冥王星は
私たちが住む地球から見ると
西洋占星術で用いる
１０の天体のうち
もっとも遠くに
位置しているため
私たちから見て
「一番動きが遅い」
といえます。
十数年以上
一つの星座に
とどまるので、
「同じ世代にとっては
冥王星の星座はみんな同じ」
ということが
言えます。
例えば今現在は、
（2008年から2023年、
逆行してまた山羊座に戻ったりするので
2025年までなのですが）
冥王星が
山羊座に滞在していますから、
今、2008年以降に
生まれてきている赤ちゃんは
みな「冥王星山羊座世代」になります。
月は約2日、
太陽は30日で、
星座を移動することを考えると
相当な差が
あることになりますね。
それぞれの世代が
共通して
持っている感覚のちがいを
考えた時に
この冥王星星座が
わりに
参考になると思います。
（参考資料は、
松村潔先生の
「完全マスター西洋占星術」より）
（冥王星のサイン移動の年の、
正確な月日は省いて掲載しています。
逆行などもありますし
その年境目生まれの方はどちら側になるかは
細かく見る必要があります。）
冥王星
蟹座時代
1914年から1939年うまれ
（2020年現在81才から106才）
冥王星
獅子座時代
1939年から1957年生まれ
（2020年現在63才から81才）
冥王星
乙女座時代
1957年から1971年生まれ
（2020年現在49才から63才）
冥王星
天秤座時代
1971年から1984年生まれ
（2020年現在36才から49才）
冥王星
蠍座時代
1984年から1995年生まれ
（2020年現在25才から36才）
冥王星
射手座時代
1995年から2008年生まれ
（2020年現在12才から25才）
冥王星
山羊座時代
2008年から2023年生まれ
（2020年現在0才から12才）
順番に見ていきたいと思います。
冥王星蟹座時代
1914年から1939年うまれ
（2020年現在81才から106才）
終戦が1945年ですから
その少し前くらい
世界中が覇権を争う
戦争真っ只中の時代です。
大きな国が小さな国を飲み込んでいく。
蟹座は家族とか
共同体を意味しますが、
一つの集団が
他の集団と戦い
勝ち負けを
競っていく時代の中で、
個人は犠牲になり、
全体で
一致団結して
同じ方向を見ることを
強制された時代。
個人の意志や思いが
無視される時代
だったのだと思います。
集団的弱肉強食、
「大きな共同体の目的のためには
個人的な私心を捨てよ」という時代。
それが冥王星蟹座時代だった
と言えるのではないでしょうか。
ちなみに昨年亡くなられた
中曾根 康弘元総理は
まさにこの冥王星蟹座世代
真っ只中のお生まれ。
1918年生まれだそうです。
冥王星獅子座時代
1939年から1957年生まれ
（2020年現在63才から81才）
次にやってきた
冥王星獅子座時代。
この時期
1945年に第二次世界大戦が終了。
その年には
長崎と広島に原爆が落とされています。
サインは
前のサインを否定しますから
獅子座冥王星は
蟹座冥王星を否定します。
特に獅子座の初期あたりは
蟹座を飛び出したばかりで
自我を爆発的に主張する
エネルギーに満ちています。
「共同体のために個人が犠牲にされる」
という
蟹座時代を否定し、
「個人」の権利や思いが
徹底的に
追求される時代が
やってきたわけですね。
2020年現在63才から81才の方で、
国からの支配とか圧力ということに
過剰に反対したいという
根源的な思いを
抱いている方は
もしかしたら
多いのかもしれません。
それは一つ上の
冥王星蟹座世代への
反発、対立構造として
「お上（集団）に逆らうことは当たり前」
みたいな
根源的な欲求がもしかしたらあるのかもな？
なんて思います。
獅子座の派手さ、華やかさ。
ノリで生きる感覚。
いわゆるバブル時代を牽引したのは
この冥王星獅子座時代だよな、と思うと
納得がいきます。
冥王星乙女座時代
1957年から1971年生まれ
（2020年現在49才から63才）
乙女座は前の獅子座を否定し、
派手さや自己中心性は
引っ込みます。
代わりに自己犠牲、仕事能力、
実務主義、
効率化を重んじる精神性。
前の獅子座冥王星世代が持っているような
燃え上がり感、お祭り騒ぎ的な
「火」を冷やし
ひたすら実務に燃える世代
という感じがあります。
今現在44才の私からすると
上司がこの世代だったのですが
冥王星乙女座世代と考えると納得。
と思う点が多々あります。
前の獅子座冥王星世代が
広げすぎたり
ノリで始めたことを
（バブル時代の後始末を）
地道に回収し
苦労させられていた世代…（気の毒に…）
という印象があります。
職場にコンピュータが導入されて
徹底的な効率化がなされていくという状況を
牽引したのもこの乙女座冥王星世代ですね。
冥王星天秤座時代
1971年から1984年生まれ
（2020年現在36才から49才）
天秤座はパートナーシップ。
他者との関係性の中に意味がある。
「自分の存在の意味がわからない、
相手がいて初めて自分がある。」
というような根源的な感覚があるのでは。
でいて、その天秤座要素を
根源から問い直すわけでもあるので
結婚「制度」を考え直したり
本当のパートナーシップ
男女関係、
家族関係は、
どうあるべきか？
ということを
考えさせられる世代でもあるし
結婚制度そのものを変えていこうとする
世代でもあるかと思います。
そもそも結婚制度そのものが
「富国強兵」の目的で
国家が作り出したものでもありますから
蟹座冥王星世代と
この天秤座冥王星世代は90度で
ぶつかり合うことを考えると
まあ、相容れないところはあるんじゃないか。
と思います。
また、
常識を重んじる一つ前の
冥王星乙女座世代から見ると
どう考えても常識はずれに見えるような
スタイルのパートナー観を持つ世代でもあると
思います。
また、この冥王星天秤座世代以降は、
個人よりも
他者との結びつきの方を
重視するので、
冥王星乙女座世代まででは
可能だった
「とりあえず他者を無視して
いったん自分の中で
アイデンティティを確立する」
という
個人の自我の確立そのものが
難しい世代なのかもしれないです。
そして
何が何でもキャリア志向、
滅私奉公、的な
乙女座冥王星世代とは異なる
働き方感覚、価値観を、
天秤座冥王星世代は
持っているのでは
ないでしょうか。
長くなるので
いったんここで
区切ります
（文章化むずかしいね！！）
冥王星蠍座世代は
続きます
参考文献はこちら
