今年のサッカー天皇杯は、
町田ゼルビアの初優勝で幕を閉じた。
町田が前半で2点取り、
後半早々に1点追加した時に、
勝負あったな、と思った。
サッカーで3点差をはね返すのはなかなか至難の業だ。
実際、連覇のかかった神戸は、
1点返しただけに終わった。
だが決勝進出チームが決まった時、
神戸はともかく、町田!?と驚いた。
大体、町田に母体となる社会人チームなんてあったっけ?と思い、
調べてみてビックリ。
元々は少年サッカーチームが始まりだったそうだ。
その少年サッカーチームは全国大会で結果を残し、
その後ジュニアユースを創設し、
トップチームとして、
1989年に町田トップが結成された。
91年に東京都の社会人リーグ4部に参入、
97年には1部に昇格し、
2005年に東京都リーグ1部および関東社会人サッカー大会で優勝。
翌年には関東社会人リーグ1部に初昇格して初優勝。
すごい勢いで、一番下から駆け上がってきた訳だ。
だがJリーグに参加するには、
勝敗だけではないハードルが色々ある。
平均入場者数が3000人を超えている、とか、
10000人以上の収容人数があり、
照明設備がある、等の、
幾つかの条件を満たした競技場が無ければ(J2の場合。J1は15000人以上)、
Jリーグ参入のライセンスが取得できないのだ。
町田の場合は母体となる社会人チームが無かった事から、
競技場の確保に手間取り、
J2昇格を2年、見送っている。
2012年にJ2に昇格したものの、
翌年にはJSLに降格、
その後新設されたJ3を経て、
2016年に再昇格した後は一度も落ちことなく、
2022年にサイバーエージェントがスポンサーになり、
昨年J1に昇格して2年目にしてタイトル獲得。
凄い出世物語だが、
実際、母体となる企業を持たない市民クラブとして発足し、
日本サッカーの最下位カテゴリーから参加し、
最上位カテゴリーまで到達した、
日本で唯一のプロサッカークラブだそうだ。
もう一つ、現在町田を率いている3年目の黒田監督は、
一度も社会人サッカーやプロの経験がない。
だが長く青森山田高校の監督を続け、
選手権常連の強豪校に育て上げた実績を買われて、
町田の監督に招聘されたらしい。
3年目でビッグタイトルの1つを取る、って、凄い。
元々大体大を出て教師やってたから、
教えるのが上手いのだろうし、
野球の栗山英樹さんを見てても思うけど、
名教師は育てるのも上手いのだろうな。
市民チームからのJという点では、
清水エスパルスもそうだけど、
J発足の時点から参加している清水は別格感がある。
なんせ、サッカー王国静岡だからね。
そこへ行くと町田のこの快進撃は、
全国のJリーグ参入を目指すチームの希望の星になるんじゃないかな。
そうやって地道に裾野を広げて行った結果が、
サッカー界全体の底上げに繋がり、
昨今のフル代表の活躍にも繋がるのだと思う。
川淵さんはなかなかクセのある人物だけど、
J発足時の、企業チームから地域に根ざしたチームへ、というコンセプトは正しかった訳だ。
まずはFC町田ゼルビアの選手とサポーターの皆さん、
優勝おめでとうございます。
でも明日からは、
アジアチャンピオンズリーグにも参加しているし、
神戸と広島と共に頑張って欲しい。
来年はW杯もあるし、
サッカー界をどんどん盛り上げて下さい。
本当におめでとうございます!
···にしてもサイバーエージェントがスポンサーなんだから、
アメブロとかアメバTVとか、
もっと盛り上げてくれて良いんじゃない?(笑)
それとも私が知らないだけなんだろうか?🤔