一昨日、対馬から福岡へ、
患者を運んでいた医療搬送用ヘリが消息不明になり、
その後、転覆した状態で発見された。
ドクターヘリは救急患者の救命率向上などを目的に医療機関が設置し、
運営費は国と都道府県が半分ずつ負担。
国が導入促進事業を進め、
2024年2月時点で京都府以外の46都道府県で57機が運用されている。
(京都府では関西広域連合のヘリを運用)
主に重症患者に対応し、
医師や看護師らが搭乗して、
搬送する間に救急医療に当たる。
一方、民間の医療用ヘリは、
医療機関が独自に導入し、
費用も医療機関で負担している。
重症患者だけでなく、
軽症患者も搬送し、
治療後に患者を地元の医療機関まで送る「下り搬送」もしているし、
医療機関の間での患者の搬送にも使われる。
離島やへき地など医療資源の乏しい地域で活用されている一方、
医療機関の負担は重く、
全国的に導入例は少ない。
実際、今運行しているのは4機だけらしい。
ただ、重症患者が対象のドクターヘリと違い、
重症ではなくても搬送が難しい離島等もあり、
必要性はあったのだと思う。
今回墜落したホワイトバードは、
福岡和白病院の所有で、
この病院は、24時間、365日、
患者を受け入れている。
災害時に救急医療の拠点となる
「福岡県災害拠点病院」にも指定されている民間病院で、
一日平均530人、年間およそ16万人の外来患者が受診する。
その核になっているのが、「総合診療救急科」で、
創設以来、積極的に救急患者を受け入れており、
福岡だけではなく、
今回のように、
距離的に近い長崎の壱岐や対馬の患者も搬送してきた。
ドクターヘリは国と都道府県が運営しているので、
基本的には他府県の患者は運ばない。
だが治療を考えた時、
少しでも早く運べた方が、
救命率が上がる、という現実がある。
このヘリが救った命が、
沢山あったんだと思う。
ただ、この運航会社、
昨年7月にもパイロットなど2人が死亡する事故を起こしている。
そしてその事故の原因は分かっていないらしい。
そうなってくると、
何かしらの問題があったのではないか?と心配になってくる。
今回は機長と整備士が救助されているので、
何故墜落したのか、
原因を究明できると思う。
今後の為にも、
早急に検証して貰いたい。
そして亡くなられた3人、
とりわけこれからも、
もっともっと患者を助けられたはずの、
若き医師の無念を思うと胸が詰まる。
心より御冥福をお祈り申し上げます。