紅寺巡礼 〜東福寺〜 | across the sky, beyond the horizon

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あの空の向こう、あの水平線の彼方…
私は何を見て、何を想うのだろう…


高雄・栂尾から京都駅に戻ってきた私
だいぶ日が傾いてきていたが、もう1カ所はいけそうであった
JR京都駅からは奈良線でたったの一駅、東福寺を目指した



駅からはまだまだ大勢の観光客が吐き出されていた
私も同じで、「通天紅葉」を一目見ようというのだ
臥雲橋まで来るとボルテージが一気に上がる



臥雲橋から通天橋を見渡す
その姿は紅葉の雲の上に浮かぶ御殿のようだ
「ああ、また見に来られたんだな」 素直に感謝した




日下門から境内に入っていくと本堂や禅堂の威容が目に飛び込んでくる
「伽藍面」と揶揄された往時の面影がしのばれる




まずは通天橋に向かう



通天橋の上からは洗玉澗を埋め尽くす紅葉が見えた




ベストポジションを取るのにもこの人混みを押し分けていく
押されてつぶされないように、スマホやカメラを落としたりしないように気をつける





最前列からの眺めは素晴らしいものだ
東福寺の紅葉だけは毎年欠かさずに見に来るが、天下に轟く名前に恥じない名所だ
まだ盛りには早かったようで赤や紅は少ないが、黄や橙や緑が混じる様はパレットのようで美しい




通天橋から開山堂に登る
開山堂は東福寺開山の聖一国師をお祀りしている塔院である




開山堂を出て紅葉を間近に愛でるため洗玉澗に下りる





下から見上げる通天橋
夕方の色を帯びきた陽光に照らされ、それ自体が紅葉と美の競演をするかのようだ




紅葉の季節を迎えて、東福寺は華やいだ雰囲気に包まれていた




東福寺参詣は紅葉狩りだけではもったいない
方丈の庭園も見逃せない





重森三玲氏の作になるこれら「八相の庭」は、いつ見ても飽きがこない美しさがある





そして再び境内へ
昭和の再建である本堂の中は壮麗な空間が広がる
紅葉のお礼と来年も来られるように祈った




私のお気に入りの三門は室町時代から残り、国宝である
東福寺の境内は他にも見どころが多い
浴室や東司(僧侶のトイレ)や禅堂もしっかり見学し、夕暮れ迫る東福寺を後にした