先日から話題になっていたが、

死者まで出ていたとなると穏やかではない。

 

問題なのは紅麹を使っている商品が、

小林製薬のサプリだけではなく、

着色剤として他社の製品にも広く使用されている事だろう。

思いもかけない食品に含まれている可能性がある。

腎機能障害の原因がまだ分からない事も、不安を募らせている。


製薬会社の責任として、

小林製薬が、因果関係がはっきりしない内から、 

自主回収を決め、

摂取しないでくれ、と呼びかけたのは良かったと思う。

とはいえ、医師から指摘があったのは2ヶ月も前だそうで、

その時点で公表していれば、

もう少し被害の拡大を防げたかもしれない。


まさか、という気持ちもあったろうし、

原因が特定できないまま公表できなかったのは分からないではないが、

事は命に関わる問題なので、

そこは見切り発車すべきではなかったか。


 

最近巷に溢れている感もある、

機能性表示食品。

何となく体に良さそう、と思ってしまいがちだが、

実は機能性の表示は事業者の責任でしており、

それを消費者庁に届け出るだけでいいのだとか。

公の機関が何ら検証はしていない訳だ。


その点、似たように思われている、

特定保健用食品(トクホ) とは、

根本的に違うらしい。


トクホは有効性や安全性について、

国が審議を行い、消費者庁長官が許可を与えている。

つまりこちらは国のお墨付きがある訳だ。

だから安全、とは、

必ずしも言い切れないだろうが。



最近は日本も、

一昔前のアメリカ並にサプリが氾濫している。

もう30年近く前に渡米した頃、

大きなモールにはサプリの専門店みたいなのがあって、

アメリカ人、どれだけサプリに頼っているんだ!?と驚いたが、

今や完全に追随している感じになってきた。


手軽にサプリで、と思う気持ちは分かるが、

こういうリスクもある、と考えれば、

やはり基本は食事でちゃんと必要な栄養を摂るべきなんだろうな、とも思う。



とにかく、1日も早く原因を突き止めて欲しい。

原因が分からなければ

治療法の確立も難しい。

そして、まだまだ増えそうな、

健康被害が出てしまった方々が、

早く治癒されますように。