講座」のまとめですが、今回が最後!!テーマは東京学芸大学の鶴田先生による『性・ジェンダーと教科書』。

先生はもともと家庭科の先生で、今は教科書を作るお仕事もされています。
独特の語り口で(たまになんかかわいくて笑っちゃうの)、なんか、講座の内容どうこうってより、その冒頭にあった(これがまた冒頭っていうかめっちゃ長かったんだけど)、教育についての考え方になるほどーと思って、これが教育者かーと一般市民として思いました。

鶴田先生が思う教育課題として、「自分で調べて、考えて、判断する」能力を身に着けること。
そして、人権の基礎は、「自分の体(生物としての土台)を知っている」ことにある。としていて、
生きるためにまず学ばなければいけないのは、生物としてしっかりあるために、衣食住と人間関係の安定がなければ、「知・徳・体」は身につかないということ。
これを抜きにして教育を語ることをなかれ!という主張。
うまく私がまとめたのが伝わるかわからんけど、なんか最もだなーと思いました。

そして今のセミナー①でもあった教科書問題も、いろんなしがらみや利権で詳しく書きたいことが書けなかったり、一つの考え方を「真」として伝えることが問題となることもあるそう。

そんな中、鶴田先生が取り入れている方法として、子供達の中にある対立的な意見を引き出し、討論させることで、正解のない答えを自分達で見出させるということ。

たとえば、「デートDVはいけませんよ」ではなくて、「二人の関係は対等なのかな?」と問いかけ、「彼女は1日に何回もメールをしてきて、束縛されてる気がするけど、好きだから我慢している」とか「彼は長い髪が好きだけど私はあまり好きじゃない。けど、我慢して長くしてる」とか。
「女性ばっかりに家事やらせるな」ではなくて、家事労働の年齢別、性別別の時間の事実を提示して、気付いたことを話し合ってみよう!とするとか。

「おすすめしているだけでは、記憶力は2週間と持たない。自分で情報を分析し、判断して意思決定していないと残らない。そのために、考えてみたくなる問いかけが大事」という先生の言葉が残りました。

一緒にセミナーを聞きにいった就活コンサルタントしてるYちゃんが最後の質疑応答で「今の就職活動をしている学生を見ていて、本当に自分自身と向き合ったり、自分を表現することに慣れていない。それは、日本の教育が暗記型・詰め込み型にあり、考えを求められること機会がないからだと思う。考えさせ、自分の意見を言わせる学習機会を増やしていってほしい。」という感想にうんうんと大きくうなづいて会をしめた私でした。

あとは、聞いて自分が満足!ってだけじゃなくて、今回はアウトプットにつなげよう!と思って受けた講座のまとめや感想を書いてみました。

“人間と性”教育研究協議会の次回講座は山口で8月6日~になります!!私行きたいと思うので、よかったら行きたい人皆でいきましょー^^
http://www.seikyokyo.org/