何度も言われながら、
自民党に反対者が多く、
30年近くも先送りにされ続けてきた、
選択的夫婦別姓制度の導入について、
遂に経済界が動いた。
経団連と経済同友会が、
経営上のリスクにもなりかねないと、
選択的夫婦別姓の早期導入を、
相次ぎ求めたのだ。
延々と先送りにされていたこの問題、
経済界の本気でようやく解消に向かうのか。
大体反対理由が、
家族の絆がどうとか、という、
下らない物。
今や3組に1組が離婚する時代。
1番大きな理由は、
性格の不一致、というフワッとしたものになっているが、
その次が異性問題。
異性問題、と言えば聞こえがいいが、
つまり不倫している、という事だ。
性格の不一致、という理由付けの中にも、
相当数、不倫が関係していると推測できるので、
家族の絆なんて、
同姓にしようがしまいが、
とっくに崩壊しているのにね。
今となっては、戦前の、
圧倒的に男性優位の時代にしがみつきたい連中が拒否しているとしか思えない。
そりゃ昔は妾を持つのが男の甲斐性、なんていうフザけた時代があって、
妻はじっと耐えるもの、だったんでしょうよ。
だから、女性ばかりが名前を変えられ、
その度、面倒な手続きを強いられて来たわけだ。
でも民法改正からもう75年も経ってるんだよね。
いつまで男社会を引きずり続けるの?
最近の世論調査でも、
賛成は5割から6割で、
反対の3割以下を大きく引き離しているというのに。
そしてこの法律は、
あくまで「選択的」夫婦別姓であって、
同姓にしたい人はすればいいんだよ。
何の不都合があるのか、理解に苦しむ。
最近は仕事では旧姓利用を認めている企業もあるよ。
でも、身分証明が必要な場合は、
旧姓だけじゃダメなのよ。
娘はずっと旧姓のまま仕事してきたんだけど、
起業した事で、
登記とかは旧姓ではできず、
会社のホームページ等では、
(戸籍名〇〇)、という併記をしている。
そういう不自由さは殆ど女性側なので、
男性側に不都合が無いからこのままでいいんじゃないの、になるんだよね。
今回、経済界が動いた背景には、
社会の中枢で働く女性が増え、
姓が変わることや、
旧姓の通称使用ではカバーできない問題が増えているからだという。
夫婦別姓が可能になれば、
もう1つ問題が減るんじゃ無いか、と思う事がある。
結婚で夫の姓を名乗るから、
夫の家に嫁いだ、という発想になる。
我々の時代は専業主婦が多かったから、
まあ夫の親の介護も、
当たり前にやってはきたけど、
今や共働きが普通の世の中なのに、
幾ら実子にしか介護義務は無い、と言っても、
〇〇家の嫁なんだから、と、
働く息子の嫁に押しつけようとするのは、
夫の姓を名乗っている事と無関係では無いと思う。
夫婦別姓が選択できるようになる事で、
意識改革が進めば、
この呪縛から逃れられる人が
大勢いるんじゃないか、という気がする。
1日も早い改正を望む。