高裁レベルで

同性婚を認めないのは違憲、という初めての判決が、

今日、札幌高裁で下された。


国会が立法措置を怠ったとは言えない、として、

損害賠償請求は棄却したが、

5地裁で提訴されていた同種の裁判で、

合憲、違憲、違憲状態、と、

判断が分かれていた中、

高裁ではっきり違憲、という判断がなされた事は大きい。

山が動き出すキッカケになるかもしれない。


国側は、「両性」や「夫婦」という文言を用いた憲法24条は、

同性同士の婚姻を想定していないと反論。

現行制度は同性カップルを差別するものではなく、

憲法14条にも違反しないと主張したそうだが、

世の中も価値観も変わりつつある中、

そもそも同性同士の婚姻を想定していない、事自体が問題だろう。



既に戸籍上での性別変換まで認めているのだから、

古い価値観は壊れつつある、と言っていい。

同性婚を認めても、

社会に何ら不都合は無いと思う。


かつては同性婚を認めれば、

益々少子化が進む、などと言う、

トンチンカンな事を言う人もいたが、

今は駆逐されているのだろうか?

それともまだその考えに固執しているのだろうか?


女性は男性と結婚して子供を産まなければならない、という考え方自体が、

女性を子供を産む道具としか見ていないから出る発想で、

現代には馴染まない。


大体、体外受精による出生数が、

ほぼ1割近い現在、

男女で結婚すれば子供が産まれる、という事が、

とても当たり前ではなくなりつつある。


そして同性婚を認めることで、

親にちゃんと育てて貰えなかった子供に、

家庭の中で育つ機会を増やせるかもしれない。



同性婚であろうと異性婚であろうと、

子供にとって良い環境であれば問題無いだろう。

そして「多様性」と言うなら、

そういう様々な人達を認め、尊重する事こそが、

多様性の第一歩ではないのか。


残念ながら日本では、

同性婚問題もそうだし、

夫婦別姓を認めれば家族の一体感が損なわれる、と

いまだに信じてる人が結構いる。

そう主張するのが、

男性に多い気がするのは、

私の気のせいだろうか。


姓を変える事の違和感や、

それに伴う手続の煩雑さを、

感じずに済むからこそ言えるのではないか。

それこそ通帳も免許も、

戸籍謄本を持って変更に行かねばならない。

今は共働きが普通だから、

女性は休みを取って、

平日に手続きに回る事になる。


加えて離婚する事になれば、

手続きをドッサリしなくてはいけないのも、

これまた殆どの場合、女性側だ。


これって、法の下の平等、に反してないか!?(笑)



話がそれてしまったけれど、

この高裁の判断が、 

古い価値観とその押し付けに、

風穴を開けてくれたら、と思う。


幸せになりたい、と願うのは、

LGBTQであろうとなかろうと同じだし、

全ての人に等しく認められた権利なのだから。