群馬県高崎市の上信電鉄の踏切で、
近くに住む9歳の女児が、
列車にはねられて死亡した。
この踏切は、
遮断機や警報機がない第4種踏切で、
踏切内に入った犬を追って入ったようだ。
痛ましい事故だが、
驚いたのは、こういう第4種踏切が、
全国に2408ヶ所もある事だった。
見たことがない、と思ったら、
大阪には阪堺線に1ヶ所あっただけだったが、
地方の第三セクター鉄道には、
まだまだ存在するらしい。
警報機や遮断機をつければいい、と言うのは簡単だ。
だが1か所当たり設置だけで1000万円程かかり、
その後もメンテナンスやランニングコストがかかる。
勿論、人が大勢使う、
30000近い踏切には設置されている。
問題は、利用者が少ない踏切だ。
大体第三セクター鉄道というのは、
利用者が少なく経営が成り立たなくなったが、
住民の生活の為に継続が必要なので、
鉄道会社と自治体等が共同で運営する、という仕組みだ。
つまり元々が赤字経営、とも言える。
なので遮断機や警報機の費用を捻出するのは難しい。
鉄道会社としては、
本当は踏切を撤去したいらしいが、
近隣の住民にすれば、
無くなれば不便になるので、
なかなか合意を得られない。
八方塞がりなのだが、
かといって放置し続けて良いとも思えない。
JR西日本では、
自分で開ける手動の踏切ゲートを設置してみたそうだ。
踏切の手前で一度止まり、
自分でゲートを開ける作業をすることで注意喚起になるのか、
設置後事故は起きていないらしい。
或いはクラウドファンディングで資金調達を図る、とか、
事は安全性、ひいては住民の命に関わることだから、
国や自治体が支援する、とか、
方法はあると思う。
9才で命を落としてしまった女児。
その大事な命が、
せめて今後の事故防止に繋がって欲しいと思う。
御冥福をお祈り致します。