イランのライシ大統領が搭乗していたヘリコプターが、
アゼルバイジャンとの国境近くの山岳地帯で墜落し、
同乗していた外相を含む8人全員が死亡した。
イランはイスラエルと戦うハマスを支援していて、
直接イスラエルとも互いに本土を攻撃し合っているので、
各国や連携する民兵組織が、
哀悼の意や死を悼む声明を出す中、
イスラエルの政府当局者は、
いち早く「私達ではない」と訴えている。
実際、当時はかなりの濃霧だったようで、
混乱を避けようと、
イラン政府も早々に事故、と発表しているし、
本当に天候不良による事故だったのだろうとは思う。
だが、場所は何でもアリの中東、
そして今も争い続けている。
となれば、陰謀論の好きな人達はどこにでもいる。
3機飛んでいたヘリコプターの中で、
大統領や外相の搭乗機だけが墜落している事から、
何らかの力が加わって墜落した、と言い出す者は必ずいるだろうし、
黒幕はイスラエルだ、と主張する者も出るだろう。
問題はそれを信じて、
更なる暴力を行使する者が出るかどうかだ。
痛ましい事故が、
争い拡大の引き金にならなければいいが、と懸念している。
こういう時に、偽情報が出回るのが常なので。
今回も安否が確認できない時期に、
無事確認、というデマが飛び交っていた。
そしてイランの No.2 で、
最高指導者のハメネイ師の、
最有力後継者だったライシ大統領の死で、
ハメネイ師や大統領の後継者が決まって落ち着くまで、
内政も外交も、混乱が続くかもしれない。
それにしてもイスラエルもハマスも、
戦えば戦う程、
武器を供給する死の商人を利するだけで、
結局自国民にも被害が出て、
不幸にするだけなのに、
何故止める、という選択が出来ないのだろう。
ロシアもそうだが、
勢力を拡大したい、と思っているのはトップだけで、
こう長引くと国民は、
ウンザリしているのではないか。
国連が全く機能していないので、
新たな組織を考える時期にも来ているかもしれない。
その組織が力を持てて、
紛争の仲裁をできるとは限らないけれど、
1番被害を受けるのが、
力の弱い女性や子供である以上、
何らかの解決策は模索すべきだと思う。