前任者が如何に無能だったかを晒す結果になった、
小泉農水相のスピード感は、
流石だな、と思わせる物があった。
まああの人は選挙で負ける心配をしなくていいから、
後援者の方を見なくて大丈夫、という側面はあるにせよ、
フットワークの軽さは、
若さ故か父親譲りか。
今のこの状況なら、
何よりも「速さ」が求められていたのだ。
米が高騰しているだけでなく、
そもそも「物」が無い。
無いから不安になり、
売り出されたら買い占めようとする人が増え、
結果、またすぐ売り切れて不安を煽る。
その上、出せば売れる、現状だと、
もっと値上がりするまで待つか、と出し惜しみする業者も出てくる。
必然的に品薄になり、
益々コメ不足と高騰化に拍車がかかる。
悪循環が止まらない。
それを止めるには、
とにかく大量の現物を見せて、
「米は無くならない」という安心感を与えるしかない。
前大臣は、備蓄米を供出します、と言いながら、
一向にその現物を見せられなかった。
見えなければ無いのと同じだ。
このスピード感で、
アイリスオーヤマや楽天で発売される、と皆が納得する形を作れたことが大きい。
にも関わらず、能天気な立憲の野田代表は、
「適正価格は」なんぞと言い出す。
これに関しては、
「古米、古古米ですから、
5キロ2000円は適正価格だと思います」という小泉大臣の発言は、
完全に正しいと思う。
そもそも元が備蓄米なのだから、
もっと高い値段で売ったとしても、
どのみち農家には届かない。
生産者を守る事にはならない。
それに、少なくとも2年前には、
新米で銘柄米でも5キロ2000円前後で売っていたのだ。
確かに生産農家の事を考えれば、
安過ぎた、と思う。
銘柄米なら5キロ4000円でもいいかもしれない。
だがそれはこれからゆっくり考えれば良いことなのではないのか。
今議論する必要性は全くない。
日本の農業行政は、
ずっと内向きだったと思う。
日本人の消費に合わせて、
消費量が減れば生産量を減らし、
減らした分は助成金で補って、
消極的に農家を守ってきた。
だが、そのやり方では、
若者のコメ離れが進み、
人口減少が避けられない今、
ジリ貧となるのは必至で、
希望を持てる産業にはなり得ない。
だが、日本のコメは、高くても美味しい、となれば、
買ってくれる海外セレブはいるはず。
もっと売り込めばいいのだ。
コメだけではない。
そのコメをより美味しく炊ける炊飯器も、
一緒に売り出せばいい。
それで白物家電メーカーも息を吹き返せるかもしれない。
炊飯器は必要電流が高く、
海外とは電圧が違う問題もあって、
簡単ではないかもしれないが、
できない訳では無い。
もう30年近く前の話なので、
今は改善していると思うが、
最初に渡米した時、
日本から炊飯器を持って行けば、
それ用に1つ変圧器が必要だったので、
現地で買うことにしたのだが、
当時は一番シンプルで安い炊飯器しか売っていなかった。
今はアマゾン等もあるので良い物も手に入ると思うが、
日本で売っていた物とは性能格差が酷かった。
何しろ5.5合炊き、と言いながら、
4合より多く炊こうとすると、
上の方がパサパサで全く美味しくない。
コメを美味しく炊く事に、
ある意味特化して研究されてきた、
日本の炊飯器は凄い、と思った。
ならばセットで売り出すことを考えればいいのだ。
生産過剰で値崩れする事を恐れて生産調整するのではなく、
どんどん販路を拡大する事を考えればいい。
今回の米騒動で、
これまでのやり方を見直して、
農家が発展できる方向に舵を切れれば、
この騒ぎもマイナスではなかった、と思うのだが。