昨日発表されたノーベル平和賞は、
南アフリカ生まれで元国連人権高等弁務官の、
ナバネセム・ピレイ氏に授与された。
この方、2008年から2014年に、
国連人権高等弁務官を務めていたが、
その前は2003~08年まで、
国際刑事裁判所(ICC)の判事を務めていた。
トランプが目の敵にしているICCの、だ。
ICCは戦争犯罪や人道に対する罪などを犯した犯罪者を処罰する機関だ。
だから他国を攻め、虐殺を繰り返す、米国と主要同盟国のイスラエルに対して、
厳しい態度を示してきたが
それに対して違法かつ根拠のない行動だ、と対立してきた。
この受賞は、
自分こそが平和賞に相応しいと、
恥知らずにも公言して憚らないトランプに対する、
ノーベル財団の、明確な答えだろう。
トランプは8つの戦争を終わらせた、と主張していたが、
実際に終わらせた例は無いらしい。
確かに仲介したものもあるにはあったようだが、
元々戦争をしていた訳では無いトラブルを、
戦争を終わらせた、と公言しているのだとか。
それ以上に、イスラエルと組んでイランに仕掛けた戦争や、
パレスチナに対する虐殺と言っていい攻撃の黙認の方が、
遥かに罪が重い。
それに自分が大統領になればすぐ終わらせる、と、
選挙前には豪語していたのに、
ロシアとウクライナの問題は進展のないままだ。
この戦争を、双方が納得できる形で終わらせる事ができたら、
まあ自分にノーベル平和賞を、と主張しても、
まだ納得できなくはないが、
現実は何もできていない。
少なくとも世界の評価は、
トランプとネタニヤフの戦争犯罪の方が、
広く認知されているだろう。
ICCやノーベル財団が偏っている訳では無い。
それが一般の評価だと、
いつになったら理解するのだろう。
まあ、今トランプがノーベル平和賞を渇望している理由は、
やはり中間選挙だろうな。
旗色が悪い現在、
投票まで1月を切ったこの時期に、
受賞、となるとインパクトは強い。
それで離れかけた支持者を繋ぎ止められる、と思っていたのかもしれない。
政治利用の最たる物だが、
ノーベル財団はトランプの恫喝を全く意に介さなかった。
これでまた、ICCへの圧力も当たりも強くなるだろうが、
少なくとも先進国の殆どはICC支持で、
それは咎められるような事をしていない、という自負があるからだろう。
トランプやネタニヤフが過剰反応するのは、
脛に傷があることを、
自分達が一番よく分かっているからではないか。
高市さんもこの件については、
珍しくアメリカに対してハッキリ物を言っていて、
そこは頑張れ、と思ってしまう。
簗大臣の件で窮地に立っているけれど、
それはあくまで国内問題だ。
こういう国際問題で、
道理に合わない言動をする相手には、
毅然とした態度で当たって頂きたいと思う。
にしてもトランプは、
いつまでノーベル平和賞をくれ、と言い続けるつもりなんだろう。
自分が受賞に値しない言動を繰り返してきた事に、
いつになったら気づくのだろう。
最早認知機能が衰えているからなのか、
とても正気とは思えない。
そしてアメリカ国民は、
こういう人物に権力を与える危険性を、
いつになったら悟るのだろう。
トランプに権力を与える事で、
自分達の首をも絞めていると、
そろそろ気づいてもいい頃だと思うのだが。