女子テニス選手、彭帥さんの行方不明から始まった人権問題論議は、
新疆ウイグル自治区への迫害や、
香港への約束違反の圧政等で、
とうとう西側諸国の外交ボイコットに発展した。
先に表明したアメリカとオーストラリアに続いて、
イギリスとカナダも、
政府の代表を送らない、
所謂「外交ボイコット」を表明し、
民主主義社会では中国批判が高まっている。
一方、中国はそういった国を非難すると同時に、
発展途上国への援助と引き換えに、
国際組織での票集めに邁進し、
国際社会の中枢へ食い込んで、
着実に実権を握りつつある。
実際問題、世界の中では、
専制国家の方が多いそうで、
中国のやり方に批判的な国ばかりではないらしい。
アフリカの発展途上国などでは、
遠い極東で中国が何をしようが、
自分達には関係ない、
技術とお金の両方で支援してくれるなら、
その方が重要、というのが正直なところだろう。
だが、そういう実利を求めているのは、
中国の支援を受けている国ばかりではない。
とにかくIOCが酷い。
北京五輪パラ五輪を控えて、
IOCにとっても中国は、
実利をもたらしてくれる存在なのだろうが、
中国政府のプロパガンダに加担するな、と批判されたバッハ会長は、
そんなことはない、彭帥さんは抑圧されているようには見えなかった、と反論している。
抑圧されているのでなければ、
何故彼女は外国人記者の前に出て来ないのだ?
何故彼女は出国できないのだ?
今回、外交的ボイコットを表明する国が次々と続いたのには、
中国に対する批判は勿論あるだろうが、
IOCとバッハ会長のふざけた対応に対する批判もあるのではないか。
金儲け至上主義のIOCは、
本来の姿をもう一度思い出した方がいい。
そうでなくても、目前の北京で五輪が終わりではない。
その後はアメリカ・フランス・オーストラリア、と、
民主主義国での開催が続くのだ。
中国への過度の肩入れは、
五輪の存続をも危うくするかもしれない。
それにしても、 外交的ボイコットの表明を受けて、
そもそも招待していない、という、
逆ギレしたような中国外務省の発言には笑ってしまった。
子供のケンカか!(笑)
来年の習近平の3選を睨んで、
習近平にとって五輪の成功は必須なのだろうから、
側近が神経を尖らせるのは、まあ分かるが、
そんな中国の国内事情に左右される事はない。
国際社会は毅然とした態度が必要だと思うのだが、
何しろIOCがあれだからね。
となると·····
日本はどうする!?
東京五輪パラ五輪で、
開催を危ぶまれた中、
中国が後押しをしたのは、
北京五輪パラ五輪での日本の後押しを期待したからだろうし、
それは日本政府も分かっているだろうから、
対応は本当に難しい、と思う。
少なくとも、
アメリカにつくか中国につくか、の、
二択のような事態は避けたいところだろう。
とはいえ、曖昧な態度をとり続ければ、
コウモリのように、どちらからも批判される事になりかねない。
結局、首相や外務大臣のような一軍は送らず、
副大臣とか、過去の首相経験者辺りの二軍を送り、
表向きには人権問題に対する軽い批判、位で誤魔化すのだろうか。
なんか、書いてて情けなくなったきた。
この問題でどのような対応をするか、できるか、で、
岸田内閣の本質が見えるのではないか、と思う。
予想外のウルトラCを決めてくれるといいんだけどね。
それはそれとして、選手にはそういう駆け引きは関係無いので、
選手団派遣を見送る、という事態にはならなくて良かった。
中国側だって、選手が来てくれて競技が行えるのなら、
それ以上騒ぎ立てない方がいいと思うんだけどね。
余り挑発し続けて、
選手の安全が担保できないから、って、
選手を送るのを止める、と言い出されたら、
その方が中国も困るだろうに。
習近平としては、
各国の要人とのツーショットの写真とかを、
権威高揚に使いたかったのかもしれないけど、
別にそれが無いからといって、
権力が失墜する訳でもあるまいに。
欲張り過ぎると元も子も無くなるかも。
中国がどこで矛を納めるか、も、
ちょっと興味深かったりする。