今回も“人間と性”教育研究協議会 第26回理論と実践講座のポイントまとめをお届けしようと思います!

$あすかのLive Love Laugh!!

2回目の講義は「こんなに違う!世界の性教育」の女子栄養大学の橋本紀子先生。

私もこの本大好き!いろんな国の性教育事業、めっちゃおもしろいです!!
そもそも橋本先生は、日本の性行動の低年齢化や性感染症の拡大の一方で、性教育バッシングによる性教育の停滞という現状の中、できるだけ多くの人に多角の性教育を知ってもらうことで、日本の性教育のあり方について考えてもらいたいと考え、新書として本書を刊行されたそう。

アメリカ、オランダ、フィンランド、イギリス、ドイツ、カナダ、タイ、中国、韓国、日本の性教育の実情について取り上げられています。

今回の講座では、その概要をさらっとおさらい。
中でも私の中で印象的だったのが、オランダとオーストラリアの性教育。

オランダは5歳から性教育が始まり、全ての知識・事実をオープンに教え、正しく判断する力と要請することに力を入れているそう。その結果、性行動が慎重になり、初交経験年齢が高いそうです。
ただ「ちゃんとピルで避妊、コンドームで感染症予防しましょう」というより、「なぜ、それが必要なのか?」という情報を伝え、「私にはこれが必要である」と当事者意識を持って判断させることが大事かと思いました。事実、タイは国策でかなりいろんなところにコンドームをばら撒いたのだけど効果は期待以上に上がらず、やはり教育が大事という認識に至ったそう。時間はかかるけどね。

あとオーストラリアでは暗闇でバナナにコンドームをつける練習を2人1組でやるそう。
暗闇っていうのがめっちゃ実践的と思った!!!まさに理論と実践!!


その後橋本先生が特に専門とされているフィンランドと日本の性教育についての紹介がありました。フィンランドの性教育でいいなと思ったのが、「健康教育」という科目で生物学的な性教育のほかに多様な性のあり方や、性行為とどう向き合うべきか、コンドームのつけ方などを学習するそう。いいね「健康教育」って!!!いやらしくない!

対して、日本の性教育はと言えば、性交経験率、高校生男子/女子共に約46-47%!!
これを見た学生さん、自分はまだでもあせらないでね!!!
早けりゃいいってもんじゃないのよ!!!
で、実は高校生男子の経験率が過去3年で10%近く上昇しているそう!
そして10代の若者に性感染症が増加しています。
やばいじゃん、日本!!><って感じでしょーーー

日本の中学での性教育は8割がた保健で行われているけれど、年間3時間程度。ちなみに、フィンランドは17時間、韓国は10時間。日本の生物の教科書は、数年前まで生殖の項目についてはめだかか人間かの選択性だったとか。(今は同立ということだけど)しかも、生殖については、扱いがウニの生殖以下

めだかよりウニより自分達のことが大事でしょ!!!!

そんな中でも日本の性教育の新たな取り組みとして、「対等な人間関係のあり方」をテーマに束縛する男女のカップルの事例を見てどう思うかディスカッションさせたり、ロールプレイさせるということも広がってはいるそう。

ただ「性交」という言葉は使えないんだって!もう既に経験済みの子供がいる中で、性交のリスクを教えずに性交について慎重にさせるなんてできないでしょ。義務教育でできないのなら、他のメディアを通してやっていくしかないのかなとやはり思ったり。

大事なのは
・事実・科学的根拠に基づく情報を伝える
・当事者意識を持たせる
・自分で考えさせ、判断する力を養う

ことだと思いました。